老後のおかしなおかしな女学生生活 転生二年目

ミスター愛妻

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第六十七章 聖女様、いよいよご婚約

4月に入り、お尻なんてね……

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 『野戦青鞜会配給所計画』は反対もなく、ついに帝国一女も春休み……
 誰一人落第もなく無事に進級進学出来ました♪

 小百合さんが華族高女へ進学。
 加代様とルイーズ様は青鞜会女官実科高女へ進学。

 でも『帝室聖女御用邸』は大忙し、明日4月1日に、雪乃さんの帝国皇太子との婚約が正式発表されるのです。
 二三日前から、新聞はこの婚約発表の話題ばかり、この日には宮殿でのスケジュールなんて、リークされたようです。
 
 それによると、朝9時に、宮殿から『帝室聖女御用邸』に迎えの馬車が数台来るようです。
 『帝室聖女御用邸』の女たち27名は、全員正装して乗り込み、宮殿へ。
 3時半までに婚約の儀式を終え、皇帝陛下御夫妻、皇太后様、皇太子殿下、雪乃殿下、そして愛人の方々が宮殿バルコニーで祝福を受ける……

 新聞に書かれているのはこれだけですが……
 宮殿より贈られた正装着用のおり、下腹部に下着はつけてはいけないそうです……

「恥ずかしいわ……おばあ様とお母様の前で、四つん這いになってお尻を突き出すのでしょう?」
「文子様の時もそうだったの?」

「そうですよ、あっという間に終わりますよ、儀式ですからね」
「ここに書かれている通りですよ」

 そう、儀式の手順が事細かく書かれている物が、送られてきているのです……

「痛いの?」
「ワセリンも用意されていますよ」

「神楽舞のほうが、よっぽど恥ずかしいと思われますが……」

 翌朝、迎えの馬車が……
 
 宮殿奥のハレムの広間に……お母様とおばあ様、そして殿下が待っておられました。

「皇后陛下、皇太后陛下、岩倉雪乃と申します、殿下との婚約の儀、立ち合いをお願いいたします」
 
 立会人が頷くと、殿下のナニを出してご挨拶をして、それから正装をからげて、お尻を突き出すわけです。
 勿論、ワセリンは必須なのですよ……

 で……ドーンとね……それで終わり……痛かったですね……

 『帝室聖女御用邸』の外向きの序列に従い、
「雪乃様の『王女御』、四辻閑子と申します、雪乃様の婚約に従い、殿下の愛人となります、雪乃様同様、立ち合いをお願いいたします」
 立会人が頷くと、ナニにご挨拶をして、正装をからげて、お尻を突き出して……

 最後は、
「雪乃様の『八乙女』、カトリーナ・ワイズと申します、雪乃様の婚約に従い、殿下の愛人となります、雪乃様同様、立ち合いをお願いいたします」

 殿下のご休憩を入れて、1人、約10分ほど……
 
 殿下、大変ですよね……

 婚約の儀式も終わり、皇后様が、

「雪乃と帝国皇太子の婚約を、帝国皇后たる私が見届けました、併せて雪乃の愛人、閑子以下26名の皇太子の愛人として認める」

 この宣言で終わりです。

 スケジュール通りでしたね。
 婚約の儀式も終わり、皇后様が、
「臣民が待っていますよ、挨拶を受けてください」

 広場に面する宮殿バルコニーに並んでいます。
 雪乃さんと殿下は手をつないだりしてね。

 皇帝陛下が、

「いま、皇太子と岩倉雪乃嬢の婚約の儀式はつつがなく終わった、雪乃嬢の帝国第一高等女学校卒業と同時に結婚となる、それまで、この若い2人を見守っていただきたい」
「余と皇后は皇太子の結婚と同時に退位するつもりである、なお皆も知っておる通り、雪乃嬢の資産は莫大なもので、社会通念上、愛人もこのままでは済まない状況である」

「ここに並んでいる雪乃嬢の愛人は、皇太子が力の限り守ると誓っているようだ、中には王国の姫もおられる、よって帝国と王国はこれまで以上に親密になる」
「少なくとも王国と帝国とは戦はないと、思ってくれてよい」
「何度もいうが、皇太子と聖女、及びその愛人の幸せを、花婿の父として、全国民にお願いしたい」

 皇帝陛下が、頭を下げておられました……

 この日から、『帝室聖女御用邸』の女は、プライベートがほとんどなくなりました……

 翌日の新聞には、雪乃さん以下の顔写真、履歴、などが事細かく紹介され、雪乃さんの業績、資産内容も公にされたのです。
 
 そして案の定、愛人の数が少ない……との論評が……

 イエローペーパーが、次の愛人なんてのを、勝手にのせています……
 これ、ネタがなくなると、『●●嬢、雪乃様の愛人か!』とかの捏造記事が出るのです……
 それが、困った事に、とても売れるのですよ……

 さらに困った事に、『聖女青鞜局』が否定しても、●●嬢が否定しないのですよね……
 
 王国でも、同じような傾向が……

 雪乃さんの3年目の学生生活、どうなるのでしょうね……
 
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