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第五十九章 日常?

会議の結果、散茶(さんちゃ)制度

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 ≪散茶(さんちゃ)制度創設について≫

 現在、ヴィーナス様に抱かれた女は格子以上である。
 しかしウイッチの寵妃候補以下の、全ての女官において、ヴィーナス様にご奉仕した場合、散茶(さんちゃ)と称して、その名誉をたたえ金貨一枚を年収に加算する。

 また散茶(さんちゃ)になったものは、たとえ管理官府職員であっても、寵妃候補名簿にのせる。
 各階級の証とは別に、ブラックゴールドのイヤーフックを付ける。

 ネットワークワールドにおいては、ヴィーナス様に妻子を差し出すことを名誉とするところがある。
 もちろんそのとおり、非常な名誉ではあるが、現状の制度では、結果的には妻などを購入、女奴隷としてハレムに所属させることになる。

 ネットワークが成立する以前の、エラムなどにおいては別に問題は無かったが、現在はこれをすると不都合が多々ある。
 そこでこの名誉をたたえるとともに、女奴隷ではない抱かれた女の存在を、百合の会議として正式に認める。

 この名誉を授かった女を『散茶刀自(さんちゃとじ)』と称しハレムに仮登録、ブラックゴールドのイヤーフックを贈る。
 散茶刀自(さんちゃとじ)には、年金として刀自加算分、金貨一枚を加算支給。
 イヤーフックの効力はアンクレット程度とする。

 ただし、本人自署による売買証文、及び三親等までの親族の自署により、承認書が提出された場合、規定の代金を承認書名義人に支払い、本人購入、現役のウイッチとして、散茶女孺(さんちゃにょじゅ)保持者と認める。

 ≪寵妃昇格及び寵妃候補名簿について≫

 格子は寵妃とし、夜伽などの特典もすべて寵妃の扱いとする。
 寵妃昇格の条件として、まず寵妃候補名簿に載ることとし、さらに次の条件のどれかが満たされた場合、記載されるものとする。

 散茶取得者
 寵妃候補資格者
 佳人以上の推薦を受けた者
 ハウスキーパー事務局の推薦者

 このうち、次の条件のどれかを満たすものは,無条件昇格させる。

 四条件を全て満たした者
 散茶女孺でヴィーナス様の推薦者
 散茶二度取得した献上品出身者
 散茶女孺で愛人会議推薦者

 とりあえず百合の会議は、この決定に全員満足し、終わったのです、ただ一人を除いてはね。

 この散茶女孺に、ミリタリーの中堅幹部が大量に任命されたわけです。
 オルメカから67名、ヨミからソロモン72柱の残り全員61名、ユニバースから42名、プラネテスから3名、です。

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