いやいやながら女にされて異世界生活

ミスター愛妻

文字の大きさ
上 下
125 / 145
第十九章 王国がうるさいの

王国の失礼王子

しおりを挟む

 戦場侍女の二つのグループも、仲良く警備をしてくれています。
 
 館の入口は、正門と通用口、そしてウッドハウスとの連絡口の三カ所。
 そこに2番住宅を設置、班員が2名詰めていますね。

 門は5時で閉めます。

 帝国女子警備隊聖女警備選抜班は建物内の警備となり、帝国の離宮警備隊が、『ウッドハウスの森』の警備をしてくれる様です。
 
 のどかな日々が過ぎていきますよ♪ 

 また、生理の日がやって来ました。
 季節は前世で云うところの11月、この『ウッドハウスの森』はかなり南に位置しており、雪など滅多に降りません、ましてや、積もると云うことはありません。

 『聖女のもてなし』がお休みの時は、侍女さんや召使さんもお休み、警備の方々も3分の2はお休み。
 門は通用口、連絡口は閉鎖、正門だけが午前中だけ開いています。
 
 大体、用事があれば、『美食クラブ』の方々から『聖女通信』が来ます。

 しかし、生理の日の第一日に、正門で働いていた、帝国女子警備隊聖女警備選抜班のヨンクフラウ・ヴィルマ・アルデンホフさんが、私とラダさん、そして戦場侍女全員に、『聖女通信(限定)』をかけてきました。

「正門に王国の王子一行が、聖女様にご面会したいと来られています、いかがいたしましょう?」

「取りあえず、『ウッドハウス』のロビーにご案内して、『筆頭侍女長』のティアがお会いすると伝えてね」
「分りました」

 すぐにリチャードさんに、
「いま王国の王子一行が私に会いに来られていますが、どういうことかご存じですか?」
「王子が?失礼な話しですな……多分、『霊薬』の話しでしょう……もう少し欲しいようですね」

「ご面倒でしょうが、あってやっていただけませんか?話しはダンカンがつけるでしょう、いま、丁度『ウッドハウスの森』にいますから」
「王子と話しをしていたはずですが、直接直談判をしたいのでしょう」

「いちおう、王子一行は『ウッドハウス』のロビーに、案内するように指示しました、『筆頭侍女長』のティアがお会いするとね」
「座っていただけるだけで、良いですよ」

 さて、身だしなみを整えて、ラダさんと二人で『ウッドハウス』のロビーに、

「お待たせいたしました、『筆頭侍女長』のティアです」
「王国のハロルドです、『聖女』様にお会いしたい」

「『聖女』様は休暇中です、お会い出来ません」
「失礼な!館の中にいらっしゃるのでしょう!ここまで来たのですよ!」

「招待もされていない上に、『聖女』様のご都合も聞かずに面会を申し出られて、失礼ですか?お言葉はそのままお返しします」

 そこへダンカンさんがやって来て、
「ハロルド殿下、不躾もほどほどに願いたい」
「何がだ!王国王子が『聖女』様に面談を申し出ているというのに、この無礼な女が邪魔するのだ!」

 なかなか云いますよ、この馬鹿王子さんは……
 あれ、ダンカンさん、顔が蒼いですよ……

 ……ダンカンさん、帰っても良いかしら、この無礼な女はお邪魔でしょうし……

「では、これで、ハロルド王子の事は、聖女様が休暇が終わられたら、お伝えいたしましょう」
「貴様!愚弄するか!」
 あれ、抜剣しましたよ。

 ラダさんがたたき落としていますけどね。

「ダンカンさん、後始末、お願い出来ますか?」
「皇帝陛下に……申し上げておきましょう……」

「ハロルド王子、『霊薬』の事は、聖女様がティア様に一任されておられます、今回の事で、『霊薬』の追加購入の話しはなかったと思っていただきたい」
「後日、皇帝陛下から王国国王陛下へ書簡が届くでしょう、王子は王国へお帰り下さい」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり

柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日―― 東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。 中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。 彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。 無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。 政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。 「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」 ただ、一人を除いて―― これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、 たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

勇者のハーレムパーティー抜けさせてもらいます!〜やけになってワンナイトしたら溺愛されました〜

犬の下僕
恋愛
勇者に裏切られた主人公がワンナイトしたら溺愛される話です。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...