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第一章 アニーの物語 観光宇宙遊覧の出来事
GRT5968C
しおりを挟む「船長さん、どうなっているのですか?」
「デイム・アニー、宇宙船が接舷してきたのです」
「どうやらこちらの操船システムを、ハッキングしているようで、なすすべがありません」
「ガリレオ衛星執政官府に、連絡は取れないのですか?」
「何一つ、こちらの機器が動きません、通信装置もです」
「これ、通じるかしら?」
アニーはメイドですので、通信機能つきのオルゴールが支給されています。
それを取り出して、アリシアに通じるように念じたのです。
オルゴールは動きませんでした。
「やはりだめね……困ったわね……」
と、その時、オルゴールが振動し、着信を知らせたのです。
ただホログラムがでてきません。
それでもアニーは通信に出てみると、
「アニー・スチュアート様でしょうか?」
「はい」
「なにかご本人と確認できることを、お示しくださいませんか?」
「なぜ?」
「当方は、そちらに接舷している船のものです」
「そちらの操船システムをサーチした結果、アニー・スチュアート様が乗ってられると判明しました」
「当方は貴女とならば、接触すべきと判断しました」
「なにか確認できることを、お示しくださいませんか?」
「確認といっても……私はメイドとして、チョーカーを所持しています」
「このオルゴールで、チョーカーを表した立体ホログラムを送ります」
「それで私がアニー・スチュアートであるという、証明になるかしら」
アニーさん、チョーカーを非表示にしていましたが、見えるようにしたのです。
しばらくして、再びオルゴールが振動します。
「確認いたしました、アニー・スチュアート様、こちらにお越し願えませんか?」
「ご了承いただければ、転移させていただきます」
アニーさん、太っ腹で怖いもの知らずのようです。
あっさりと了承しました。
転移した先は小さい部屋、イスとテーブル、ベッドらしきものが一つ、置いてあるだけです。
そこに一人の女性が立っていました。
「ようこそ、私はこの船の予備の操船ロボット、GRT5968Cです」
「狭いですが、この区画だけが、生物の生存可能領域です」
「当船の船籍番号はGRT5968、オルメカ所属の探査ロボット船です」
「オルメカの船?ではなぜ、私たちの船を襲ったの?」
「当船の任務は、未知の男性体根拠地の探索、そちらの船には、男性体が見受けられます」
さらにGRT5968Cは、
「当船は探査中、男性体艦艇に攻撃され、何とかブラックホールに突入して逃げ切ったのですが、未知の宇宙に出現してしまいました」
「目的の探査を続けながら、帰還を続けていましたが、男性体艦船と思しき船を見つけ探査中、アニー・スチュアート様の名があり、当方のデータバンクにその名前がありましたので、確認を求めました」
「ただいまメイドの方にお会いでき、なんとかアスラ族女性体の世界に、たどり着けました」
どうやら、男性体との最後の審判戦争当時の船で、被弾しながらも逃げ切り、彷徨いながらも当初の探査計画を実行、ワームホールを幾つも抜けて、やっとデータにある宇宙、テラ宇宙にたどり着き、帰還を果たしたようです。
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