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第二章 ニンリルの物語 憧れの学生生活
伏魔殿のように見える
しおりを挟むすると、今度は天照さんから、
「プラネテスからの留学生を、受け容れていただきたい、その為の経費は負担する」
との申し出があり、結局ガリレオ女子航空宇宙パイロットスクールは、将来的には分割も視野にいれ、一学年二十名とし、経費はガリレオ衛星執政官府とプラネテスで折半。
宇宙船などの実習機器はプラネテス、その他の機材、校舎などは、ガリレオ衛星執政官府となりました。
ただ当面は一学年十名とし、プラネテスからの留学生を一名、受け容れることになったのです。
ソル星系を対象とする、ガリレオ航空宇宙パイロットスクールと違い、銀河間宇宙を航行することを目的としていますので、こちらはかなり高度なことを学ぶこととなります。
「アリシアさん、面白いことを始めていますね、アニーを使って、宇宙交易ですか……」
ミコさんが、エールさんと話しています。
「しかし、これはこれで、良いことではありませんか?」
「ソル星系の近傍銀河には、虫以外にも、それなりの知的生命体が跋扈しておりますから」
「例のオルメカのGRT5968、なかなかなデータでしたからね」
「アリシアさん、色めき立っていましたよね」
「これで財源を確保して、ネットワークへの影響力拡大、あわよくば、っていうところね」
「あわよくばってのは、別の意味があるのではありませんか?」
「ミコ様の専用迎賓ヨットを、作る計画もあるようですよ」
「だから天照様が、プラネテスとの共同を申し出されたのではありませんか?」
「天照さんだけですか、貴女も一枚かんでいるのではありませんか?」
「私は……」
「まぁいいわ、私は宇宙一の変態スケベ女、毛色の変わった方には目が移る、そんなところかしら?」
「三軍統合司令部あたりの影も、チラチラと見えるし、この計画、まるで伏魔殿のように見えるわね」
「アナーヒターが、そんなことをいったの?」
エールさん、イシスさんにミコさんとの話を、報告しています。
「まぁ、お見通しなのは想定済みよ」
「天照のプラネテスに、各地の婦人戦闘団の戦時指揮権を持たす案は、三軍統合司令部の考えでもあります」
「ネットワークの軍事組織としては、やはり自前の宇宙船は必要、その為にニンリルを入学させる」
「パイロットといっても、操縦は人工知能がしますからね」
「おまけにニンリルたちは、その為に創世された人種ですし、適任でしょう」
「人工知能だけでは、想定外の事態には対処できない、というより、やはり有機体の船長なりがいるほうがいい、最後の審判戦争の戦訓です」
アスラ族男性体との『最後の審判戦争』のとき、ミリタリー三軍は、男性体のサイボーグ戦闘艦に、敗北の手前まで追い詰められたのです。
「アリシアさんは分かりよいですからね、お腹の中はまるわかり、サリーさんも理解しているはず」
「専用迎賓ヨットならば、アナーヒターがフラフラと視察にでても、女を拾うことはかなり難しくなる」
「なぜなら専用迎賓ヨットには、寵妃が詰めるわけですからね」
「乗組員へのチョッカイぐらいで済めば、儲け物なのでしょう」
「だから事務局はこのスクール計画、認めたわけね、多分だけど」
そんなこんなで、とりあえず試しに、ガリレオ女子航空宇宙パイロットスクールを発足させてみよう、となったのです。
アニーさん、そのあたりは、何も気づいてはいないのでしょうね。
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