いやいやながら女にされて異世界生活

ミスター愛妻

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第二十一章 聖都ウッドハウス

転送ボックス

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 年が明け、 夏至がやってきました。
 『聖女女学校』と『ウッドハウス女子武芸養成校』にも、二期生が入学、盛大な入学式が行われました。
 『聖女の館』を中心とした、私の領地は『聖都ウッドハウス』とか呼ばれるようになっています。

 特に『奇跡の湯』の日は、信じられないほどの人でごった返すので、特別にオルセルン侯領の騎士団が、警備の応援に来てくれます。

 転移して一年ばかり、あれから貯金はどんどん貯まりました。
 
 そりゃあそうですね、使うことがないのですから♪
 
 貯金はついに、12,374,146円!
 2ソリドゥス金貨、20アウレウス金貨、17デナリウス金貨、7キナリウス銀貨、1セステルティウス銀貨、3アス青銅貨、3クァドランス青銅貨、1円余り。

 まったく、どうしましょう……使い方が分からない……
 衣食住に困らない以上、何に使うの?

 この世界の瘴気は徐々に浄化されているのはわかります。
 オルセルン侯爵領では、瘴気爆発がほとんどなくなっています。
 新しく編入されたラングスドルフ領の端っこあたりで、時々報告されるぐらいです。
 瘴気の害は、時々発生していますが、『霊薬』の噴霧で事なきを得ています。

 帝国全土では、まだ時々瘴気爆発があり、あちこちで瘴気の害が報告されていますが、『霊薬』が威力を発揮しているようです。
 ただ瘴気爆発は、前年同期より、かなり少なくなっているようです。

 王国も同様ですが、帝国よりは酷いようですね、それでも前年同期より、少なくなっているようです。

 このままいけば、『霊薬』の無償譲渡の本数で何とかなると、神託を受けました。
 ただ、私が存在し、常時浄化する必要があるのですが……

 神様のメール、なにか安堵の感じが滲んでいました。 

 今年度分として、神殿に『霊薬』を2本、帝国、王国、オルセルン侯領、ソロン商会が1本、無償を提供で話はまとまりました。
 帝国、王国、オルセルン侯領、ソロン商会は後1本については、50ソリドゥスで譲渡。

 このあたりで、収まるようです。

 でですね、なんというか、破格のご褒美をいただいたのです……
 『転送ボックス』、これを10個いただいたのです!

 『転送ボックス』というのは、聖女と聖女に仕える者だけが使える、物質転送器です。
 『収納 共有付き』の中の物を選択転送できるのです。
 取り出せるのは、『秘薬』ペンダントまたは『聖女の加護(十年限定、極小)』ペンダント所持者。

 『聖女奉仕女子孤児院』にこれを設置することにしました。
 『聖女奉仕女子孤児院』の院長さんには、特別に『聖女の加護(十年限定、極小)』ペンダントを授けることにしました。
 そして、特別に所定の用紙なら、『転送ボックス』に入れることが出来ます。

 院長さんには『聖女の館』に来ていただき、私と侍女長のラダさん、そして筆頭侍女のシャーロットさんで、面接させていただきます。
 
 『転送ボックス』には、とりあえず13クァドランスランチを転送することになりました。
 院長さんは『聖女の加護(十年限定、極小)』をお持ちになりますので、水とお湯は無制限に取り出せますので、食事には困らないでしょう……

 あと、『聖女奉仕女子孤児院付属女子幼年学校』で使う学用品とかもね、100均で取り寄せられる物を送るつもりです。

 『聖女奉仕女子孤児院』は帝国と王国に二か所ずつ、あとソロン商会設立のものが一か所あります。
  
 ソロン商会設立のものは『聖女戦闘奉仕女子孤児院』とあります……当然ですが、『聖女戦闘奉仕女子孤児院付属戦闘女子幼年学校』とかなっていますが……
 なんで幼い子供さんたちに、戦闘を教え込むのよ!

「ティア様、こうなった以上、13クァドランスランチの充実を考えなくては」
 筆頭侍女のシャーロットさんが、おっしゃいました。

 まったく、その通り、子供さんたちの為に、知恵を絞りましょう!

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