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第四十九章 エンブレスの勅命

内局

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 RCTは『内局』なんて呼ばれていますが、皆さん、内局に入るのは望まれませんね。
 やはり事務処理は、お好きではないようです。

 近頃は『内局』の一つ、総務RCTに、マルスの一般女官さんが、『名誉格子』となって勤め始めています。
 もうすぐ蓬莱の一般女官さんも来る予定です。

 ハウスキーパー事務局が、主任事務官の不足に音をあげた、ネットワーク・オフィスの要請を受け入れ、最優秀の一般女官さんを『名誉格子』に昇格させ、試験的に総務RCT入りさせているのです。
 勿論、スペースコロニー1に、総務RCTのオフィスがあります。
 
 先ごろ惑星世界管理局が管理していた、ニライカナイにやってきたウイッチさんたちの受付業務は、ニライカナイ管理RCTに譲り、惑星世界管理局もスペースコロニー1に移動しました。

 将来的に、『名誉格子』さんを受け入れる為です。
 惑星世界管理局は、ヴィーナス・ネットワーク未加盟の未開惑星世界の監視も仕事の一つ。
 こちらの慢性的な人手不足は深刻なのです。

 二ライカナイのドール・アポロニドにある元の管理局には、ニライカナイ管理RCTのオフィスが入っています。

 ミリタリーRCT、ヴィーナス・ネットワーク管理RCTはユニバース号の中にありましたが、それぞれスペース・コロニー5、スペース・コロニー9にオフィスを構えています。

 内局はどこも忙しいのですが、特にミリタリーRCTは超多忙です。
 
 ミリタリーRCTはミリタリーの事務方、各種の軍務加算はここで計算され、ハウスキーパー事務局に振り込まれます。

 給料として、ハウスキーパー事務局がウイッチの給料に加算して、オルゴールによる給料支給システムで支払うことになっています。

 さらにはミリタリーの各種の武器以外の支給品、備蓄品、福利厚生関係、ミリタリー三軍の保養施設の管理など、オルメカのチコモストック号、ヨミのメイド号、ユニバースのブルーべリー号も含まれます。

 各惑星の婦人戦闘団、プラネテス・ミリタリーの管理もここの担当です。

 ここの一般職員は、『有機体生産工場』の生き残りに与えられた惑星ジャーリアの住人――百年紀のカレンダー2 ガリレオ・カウンティス を参照されたい――、今ではニンリルさんが執政官です。

 ジャーリアの女は、遺伝子改良された経緯があり、事務手続きなどをやらせば、全員かなり優秀なのです。
 で、希望者を選抜して、働いてもらっています。

 ヴィーナス・ネットワーク管理RCTの一般職員は、もと『天女ニンフ』であったデミ・モンドさんたち。
 優先的に配属していますので、人手不足ではありません。

 しかし超優秀のデミ・モンドさんたちだから、やって行けるのです。

 ニライカナイ管理RCTは、残りのデミ・モンドさんが、グリセットさんたちを指導しながら、何とかやっています。

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