惑星エラム 幻のカタカムナ 第四部 ラグナロク編【ノーマル版】

第五十二章 この世界を守るべし

オルメカⅢの被弾

　戦時最高幕僚部は迅速に動いてます。

　やはり敵は『虫』と判明、予定通りに全戦力を展開、オルメカとヨミは予備の戦力まで全力動員して、沸き出てくる虫の星系、そしてその艦隊をたたいてます。
　スペースシティ級に組み込まれた、インフェニティ・カーゴの威力は絶大なのです。
　
　アーチダッチェスとして、イシスさんがユニバースに現在地に警戒体制で待機させています。
　ゼノビアさんが文句をいっていますが、ヴィーナス・ネットワークの加盟世界を守らねばなりませんので、虫退治に投入は出来ないのです。

　……なかなかやるではないか、無限増殖には無限増殖か、物質世界でこれを実現するとはな、やはりルシファーは存在自体が脅威だ、排除する必要がある。
　やはり、アスラの女は始末しなければならない。

　……はるかな昔のように時は繰り返す、クロノス様は常に正しい……
　
　そのころ、オリュンポス宇宙を担当するオルメカ第三方面軍では、旗艦のオルメカⅢが被弾したのです。
　陽子崩壊領域設定バリアで防御しながら、インフェニティ・カーゴをフル稼働、陽子崩壊領域設定バリアが一瞬、エネルギーチャージをしたその瞬間、突撃艦に突っ込まれたのです。

「二号船被弾！」
　それを聞いた司令官のマクイルは決断しました。
  
「二号船乗員は緊急退避、二号船を放棄する、回廊を収容せよ！」
「ミニ・メギドの火を、二号船に転移用意！」　
「乗員退避完了！」

「切り離せ、全艦緊急退避、二号船ノヴァ開始！ミニ・メギドの火を自動起動とせよ」

　二号船のノヴァのために虫の艦隊は壊滅、突撃艦にいた虫も跡形も無く消えましたが、その瞬間、幽子が記憶置場へ戻っていきます。
　と、ミニ・メギドの火がそれを検出、送り狼のように記憶置場に侵入し、そのあたりを破壊したのです。

「三号船に虫が三体侵入しています！」
「凍結時空間を船内に設定、本船乗船のマニッシュ婦人戦闘軍部隊を転移させよ！」

「本船はただいまより、一号、三号、四号でインフェニティ・カーゴを中心に、トライアングル構成に移行する、かかれ！」

　オルメカⅢがトライアングル構成に移行が終わる頃、凍結時空間が自動解除され、マニッシュ婦人戦闘軍部隊が戻ってきました。

　初めての虫との戦闘で、かなり蒼ざめた顔をしている兵士たちでしたが、軍務加算記章の絶大な威力に感謝していたようです。