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第四十四章 王国旅行へのお誘い
外出はお控え下さい
しおりを挟む「雪乃様……お買い物の話なのですが……『聖女青鞜局』が……その……『外出はお控え下さい』との返事なのですが……」
「えっ!じゃあ、旅行の用意はどうするの?」
「『聖女青鞜局』が用意するとのことです」
「個人的なお土産があるのに……」
「雪乃様、なら、私が雪乃様の分まで買ってきましょう」
ダイアナ様が、さもありなんと、提案して下さりましたが……
「ダイアナ様、『王女御殿下』も『聖女王女殿下』と同様、『外出はお控え下さい』との事です」
「私も?どうして?」
「王国政府が、ダイアナ第六王女殿下の里帰りを発表したようなのです」
「聖女岩倉姫宮雪乃王女殿下がご同行と、併せて発表されており、詳細に雪乃様の来歴などが公表されています」
「そのため、帝都にある王国の新聞支局には、急遽、記者が増員されており、鵜の目鷹の目でお二人にインタビューをしようと、見張っているようなのです」
「もちろん、中にはゴシップ記者など、イエローペーパーの関係者も混じっているうえ、虚無主義者や共和国の破壊工作員などのテロもありうると、特高あたりから警告が来ているようなのです」
「そんな……」
「ダイアナ様、お土産はあきらめましょう」
「そうですね……」
文子様達がお買い物に出ようとすると……記者さんたちに取り囲まれて、前の憲兵分署から慌てて憲兵さんが出てくることに……
皇太子殿下が激怒なされて、全員拘束するという騒動になったのです。
で、文子様以下、王国から招待された女は全員、『外出はお控え下さい』となったのです。
帝国政府は、王国政府のこのフライング発表に、厳重な抗議を申し入れたとか聞きました。
さて、帝国政府と王国政府の交渉の結果、出発は二週間後、移動を除いた四泊五日は王国の計画通りですが、宿泊場所は初日と二日目は王国の迎賓館、三日目と四日日は帝国大使館内の貴賓館……
初日の夜は国王陛下主催の歓迎晩さん会、二日目は王妃主催のアフタヌーンティー……この時は、私とダイアナ様だけが出席するようです。
本当はメアリー王女主催でしたが、王妃主催に変わってしまって……
国王陛下を呼ぶバーベキューパーティーは三日目の帝国大使館の貴賓館、そしてダイアナ様のお友達を招待するアフタヌーンティーは四日日……
その間に、山ほど視察などがありますし、ダイアナ様と並んでの記者会見も一回予定されています。
王国旅行中は、どこでも『外出はお控え下さい』……らしくて、ほっとする間もありません。
どこかで、ピアノリサイタルなんかも入れるとか……
旅行日程を説明され、溜息が出ました。
とにかくですね、国家間の贈答品は帝国政府が用意するようで、国王陛下を呼ぶバーベキューパーティー、及びダイアナ様のお友達を招待するアフタヌーンティーの個人的な贈答品は私とダイアナ様が用意することになりました。
そうそう、『王国カフェ』が私の王国訪問を記念して、『聖女殿下奨学金』なるものを創設するとか……毎年、五名程度の女学生に、学費と生活費を全額支援するというものです……
奨学生寮、『ホワイトスノー女子寮』を用意……その最初の奨学生と初日にオールデイブレックファスト……
王都の駅に午前11時につき、そのままステーションホテルの貴賓室で休憩、11時30分から『王国カフェ』が主催の昼食会、ランチではなく、オールデイブレックファストと聞いています。
王国の朝食は美味しいと聞いていますのでね……
でもね、オールデイブレックファストって『一日中食べられる朝食』っていう意味で、一日中あるモーニング・サービスよね……そもそもサンドイッチの事では……
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