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第四章 聖女の奇跡
小太刀術
しおりを挟む私は女性の嗜みとして、『大東流合気武術の女子小太刀術』をマスターしているようで、この関係で小太刀を所有しています。
小太刀といっても脇差しで現代刀なのですがね……刃渡り59.3センチ、『備前国与三左衛門尉祐定の写し』と聞いております。
でもこれは死蔵するつもりですが、もう一振り、ナイフですが、ダマスカス鋼のブレードで刃渡り31センチ、重さ409グラム、お守り刀として転移するときに、初期装備品として頂いた物があります。
ブラダマンテさんは、天道流の二刀小太刀術を物にしているようです。
私の所持しているナイフを見せると、欲しそうにしたのですね。
「生理も終わったし、お給料も手つかずで残っているし、前回いただいた物もいくらか余っているし……」
繰り越されているのは40デナリウス金貨と1キナリウス銀貨と2セステルティウス銀貨、18アス青銅貨、23クァドランス青銅貨、1円足りませんがね。
ブラダマンテさんの購入価格はナイフ二本の差額で9デナリウスでしたからね。
キングサイズのロフトベッド一式は、二十日に一回の金額無制限の取り寄せを使いましたから、お給料の貯金は減っていません。
と云う訳で、繰り越されたお給料の範囲でね。
「同じものがいいかしら?」
「恐れ多いので、一つ下の物をいただけたら……」
ダマスカス鋼のブレードで刃渡り30.5センチ、重さ470グラム、税抜49,500円のものを2本……
私の物は有色ダマスカス鋼、こちらは白紙多層鋼、どちらもダマスカス鋼らしいのですが、どんなものかは私にはわかりません!
握りは鮫革で茶紐巻き!鞘は木製の黒鞘です。
ぱっと見ると、日本刀のように見えます。
私の物は、握りも鞘も牛皮 ワニ押型、こちらは鉈のような握りの形です、税抜59,800円……
ブラダマンテさん用のナイフ2本で、14デナリウス、1キナリウス、2セステルティウス、3クァドランス……
1円多くとられるのですがね。
16デナリウス金貨と18アス青銅貨、20クァドランス青銅貨が残るわけです。
「ところで聞くのですけど、このナイフ、結構大きいですよね、片手で振り回せるのですか?威力もスピードも落ちるのでは?」
「ユスティティア様、女の身ですから、さすがに力は男に劣ります、レイピアをお勧めなのでしょうが、なぜ私が『ラロッシュの守護騎士』と呼ばれとか、ご存知ですか?」
「さあ?」
「私は『風の槍』がミッドレベル、『風の剣』がビギナーレベルだったのです」
「この魔法は私が剣を切りつけると『風の剣』が発動され、たいていの物は切り刻めるのです、しかも私が剣を用いることで発動するようなのです」
「『風の槍』は剣で刺突をいれると、大抵のものを突き抜けるのですが、ミッドレベルなので遠距離攻撃も可能なのですよ♪」
「『風の槍』とか『風の剣』とかは、ミッドレベルになると、風が手首にまといつくような感覚になり、スピードが増したり、得物の重さが軽減したりするのですよ♪」
ミッドレベルになるには、ひたすら修練する必要があるようです。
ハイレベルなんて何人もいないとのことです。
『風の槍』ハイレベル、『風の剣』、ミッドレベルのブラダマンテさんは、多分帝国でも最強クラスの剣士……
「すごいわね、魔法ですか、さすがブラダマンテさん!」
「見せていただけない?」
で、二人でナイフを携え外に出て、ブラダマンテさん、披露してくれたのです!
『風の槍』ハイレベル、『風の剣』、ミッドレベルのブラダマンテさんの魔法……
感心したように眺めているユスティティアさんでした。
「ユスティティア様は、そのナイフをお使いに?」
「神様からいただいた物なのよ、武術なんて正式に学んだことはないけど、『大東流合気武術の女子小太刀術』はなんとなく使えると思うわ」
「もっとも使う気もないけど、怖くなったら悲鳴を上げて逃げるから」
「お見せ願えませんか?」
で、初めてでっかいナイフの鞘を抜いて、手にしてみたのです。
刃渡り31センチ、小太刀というより短刀なのですが、右手に持ち、左手は腰に、自然に半身に構えるユスティティアさん、マジですよ。
すっとすり足で二三歩、無言で突きを……かなり前方にあった岩が砕け……
身をひるがえし、ナイフを横殴りに振るうと……側面の木々がズバッと切り倒されたのです……
「なんとも……凄いとしか……」
「ブラダマンテさんを真剣に参考にしたのよ♪でも女子小太刀術、身についていたようですね♪よかった♪」
とかいっていますが、突きは得意のユスティティアさんですよ。
後で自身を鑑定したら、しっかりと『風の槍』、『風の剣』が所持魔法としてありました。
一応、参考にしたゆえか、ブラダマンテさんと同じレベルでした。
「ブラダマンテ師匠♪お茶などいかが♪」
以来、ブラダマンテさんを茶化している、ユスティティアさんでした。
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