いやいやながら女にされて異世界生活

第十五章 お料理屋『聖女のもてなし』

夕食は何にする？

　さて、何にしますかね……
　ウェブで簡単ごちそうレシピなんて漁っていたティアさん。

　どうやらメインはミートローフに決めたようです。
　前菜は焼き野菜のサラダ、デザートはラム酒のフルーツコンポーネント……
　ミートローフの合間に作っていました。

　１０人前、一気に作ったのですね……

　隣でラダさんが唖然としています。

「さっきの料理の話、これを見せられたら、皆尻込みしますよ……」
「転移したとき、『女性としての能力は完璧』と、神様から云われているの、でもおかしいのよ、初めての生理なんて、パニックになりそうでしたし……どうも、『女性としての習い事は完璧』という意味らしいのね♪」
「なんとなく理解できますね……」

　お皿は業務用の業者間取引のサイトから、１００円以下を軒並みダースで取り寄せていました。

　好評でしたね♪
　召使さん、大感激していましたが、侍女さんたち、顔がゆがんでいました……

　ラダさんが、やはりという顔をしましたね。

　召使さんたちがお帰りになり、六人で侍女専用の集会所に移動、のんびりしています。

「ティア様、お料理、上手すぎて、私ども恥ずかしくなります……」
「ねえ、夕食の話なのですが、宅配の冷凍お弁当にしない？栄養もちゃんと考えてあるものがいいわ」
「でもお高いのではないですか？」

「そうよね……でも私なら５００円までなら６０個可能、毎日１０個、多分、聖女の守護騎士の分が増えそうなのよね、だから、切りよく２０個の枠を毎日使えばいいのよ……」

「でも５００円で、いい物ありますかね……」
「ナ●シュというところはどうかしら、このサイトよ♪」

　皆でそのサイトを覗いていますが、
「ティア様、よさそうですが、５００円を超えていますよ……」

「これね、こちらの割引率があるでしょう？どうもね、５００円までの物ならリストにあればＯＫというのが、私の取り寄せの仕様なのよね、つまりね、ここに書いてある最大割引率が適応可能のようなのよ♪」
　税抜で最大割引率が適応されれば、なんと４６２円になるようなのです。
　しかも、個数、スケジュールなどは関係なく、瞬時に取り寄せられるのが、取り寄せ能力の基本……よく考えると、超超超便利！

「いいですね♪」
「侍女さんは調理の『暖め（レンジ）』は使えますから、瞬時に可能でしょう？」
「メニューを決めていただければ、私が取り寄せ、担当の方の収納に入れておくわ、担当の方は、それを温めて、ご飯とお汁を用意するだけよ、ご飯は５０円で冷凍の『国産米　１００％　白飯パック（２００ｇ）』があるわよ♪」
「なるほど……」

「お味噌汁ぐらいは作ってね♪しんどかったら、即席の味噌汁が５０円以下でもあるわよ、もし時間があるなら、さっき私が大量に取り寄せた食器があるから、盛り付けてね♪ラダさんの『収納の共有』に入れておくわね♪」

　夕食はこの案でと、なりました。
　朝食は１００円弁当リストから、昼食は２００円弁当リストから、朝は『聖女の侍女長』が、昼は『聖女』が、それぞれの無制限取り寄せ枠を使って、その日のお食事当番の『収納の共有』に入れておく。
　
　休日、つまり私が生理とか母乳休みの時、基本的に冷凍のお弁当を取り寄せる事に決まりました。
　冷凍ですから、ラダさんの収納に前日放り込んでおきます。

　朝食ですが、１００円弁当リストの案に傾きかけたのですが、『●タミのいつでも二菜』となりました。
　ナ●シュさんでも適用された定期購入割引とかで１割引き、その上、税抜だと２９２円、つまり３００円枠に該当します。

「１５０枠もあるのよ、２０枠ぐらい、構わないわよ、これなら毎日違うものが食べられるでしょう？」
　ティアさんのこの一言で決定、ナ●シュさんと同じように、その日のお食事当番がご飯、またはパンと、お汁関係を用意することになったのです。

　こうなると昼食もとなり、３５０円枠を使うことに……『ベ●ーナグルメのいろどり一菜とぬくもり一菜　定期コース』、税抜３３３円……
　おかずが一皿ですから、いささか寂しいのですが、まあね……
　当然、その日のお食事当番がご飯、またはパンと、お汁関係を用意します。

「お料理屋が開いてる時の、朝と昼はお汁は作れないわね、インスタントで我慢ね♪」

「結局ティア様にご負担をかけることになって……」
　皆さん、申し訳なさそうにしていますが、
「いいのよ、もう死ぬときは一緒、これから先の長い人生、嫌でも仲良くしなくてはならないのよ♪仲良く楽しく、過ごしましょうよ♪」

「そうですね♪どこまでも、私はお側にいます♪だって、ティア様でなければ、この体、満足できませんから♪時々は慰めて下さいね♪」
　シャーロット・パーシングの言葉に、皆さん頷いていました。