老後のおかしなおかしな女学生生活 転生二年目

ミスター愛妻

文字の大きさ
上 下
160 / 167
第六十七章 聖女様、いよいよご婚約

幼い帝国の女御さん

しおりを挟む

 翌朝、
「今日のおやつの時間は、皆のビスケットケーキね♪千代子様たちも、今から実科高女に行ってね、朝ごはんはパンと牛乳で済ませましょう」

 実科高等女学校の方も、今日は朝から学校へ……朝ごはんは、パンの切れ端のフレンチトースト……
 あと某最大手スーパーの牛乳、125mlもありますが、200mlのほうです。

 ……こんな時の為に、簡単なご飯を取り寄せられるようにした方が……
 ……100円以下のリストをもっと充実しませんとね……

 皆さん、いそいそと帰ってこられ、1時半には全員そろったのです。

 そこへお母様が可愛らしい女の子を引き連れて、やってこられたのです。

「3時のおやつには早いと思ったのですけど、全員そろっているのね♪」
「紹介するわ、こちらは日野顕子さん、そしてこちらは葛城双葉さん、2人とも九歳よ」
「帝国の未来の『女御』なのよ、日野侯爵も葛城伯爵も承知よ♪もうすぐ二人の夫人も来られるわよ♪」

「あの……顕子さんも双葉さんも九歳と云われましたが……いささか、閨は早いのでは……最低でも十歳でなければ……無理する理由はないかと思われますが……なにかあるのなら別かもしれませんが……」
 
 ここで、葛城双葉さんが、
「雪乃王女殿下、父は帝国貴族、貴族たるもの、帝室の命に従うのは当然です、そして私は帝国貴族の娘、伴侶はお父様の勧める方なのは、当然ではないでしょうか?」
 
 ……あぁ……九歳の娘さんが大人のような物言い……帝国貴族の娘って、恋とか愛とか、関係ないの?まことに教育とは恐ろしい……

「私は『女の印』はまだですが、それでもお望みでしたら、この身をいつでも閨にお呼びいただいても構いません!」

 ……なにか、眩暈がしてきました……

 さらに、日野顕子さんが……

「私も『女の印』はまだですが、学校で閨のことは詳しく学んでおります、双葉お姉様のおっしゃったとおり、私も帝国貴族の娘、お父様の勧める方を伴侶にするのは当然です」

 ……いけない、頭痛もしてきた……

「まあ、確かにまだ早いわ、だから週末、土曜の午後から一泊、日曜の昼までの行儀見習いという事でね、十歳になればここから『華族高女附属小』に通学してもらうわ」
「雪乃、ここで逃げたら2人の人生は台無しよ、もう周りは、2人の伴侶は雪乃と認めているのよ、出戻りがどんな扱いになるかは承知よね」

「帝国の『女御』という以上、世間が納得する人選でなければならないと云う訳よ」
「ご両家の躾は申し分なし、そして間違いなしに美人になるでしょう、2人のお母さま、とても綺麗ですからね」

「まあ、確かに強引なのは認めるけど、王国から、帝国が女御を出せないのなら、王国が出してもよい、と申し入れてきてね、さすがにそれは困るとなったのよ」

「分かりましたが、土曜日というのは、殿下が来られる確率が高いですが……」
「云われればそうね……木曜の午後から夕食後といたしましょう、両家が迎えの馬車を用意するように言っておくわ♪」

「それからね、アレクサンドル王妃とも相談してね、聖女に女を貢ぐことが、世界の崩壊を止めることになると、意見が一致したのよ」
「神様の話は王国の上層部には開示してあるわ」

「知っている?近頃、帝国も王国も寒冷地化の進行が緩やかなのよ♪男女の出生率も昔のように女性が5割5分に戻りつつあるのよ♪」

 普通は49対51で男が多いのでしょうが、元からこの世界、女性が5割5分だったのですか……
 共和国は反対に砂漠化が進行しており、さらに女性が6割2分に近くなりつつあるようです……

「『聖女青鞜局』と『王国青鞜局』が、詳細に検討した結果、妙に両国の気候変動は、両国の愛人の数に連動している……もうこれは、神様が望まれていると考えるしかないわね」
「雪乃の愛人はどんどん増える、それを遮るのは神様のお怒りを買う……」
「神様も雪乃が、持てあますことになったら、止むかもしれないけど……」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

一宿一飯の恩義

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 妹のアイミが、一人暮らしの兄の家に泊まりに来た。コンサートで近くを訪れたため、ホテル代わりに利用しようということだった。 兄は条件を付けて、アイミを泊めることにした。 その夜、条件であることを理由に、兄はアイミを抱く。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

処理中です...