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第六十三章 ミルクホール奮闘記
ミルクホールの宿泊者メニュー 其の1
しおりを挟む「書庫も増築しませんか?雪乃様がお出しした王国語の『聖女岩倉姫宮雪乃文庫』、現在は王国分館でしか閲覧できない状態、閲覧させろという要求が来ておりますので」
「構いませんよ、でもそうなると司書さんが、さらに足りませんよ、機密本も多々ありますから、取り扱うのは青鞜会の職員でなければね」
「とにかく 青鞜会女子専門学校の文学司書科の卒業生は、後2年待たねばなりませんから……」
「書庫は増築しておきましょう、それまでは本当に書庫としておきましょう」
青鞜会の教育総監は婦人図書館も管轄しているのです。
「それより『閲覧宿泊個室』の利用料ですが、青鞜会関係者は無料、その他の女学生はシーツのクリーニング代程度としませんか?」
雪乃さんの提案に、頷く愛様。
「宿泊というなら、食事はどうするのですか?」
「ミルクホールからのお弁当ということで、良いのではありませんか?まあ、お弁当代は青鞜会関係者以外はいただきましょう」
「そうなると、ミルクホールのメニューなどもてこ入れが必要になりますが……」
『青鞜会 聖女岩倉姫宮記念婦人図書館 帝国本館倶楽部 撫子ミルクホール』のメニュー並びに設備の増強なども計画することになりました。
ミルクホールのメニューね……
現在は王国カフェから提供される、インスタントコーヒーと粉末ミルクを使い、コーヒー、ミルク。
近頃はココアも紅茶も提供されます。
食事というか、コーヒーなどの飲み物につくものとして、パンの耳を利用したラスク。
シュガーラスク、キャラメルラスク、黒糖ラスク、ココアラスク。
マヨネーズラスク、カレーラスク、ガーリックラス、もありますが現在提供はしておりません。
軽食類として、キッシュ、ピザ、フレンチトースト、ビスマルク風焼き、ホットケーキ風。
フライパンだけで簡単に作れるものです。
以上のメニューは私が作ったレシピ本にのせてあり、簡単に作れるものです。
「お弁当というとフライパン一つではね……」
「とりあえず、ご飯は炊くことにしませんか?」
「ご飯ぐらいなら、別に難しいこともないし、そもそもご飯を炊けない女なんているのですかね?」
「たしかに帝国の女なら、ご飯ぐらい炊けますよね……」
「青鞜会の支給するご飯って、たしか麦飯でしたよね」
「青鞜会のすべての女学校において、平日の朝はパン食でしたが、パン+シリアルに変えつつあります」
「昼と晩は白米7、麦3です、土曜の午後、および休日は白米です」
「夜勤などの場合に支給する夜食は、白米ですよ」
まあね、麦飯でおにぎりなんて難しいですからね。
ちなみに青鞜会関係では、土曜の昼食はカレーとなっています。
でも、青鞜会の食事って、かなり美味しいと云われています、なにより激安ですからね、その上、お代わりはいくらでも……皆さん、スタイルを気にして、小食の方が多いですが。
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