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第五十八章 平凡な秋の日々?
再びラジオ放送騒動
しおりを挟むラジオの『聖女殿下のお話』シリーズがついに終了しました。
でね、しつこくラジオ局がお願いを申し入れて来ているとか、『聖女青鞜局』から聞きました。
そんなの、知りません!
そして土曜日のお昼に、お母様がやってこられたのです。
「ねえ雪乃、お願いがあるのだけど……」
お母様もさすがに、言葉が濁るというか……やはりラジオ局のお話なのでしょうね。
「なにかお願い出来ないかと……ラジオ局がうるさいのよ、文部省あたりからも、とやかく言ってくるし……」
「えっ、文部省が?」
「子供の情操教育にとてもいいとかいうのよ!雪乃の言葉、とても綺麗で評判が良いそうなのよ」
「まあ、聖女でもある以上、文句のつけようがないはずですが、見事な話言葉らしいのよ」
たしかに、話聞かせようと意識しましたから……無意識に音声学なんて利用したかもしれませんね……
「このごろの雪乃の声、いわゆる『艶っぽい声』なのよね、ラジオで流れれば、万人を魅了するわよ」
……
「アレクサンドラ王妃も褒めておられたわ♪雪乃の声♪それに見事な王国語とね♪」
「でね、アレクサンドラ王妃からも申し入れがあったのよ……」
「王国でもラジオが始まるのよ、そこで、『聖女殿下のお話』シリーズが登場というわけなの♪」
「えっ、王国語でですか?」
「勿論、帝国語でもね♪」
?
「つまり、王国公用語と帝国公用語で同じ話をする、という事でしょうか?」
「その通り♪両国の第一外国語は帝国は王国語、王国は帝国語、レコード盤に録音されるのですから、両国の第一外国語の音声教本にするそうなのよ♪」
どうやらお母様とアレクサンドラ王妃様が関わっておられるようです……これは逃げられないでしょうね……
お母さま、私が断るという選択は考えないのでしょうかね……
「用件はこれでお終い、お昼なのでしょう?私も頂けないかしら♪」
「平日のお昼は宅配弁当なのですが、よろしいのですか?」
そうなのですよね、基本的には平日のお昼はナ●ッシュというところから取り寄せているのです!
いつもは千代子様たちが、これをお弁当にしてくれていますが、土曜日はそのまま皆で食べるのです。
毎週一回、一人あたり6食コースを人数分+2人分増やしています。
人数も増えたので、結構大量に取り寄せて居るのです。
ちょくちょく、お弁当の追加が発生しますので、予備を頼んでいるのです。
残ったら、夕食のおかずが増えたりするわけです。
「構わないわ、おかずは何かしら?」
「『鰆の青じそ焼き、オクラと人参のごまマヨ和え、かぼちゃのおかか煮、きのこの柚子胡椒きんぴら』、ご飯とお汁は冨士子様が作りました」
綺麗に盛り付けされていますが、これナ●ッシュさんの盛り付け例ですね。
「本日はそぼろの肉団子汁にしてみました♪」
「あら、そぼろの肉団子?」
「先日、雪乃様が殿下にお出ししたものを作って見たのです、雪乃様ほど上手く出来なかったのですが……」
ここでお母様が、
「皇太子に出したの?」
「はい、殿下がお昼にいらっしゃいまして、すき焼き丼を雪乃様がおだしになり、私どもはそぼろ丼を頂いておりますと、殿下がこの後の研究会に、そぼろ弁当の差し入れをお頼みになり、雪乃様がお汁の具に、そぼろを利用して肉団子をお作りになったのです、私どもも頂きまして、それが大変に美味しくて、作って見たのです」
一気にお返事している冨士子様でした。
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