惑星エラム 幻のカタカムナ 第四部 ラグナロク編【ノーマル版】

第五十九章 日常？

このままでは無事には済みそうもない

　久しぶりに拡大会議です。
　『抱かれた女』が参加する、最大級の会議で、デミ・モンドさんやグリセットさんが、忙しそうに働いています。

　なんせ拡大会議はＣＭＮＦ、ヴィーナスさん以外は全裸と決まっています。
　ただ装身具は認められていますので、皆さん、それは創意工夫のお姿です。
　チェーンタイプの貞操帯とかおとなしい方で、定番はやはりボディチェーンのようです。

　ただ会場に入るまでは、全裸はまずいので、ガウンとサンダルをひっかけての、ご出勤となります。

　服を着るのはヴィーナスさんだけですが、近頃ヴィーナスさんの着衣も、決められてしまっています。
「これ、本当に着るの？」

　ヴァルナ評議会議長の正装の色違い、ブラック仕様です。
　本来は真っ赤なのですが、正装をすると、この世界のほとんどの地域では、出会った者は本能として、無意識にひれ伏してしまう。
　これでは会議になりません、ミリタリーの式典などには着用されたりしています。 

　同様の色違いに紫がありますが、こちらは前ヴァルナ評議会議長の正装、つまりはイシスさんの正装です。
　で、このたびブラック仕様が規定されたわけです。

　漆黒のＴバックショーツに同色のガーターストッキング、これまた同色の刺繍で透け透けのビスチェ。ショルダーストラップ、ガーターストラップも黒、欲情をそそられる度合いが、まぁ黒ならマシという程度、皆さん、興奮するのは目に見えています。

「お嬢様、真っ白なお肌に、黒は映えますね♪」
　こんな恰好で出れば、まともに終わらないですよね。

「ところで会議の議題を教えてくれないけど、また私がサンドバックなのでしょう？」
「女を性懲りもなく抱くからですよ」
「しかも戦争中の敵の女を抱いたのですから、それを寵妃でしょう？」

「お嬢様一人なら、いつもの事ですからいいのですが、今度はイシス様が、天照大神(あまてらす)さんまで巻き込ませて、可哀想でしょう？」
「だからサンドバッグにならないように、細工をしてあげます、とにかく私の言うとおりにしてくださいよ！」　

　会場のクロークで、皆さん服を脱いでいます。
　サンダルもですよ。
　堂々としたものです、今さら恥ずかしがるような女は一人もいません。

　皆さんの会話が聞こえてきます、概ね私の女の話です。
　戦争中に敵の女を手籠にしたとか……等々……
　いつもの、つるしあげ会議の雰囲気が漂っています。
　しかも拡大会議ですから、このままでは無事には済みそうもない……

　サリーさんが会場に入りますと、全員起立して頭を下げています。
「ヴィーナス様のご臨席を頂きます」
　で、私がレディイズメイドのアナスタシアさんに先導されて、しずしずと入って行き、雛壇中央に座り、サリーさんが開会を宣言するわけです。

　黒一色の超エロい姿に、皆さんなにやら興奮気味ですよ。
　サリーさんが着席すると、皆さんも着席します。
　皆さんには椅子が有るだけ、テーブルなどはありません。
　まっ正面から眺めると……結構脚など開き気味に座ってくれていますし、挑発的なのですよ。