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第三章 女奴隷を侍女にして

旅の終わりの大宴会

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 この後も何事もなく一行は進みます。

「トイレ!おトイレ!止まって!」
「うるさいな、そこらでやればいいだろう、減る物じゃないだろう」

「乙女の羞恥をむさい男に見せるわけないでしょう!」

「なら我慢しろ」

「鬼!人でなし!」

 真っ青になって草むらに……
 慌ててブラダマンテさんがついていきます。

 大きいほうをブラダマンテさんにしっかり見られましたね。
 ブラダマンテさんに背負われて、一行に追い付いたユスティティアでした。
 ブラダマンテさん、左手だけで背負ったのですよ。

「おっ、間に合ったな、お帰り♪」
「酷い!ご飯、作らないわよ!」
「それは契約違反だな」
「わかったわよ……」

「そうそう、予定が二日ほど早く繰り上がったぞ、明日にはリンドだ」
「えっ、そうなの♪」

「名残惜しいが、明日でお別れだ、その奴隷、大事にすることだな、ところで後9デナリウス、どうするのだ?」
「隠しがねとして10デナリウス持っているので、まあそれで、あとはリンドで働き、お金をためることにします」
「あんたなら、料理人として大成するよ、紹介状を書いてやろうか?」

「料理人はね……専門ではないので……」
「違うのか?」
「違いますよ」

「不思議な女だな、あんたは……」
「そうですか?」

「ところで、晩飯は何なのだ?」

「明日につくと聞きましたので、食材もワインも残っていますから、なにか、豪華なものを作りますよ♪それに今朝、皆さんがイノシシを狩ってくれましたからね、あまりそうですし」
「それは楽しみだな、期待している、今夜は早めに野営しよう」

 イノシシですからジビエ料理になりますね。
 いままでよくしてくれましたから、内緒でコショウを使いましょうね♪
 この世界では、コショウはとてもお高いですが、ないわけではありません。

 私が隠し持っていたという事で、説明もつきますから。

 メニューは、猪肉の焼肉、猪肉のトマト赤ワインシチュー、猪肉の塩唐揚げ。
 あとハンバーグ、これ要望が多いのですよ、だから本格的なグレイビーソース、足りないバターと、コショウ、コンソメは内緒で追加してあげましょう♪

 お肉ばかりですが、最後ぐらい、傭兵さんたちの好物三昧もいいでしょう。

「ブラダマンテさん、手伝ってくださる?」
「はい、ユスティティア様」

 4時ごろには野営を始めた一行。
 ユスティティアさんは、凄い勢いで料理を始めました。

 まずは簡単な焼肉と塩唐揚げ……
 どんどんとお皿に積み上げています。

「お酒はワインしかありませんが、明日にはリンドにつきます、新しいワインを仕入れるのですから全て飲み干して下さい!」
「お料理は今朝の皆さんの戦利品のイノシシ、残しても仕方ないので、どんどんいって下さい!隊長さん、乾杯のご発声をお願いします!」

「おぉ、皆、今夜は宴会だ!うまい飯も明日の朝飯で終わりだ、心置きなく食え!」

 盛り上がり始めましたが、ユスティティアさんは猪肉のトマト赤ワインシチューを作りながら、さらに挽肉を作り、グレイビーソースを作り、ハンバーグを焼き始めています。

「はい、ブラダマンテさん♪」
「私は奴隷なのですが……」

 そんなところを見ていた傭兵隊長さんが、
「おい、女奴隷、明日にはそこの女の物になる手はずだ、主が食えと云っているのだ、食え」
「そうだぜ、そこの料理人は仲間だ、仲間が使用人も仲間だといっているのだぜ、一緒に喰えばいいのさ」

 いいわね、この人たち♪、たしか傭兵団本部の直轄部隊と聞いています。
 部隊名は『ビックマン』、ふざけた名前ですね、でもね、気に入ったのですよね……

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