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第二章 ニンリルの物語 憧れの学生生活
防御演習
しおりを挟む「寵妃だから不問とはね、それよりニンリルが誰よりも強いということを、証明すればいいのよ」
「ニンリルに、ガリレオ航空宇宙パイロットスクール代表と戦わせなさい、そこらの学生相手に、ニンリルが負けるとは考えられません」
とはいってもミコさん、心配のようで、ニンリルさんに徹底的に武術を仕込んでいました。
本当に素直なニンリルさん、火事場の馬鹿力を任意に発揮できるようになり、合気道など、すぐにものにしてしまったのです。
ミコさん、心配なのか打撃系の技なども、伝授していました。
もともとが精密に物事を処理することが出来る上に、敏捷性は人間離れしているニンリルさんですから、組み伏せられることなく、急所に一撃を与えることが出来るようになりました。
再度、ガリレオ航空宇宙パイロットスクールで、防御演習が執り行われました。
防御演習ってのは、急遽設定されたもので、趣旨はパイロットとして、万一未確認世界に不時着した際の、現地人種とのサバイバルとして防御術、徒手空拳で相手を倒すというものだそうです。
まぁ何でもありの、格闘技というものでしょうね。
ガリレオ航空宇宙パイロットスクールでの防御演習に、ガリレオ女子航空宇宙パイロットスクールの代表として、ニンリルさんが招待されます。
そしてニンリルさんは参加したのです。
「あの女か!」
「華奢なあの女にのされたのか?なんとも恥さらしではないか?」
「女相手に、うちの代表が戦うのか?やれやれだな」
制服を着て戦うことになるわけですが、ニンリルの相手というのは身長は195センチ、体重は130キロはあるのではありませんかね。
防御演習が始まりました。
どうも相手は、レスリングの熟練者のようで、ニンリルさんを組み伏せようとします。
あっさりと四方投げで、仰け反らせたニンリルさんでしたが、直後につかまったのです。
生きるか死ぬかの防御演習は、何でもありです。
倒れれば負け、なんて事はありません。
つかまった瞬間に、寝技に持ち込まれて、横三角絞めを決められてしまいます。
ニンリルさん、なんと肩とひじの関節を自らはずして逃れましたが、片手は動かないようです。
激痛のはずなのですが、顔色一つ変えません。
でもこのままでは不利と悟ったようで、相手の懐に飛び込み、動くほうの手で、みぞうちに掌底打ちを決めたのです。
このとき、ミコさん直伝の『遠当』を発動しています。
まだニンリルさんはミコさんのように、遠距離を飛ばすようなことは出来なく、ナノマシンの力を借りて、掌底から『遠当』を発動、相手は一時的に呼吸困難に陥ったのです。
防御演習は、ニンリルさんの勝ちとなりました。
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