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第五十九章 日常?
誰もが嫌がる惑星群
しおりを挟む「そんなぁぁぁ、ひどいぃぃぃ!」
イシスさんから呼び出しを受けた、天照大神(あまてらす)さんの第一声です。
戦時最高幕僚部で、四軍の首脳会議が催された席上、イシスさんから、
「インペラトルの三十二の直轄惑星と、千あまりの虫の食料惑星の管理を命じます、さらに惑星フルーツガールの管理もお願いします」
このように云われたのです。
シウテクトリさん、イザナミさん、ゼノビアさんが、気の毒そうな顔をしています。
そりゃあそうでしょうね、この惑星群を引き受けるということは、後が怖いのです。
まず虫の食料惑星ですが、当初、フルーツガール系は一割といわれていましたが、二割だったのです。
そのほかも虫の嗜好に合わせて、ほとんどの惑星で男がいませんでした。
なぜか虫の嗜好は、ホモサピエンスやそれに近い人種の女性のようです。
亜人類の星もかなりありますが、容姿はホモサピエンスに近いものです。
テラの神話に出てくるような、耳の長いエルフの惑星や、猫耳をもつ惑星までありました。
特筆すべきは、肌が真っ白で眼の赤い女たちの、暗闇の星で、美人ばかりの星といえます。
なんせ暗いですから、必然的に眼はパッチリとした、そしてほっそりとした人種なのです。
ほとんどの星が、何処かにオリジナルがあったのでしょうが、今となってはわかりません。
長い虫の支配で、命じられることだけしか、出来ない女たちの星になっています。
食料ですからね、命じられれば、躊躇無く体を投げ出しますし、どのようなことでもする女たち、無意識に媚を売ります。
大体が、美しい女たちが多い惑星なのです。
こんな女が多い惑星を抱え、ヴィーナスさんがフラフラと手を出せばどうなるか、百合の会議が怖いのです。
あそこでつるし上げられるのは、誰もがごめんこうむりたい。
九分九厘ヴィーナスさんが槍玉に上がりますが、ミリタリーの首脳陣も一度や二度は、痛い目にあっているようです。
そのたびにサリーさんが、会議でとりなしてくれて、何とか収まっているのですけど……
まして、今度はその上に、インペラトルの三十二の直轄惑星があります。
ここは非常に問題です。
漏れだした情報によれば、必ず直轄惑星にといいそうです。
なんせルシファー、つまりはヴィーナスさんを、次の支配者として忠誠を誓っている女たち、抱かれたがるのは確実、まずもめますね。
「ルシファー様と並んでのつるし上げは、勘弁してもらいたい!」
「そのことね、多分大丈夫と思うわ」
「アナーヒターがつるし上げを逃れようと、なにやら『手土産』を画策しているから」
「本当ですか?」
「私の言葉を信じなさい、でも私は嘘つきでもあるの、信じるものは救われないかもね♪」
「そんなぁぁぁ、ひどいぃぃぃ!」
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