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第六章 キュネブルガの物語 トライアングルの内乱
どうしてここにいるのかを語りなさい 其の二
しおりを挟む「ノーサンブリア王国リンデスファーン公爵家のエアンフレドです」
「私の故郷ノーサンブリアは帝国に負け滅亡しました、帰るあても有りません」
「しかしそんな私を、ペクサエテ王国の方々は良くしてくれました、そしてその恩人ともいうべき方々の未来のために、私はここにいるのです」
「おっしゃるペクサエテ王国残存艦隊の方々は、惑星ペクサエテへ帰還していただきます」
「惑星ペクサエテの軍は壊滅状態、警備部隊の再建要員として必要、明日は明るく手招きしているのはお聞きになっているはず、理由は失われています、無理することはありません、次の方」
「ノーサンブリアのパイロットのクウェンベルガです、私はリンデスファーン公爵家にご恩があります、どこまでも、エアンフレド様にお仕えすると心に決めています」
「エアンフレド様が身を差し出されるなら、私も身を差し出したいと願っています」
「なるほどね、それではリンデスファーン公爵家令嬢エアンフレドさんに従うのですね」
「はい」
「では最後の方」
「ペクサエテ王家のキュネブルガです」
「先ほどから聞いていますと、ヴィーナス様は私たちが献上されるのを、望まれてはいないように思えます」
「その真意は私たちがこれから先、献上されなくても幸せになれるとお考えの様ですね」
「私も皆様方と同じく、ペクサエテ王家の為、王国残存艦隊の方々の為と信じ、ここに来ました」
「でも今、私は別の思いもあります、ここまでレイルロードと呼ばれる宇宙鉄道に乗り、ネットワークの世界を少しだけ垣間見ることが出来ました」
「私はより広い世界を見てみたい、お聞きする限り女奴隷といわれても、そんなにひどい待遇ではないらしい」
「父上の侍女か、第二夫人のようなものと理解すれば良いようです」
「お聞きした話では、これから先、献上されたとしても故郷とは関わりが持てるようですし、ですからお願いします、私を受け取ってください、そして広い世界を見せてください」
「なるほどね……」
アスキア・シノが
「いまキュネブルガ王女のお言葉を聞き、恥ずかしながら私も望みます」
「私も帝国の外を見てみたい、それに一人の女として、ヴィーナス様と同衾出来るならば死んでも良い」
「いまはっきりと確信したのです、私はヴィーナス様の女奴隷になりたい、お側にいたい、これは愛なのです、私を受け入れてください、どんなことでも受け入れますから」
このアスキア・シノの言葉が発せられた瞬間、アニーやミエリッキの顔には、ハッキリと『やはり』と書かれたのです。
エアンフレドも
「私も同じです!お願いします!」
あとのメンバーも以下同文……
「ミコ様、やはりこうなるのですよ、サリー様も云われていましたよ、ミコ様がどう思われましても最後はこうなる、いい加減現実を認識してください」
「そして『百合の会議』の対策を、お考えなされた方が良いのではありませんか?」
肩をすくめたヴィーナスさん、
「仕方ない、では変態の餌食になってもらいましょう、どうせまた『つるし上げ会議』、袋叩きに合うのですから、据え膳を頂かなくては損ですからね」
と言ったのです。
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