老後のおかしなおかしな女学生生活 転生二年目

第五十六章 十月のチョットした出来事

小さいながら毎年無料の建物ゲットです♪

　資料はどうやら陸軍築城部に回ったようです……

「陸軍が興味を示して、使用したいと申し込んできていますが……」
　青田真希子様が、陸軍の意向を伝えてきました。

「春野様の件、青井財閥は承諾したのかしら？」
「内々ですが、青井財閥は了承したと聞きました」

「お母様はなんとおっしゃっておられますか？」
「陸軍と青鞜会の共同研究、そして実施するために、帝国最大の建設会社の青井財閥に声をかけた」
「お友達の話は、青井財閥が勝手に青鞜会に奉公契約を持ちかけ、青鞜会としては女性の将来を考慮、これを受け入れた」
「このあたりでいいでしょう、とのお言葉です」

　青井男爵が、春野様を伴って、聖女青鞜局の青田真希子様を訪ねてきたのは五日後……
　春野加代様は目出度く青鞜会の『恩賜青鞜会女官実科高等女学校附属高等女子小学校』の二年に編入……

　幸い水揚げはまだだったのですよ、誕生日は１２月、十三歳でしたからね……
　十四歳になれば、帝国では春を売ることも出来るわけです。
　かなり、夜についてはお勉強させられたようですが……


　春野加代様は、ここにお住まいとなりました……

　そのですね、身請けされた以上は、私にお仕えすると、物凄い決意で迫られ……
　遊郭でかなり、夜についてはお勉強させられたようで……
　処女というのに『花電車』なんて仕込まれていたようで……
　その……リコーダーを演奏して……

　まったく！私のクラスメートですよ！同い年なのよ！
　で、私のモノにしてしまって……今では、聖女岩倉姫宮雪乃王女付巫女、青鞜会『八乙女（やおとめ）』……

　神様、この加代様のエロ芸に大うけされたようなのですね……
　ご褒美がいただけたのですが……とても微妙なのです。

　『名誉青鞜佐瑠女（せいとうさるめ）』について、聖女、つまり私が承諾すれば、リストアップした、５０円以下のものを一日５０個を限度に取り寄せる事が出来る……

　さっそく、お母様に相談すると、二十五歳以上の関係者の中より選抜して、『名誉青鞜佐瑠女（せいとうさるめ）』にする……
　誰にするかで、アレクサンドル王妃とお母様が協議され、青鞜会名誉総裁、王国青鞜会名誉総裁、青鞜会孤児育英会総裁、王国青鞜会孤児育英会総裁、に贈られることになったのです。

　慶子様が青鞜会孤児育英会総裁、メアリー様が王国青鞜会孤児育英会総裁となられ、この四人に対して囁かなお取り寄せが認められたわけです。

　この方々、とてもお金持ち、こんなお取り寄せ、大したことがないはずなのに、異様に喜ばれたのです……
　５０円以下といえど、アメニティグッズあたりには、使い切りの化粧水やメイク落としが３０円ぐらいであります……

　お母様が、駄菓子なんかはお食べにはならないと思ったのですが、『●●●●　ビット コクミルク』なんか、美味しそうにこっそりと……
　勿論、あけっぴろげにはね……

　後日、青井財閥は、この日輪兵舎を物にして、かなりお安く内務省あたりの交番などを受注したようなのですね。
　陸軍もかなり駐屯地に建てているようですね。

　勿論、青鞜会も青井財閥に発注してあちこちに建てています、陸軍と違い、かなり内装には手をいれています。
　お洒落ですよ。

　構造は規格化しており、材料も青井財閥と陸軍はかなり備蓄しているようです。
　災害地の仮設建物にも最適と判断され、内務省も材料を備蓄していると聞きました。

　私も特許などと無粋なことはいいません、利用については帝国に丸投げなのです。
　なんでも建築するにあたり、帝国政府に許可がいるとか……

　そうそう、青鞜会は材料の備蓄はしていませんが、申請すれば毎年、陸軍が平屋を一棟、無料で建ててもらえるようです。
　内装は別ですが……一日で建ててくれるようです。

　二階建てもありますが、こちらは青井財閥に注文すれば毎年一棟、原価で建ててくれるようです。　
　もちろん内装は別ですが……

　あと青井財閥は日輪宿舎に関しては、青鞜会向けには『特別価格』を用意してくれました。
　一割引きですが、助かりますね。

　でね、青井財閥にリップサービスをね……
　ヘスコ防壁の特許をとって……で、青井財閥には独占製造を委託したわけです。

　これ、陸軍に納入する場合、私の特許使用料はタダ、つまりお安いのですね。
　後は青井財閥の独占販売、私の手元に陸軍以外に納入したものの特許使用料が転がり込んできます。

　お陰で青井財閥も毎年平屋を一棟、無料で建ててくれるようになりました。

　青鞜会はどしどしと、無料の日輪兵舎を建てることにしました。
　毎年、二棟、無料ですからね♪
　まあ、内装代がかかりますが……何たって無料です！