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第五十三章 ヨルムンガンドの大波
ゼブル騎士団の戦い方
しおりを挟むニューフロンティア宇宙に浮かぶ、ゼブル・ナイツ・ビクトリー号とゼブル・ナイツ・グロリア号。
ヨミのバアル・ゼブル指揮下のゼブル騎士団に所属のスペースシティ級で、正式艦番号はスペースシティ101号、同102号となっている。
ゼブル騎士団は、ヨミの中では独立して動ける軍団。
かなり独自色をもっており、担当宇宙もニューフロンティア宇宙のほかに、幾つも名もなき宇宙を、監視対象として管轄しています。
その為、スペースシティ級が二隻も配属されているのです。
インフェニティ・カーゴも最初に配属されたうえに、ミニ・インフェニティ・カーゴも五隻も配属されています。
一年の間にインフェニティ・カーゴとミニ・インフェニティ・カーゴをフル稼働させ、幾つもの宇宙にそれなりの艦隊を配置することに成功したのです。
ゼブル騎士団の五人の幹部を、戦隊司令官として、オルメカのように自らの直属戦隊と五つの戦隊に艦隊を再編成、五つの戦隊にはミニ・インフェニティ・カーゴを中核に、四隻の宇宙戦艦スーパースキーズブラズニル級がピラミッド結合したものを戦隊旗艦としています。
さらに宇宙海防戦艦スキーズブラズニル改級、宇宙海防巡洋艦ロングサーパント級、宇宙高速輸送船ナグルファル級と宇宙戦闘艇ーチラス級、最小限の生命維持装置を積み込みCTR3型1号システム搭載の艦艇と、インフェニティ・カーゴで製造された全自動の戦闘艦艇を大量に配属しています。
ミニ・インフェニティ・カーゴはかなり量産性は落ちるので、その前に大量に配属しておこうというわけです。
「バアル・ゼブル様、あちこちで虫の星系が出現しました!」
「どこの宇宙か!」
「全域です、その数30以上、いえ、どんどん増えてきています!」
「全艦隊に命令、かねてからの計画通り、片端から虫の星系を殲滅せよ!一つとしてもらすな!」
ゼブル騎士団の作戦計画は破天荒なものです。
インフェニティ・カーゴが二隻あるのを利用し、一隻にはメギドの火、もう一隻にはユニバースの拡張オプションを自動戦闘艦として連続生産、ゼブル騎士団の艦艇は担当宇宙すべてに、哨戒網をはり、虫の星系の出現を待つわけです。
出現したとの報告が、哨戒任務艦から届くと、間髪をおかず自動戦闘艦が出現場所へ転移、虫の星系へ突入し、即座にノヴァを起こすのです。
虫の星系を壊滅させた瞬間に、メギドの火が投入され、元を立つという作戦です。
そして取りこぼしたものは、膨大に整備した艦隊で破壊、ミニ・メギドの火を投入、さらに虫個体が生き残ったら凍結時空間で始末する。
この方面は、ブラッドメアリー戦闘団がゼブル・ナイツ・ビクトリー号に分乗しています。
次々と現れる虫の星系、ついにあちこちで取りこぼしが出てきました。
各戦隊はミニ・メギドの火を投入、なんとか持ちこたえていますが、狂ったように現れる虫の星系は、減りもしません。
「いったいどうなっているのだ!おもちゃじゃないんだぞ!」
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