162 / 167
第六十七章 聖女様、いよいよご婚約
やはり、やはり、この世界はおかしい!
しおりを挟むいろいろありましたが、お茶会?です。
「お母様、今日は昨日皆で作ったビスケットケーキの試食会なのですよ♪」
食卓の上に皆のビスケットケーキ、14種類84個の可愛らしいケーキが並んでいます。
「えっ、これ、小学校組の子も作ったの?」
「はい、こちらのコーヒービスケットケーキなどは、小百合さんなのですよ」
感心しきりのお母様……
「1人当たり2個選んでください、先ずはお母様から、その後は各自好きに取ってね♪」
その時、白川宮吟子様と朝比奈侯爵夫人が、日野侯爵夫人と葛城伯爵夫人を連れてきました。
「悪いけど勝手に来たわよ♪あら、美味しそうなケーキが並んでいるわね♪いいとき来たようね♪」
「えっ、皆が作ったの?凹むわ……私、ケーキなんて作ったことがないわ……」
慶子お義姉様……
「慶子、私が教えなかったように云わないでよ!ちゃんと教えましたよ!まったく、恥ずかしいのだから!」
「まあ、パティシエを雇って、教えさせたのですが……」
あっ、吟子様も作ったことが無いようですね……
「慶子お義姉様、皆はこのレシピ本を読み読み作ったのですから、慶子お義姉様でも作れますよ」
「いつか久恒君のために、作って差し上げてはいかがですか?」
「レシピ本、下さるの?」
「はい、どうぞ」
皆で2個ずつ取り、さて食べてみましょうね♪
「ではお母様、お願いします♪」
「はい、いただくわ♪」
「これ、本当に美味しいけど、レシピ本を読んでいれば、簡単に作れるの?」
「ホイップクリームさえ、うまくホイップ出来ればで、あとは簡単です」
日野侯爵夫人と葛城伯爵夫人も、感心しきりです。
「顕子さんも双葉さんも、お味はどうかしら♪」
「とても美味しいです、このオレンジビスケットケーキ、大変美味しいです♪」
「そのケーキは、こちらのポピーさんが作った物ね」
大絶賛されて、ポピーさん、嬉しそうです。
テーブルには16個が残っています。
「雪乃さん、その残っているもの、いただけないかしら?陛下や武子様に差し上げたいのよ♪」
「では箱詰めしてきますので、お待ちくださいね、中身は運という事でお願いします♪」
2個ずつ入ったケーキ箱が8個……
白川宮吟子様、朝比奈侯爵夫人、日野侯爵夫人、葛城伯爵夫人が1箱ずつ……
お母様が残り4箱をお持ち帰り……
「陛下でしょ、武子様でしょ、皇太后様でしょ、そして私なのよ」
なにやら弁解されているような……
「そうそう、日野侯爵夫人、葛城伯爵夫人、先ほど話し合ったのですけど、『女御』の話は決定ね、ただ雪乃の愛人となると、神楽舞を踊らなければならないのよ、大人の女の体にならないと難しいことを忘れていたわ」
「そこで『女御』になることは決定したけど、十歳までは行儀見習いということで、木曜の午後にやってきて、夕食を一緒に取り、そのまま帰宅となったのよ、了承してね」
あっ、明らかにホットしている顔をされましたね。
当然でしょう、2人とも九歳、お泊りなんてね、心配ですからね。
でも、日野侯爵夫人が、このようにおっしゃったのです。
「お時間をいただきまして、ほっとしています」
そうでしょう、そうでしょう。
「まだ、閨について母として教え足りないと思っていました、十歳までには、必ず閨を教え込んで娘を差し上げます!」
横で葛城伯爵夫人も頷いておられます……
「皇后様、雪乃様に娘のモノをお見せしてよろしいでしょうか?」
えっ、何を言っているの?娘のモノって?まさか……
「双葉、もう貴女は雪乃さんに嫁ぐと決まっているのよ、閨については母が恥ずかしくないように教えてあげます、今日は婚約ということで、大事な所を雪乃様にお見せするのよ」
「はい、お母様、雪乃様、どうぞご覧ください、この後は、どのような事があっても、殿方には見せません!」
でスカートの裾をからげて……腰巻でした……
もう嫌!この世界、とことんおかしいわ!
「雪乃様、娘のモノ、触ってやってください」
触りましたよ、そろっとね……
「雪乃様、これで双葉はもう何処へも嫁げません、誠心誠意ご奉仕申し上げますので、どうか双葉を可愛がってください」
顕子さんも以下同分の流れとなりました……
「雪乃様、もしですが、娘をお気に召されましたら、生理前でもお抱きくださればよろしいですよ、娘も私もそれを望んでいますから」
とか日野侯爵夫人がおっしゃるのには、いささか閉口しました。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説


とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

一宿一飯の恩義
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
妹のアイミが、一人暮らしの兄の家に泊まりに来た。コンサートで近くを訪れたため、ホテル代わりに利用しようということだった。
兄は条件を付けて、アイミを泊めることにした。
その夜、条件であることを理由に、兄はアイミを抱く。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる