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第三章 女奴隷を侍女にして
お金の算段?
しおりを挟む旅は順調そのもの、ただね、狩の獲物がほとんど出ないのには閉口しました。
おかげでおトイレにはかなり不自由な思いをしましたね。
泥水のたまり場を見つけた時だけ、馬車が止まるわけです。
慌てて『お花摘み』に走ります。
ブラダマンテさんが、傭兵さんの視界から壁になってくれますが、ブラダマンテさんにはしゃがんだところは見られるわけです。
それを除けば、朝は夜が明けると同時に、夕食後、作り置きしていたフラットブレッドを軽くあぶり、チコリコーヒーなどを作ります。
バヤンウルギーから三日目の夕刻、野営地のすぐそばにチコリが群生しているのを見つけたのです。
このあたりから、チコリが道端にも結構生えているのですね。
さらには、お肉も狩れるようになりました。
一応サラダにするために、せっせと取っています♪
「そんな草、どうするんだ?」
「おかずの一つにするのですよ♪」
真っ当なチコリサラダは無理ですが、オリーブオイルとガーリックパウダーで炒め、内緒でワインビネガーを入れ、一煮立ち……
まあまあですね♪
翌日は取り置きしたチコリの天婦羅で一品追加しました。
お肉ばかりですので、すこし苦いチコリは案外に美味しく感じます。
チコリの根は5センチほどに輪切りにし、天日干しに四日ほどかかりましたが、馬車の天井で干しました。
乾燥させたチコリを乾煎りして、すりつぶします。
あとはコーヒーの淹れ方、カット綿は大量にありますからね。
「一日一杯ですよ!朝の眼ざめのためですよ!」
昼食は本当にフラットブレッドにチーズを挟んだだけです。
これを行動しながら食べるわけですね。
夕食はそれなりのものです。
獲物があれば、そのお肉を料理、なければ干し肉を上手く使います。
スープもお豆などで作ったり、たまには『ハサー』まがいのものを提供したり……
皆さん、とても喜んでくれて……九日目、中日には赤ワインでサングリアを作ったのですよ♪
泥水を浄化樽?に汲んでいる時、野イチゴを『索敵』が見つけたのですよ♪
あまりありませんでしたが、水の代わりに運んでいた赤ワインに切り刻んで入れて見たのです。
「ほう、美味いいものだな♪それにこの夕食はなんだ?」
「ハンバーグという挽肉料理ですよ、今日は獲物が少なかったでしょう?だから挽肉にして堅いパンをいれてかさまししたのですよ♪」
「面目ない……」
「ところでな、あの奴隷女、近頃かいがいしくあんたの手伝いをしているな、あんたもまんざらでもなさそうだが、買うかい?」
「どうしましょうかね……30デナリウスですから……」
「金がないのだったな……」
「あるにはあるのですが……いくらで売れるか……3本ある父のナイフなのですが……2つは売ってもいいかなと……リンドの街で売ろうかなと……」
「見せてみろ、値踏みしてやる」
で、ナイフを慌てて取り寄せたのです、5000円までなら6個、今日は使っていませんからね。
マーブルス社の『ジェットパイロット サバイバル レザーワッシャー フィックスド 』というものです。
サバイバルナイフ、刃渡り20cm……税抜4,145円……
もう一つは、ノンブランドの、アメリカンハンター、刃渡り28.5cm、超大型ナイフです。
税抜 3,982円……
「二つとも新品です、父が使っていたものではありませんので、売ってもいいかなと……」
『鑑定』してみると、22デナリウスぐらい……
「俺が買うなら20デナリウスぐらいかな……」
「買ってくれるのですか?」
「刃物屋にいけば、もう少し高く売れると思うぞ」
「構いません、どちらにしろお金に換えなくてはなりませんし!」
「そうか……なら21デナリウス、支払おう」
「支払いと引き渡しは、リンドの街についた時でいいか?」
「構いません」
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