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第十八章 女性世界
グラブダブドリッブ観光
しおりを挟む各国、随員も含めて二十名。
一日かけてブリタニカ・ステーションに集まり、特別臨時列車に乗ります。
すぐに百五十一番ワームホールを抜け、局所銀河群のM33銀河の近くのステーションBBを経由、ソル星系外惑星鉄道の終着、エリスステーションに到着です。
その後、テラ循環線を経由してエリス、トリトン、チタニア、タイタン、ガリレオ衛星の各ステーションを通り、フォボスステーションに到着しました。
惑星マルスの、該当各地域の担当係官が案内するために待機しています。
超近代都市の、首都グラブダブドリッブに目を回しながら、皆さんは観光旅行を楽しんでいます。
今日明日の二日、自由時間が設定されており、私はその日の朝に、オリガ・ミハイロヴナ大公女を引き連れて、ロシアの宿舎を内緒で尋ねました。
「アレクサンドル2世陛下、お久しぶりですね、いかがですか、ヴィーナスネットワークの世界は?」
「言葉もない……スヴェトラーナを、留学させたいとの希望を聞き届けて頂き感謝している」
「いえ、約束ですから」
「妻も娘も準備はできている」
「では留学先を下見に行きましょう、ニコライ4世シティの、スモーリヌイ女学院になりますが、私が案内いたしましょう」
オリガ・ミハイロヴナ大公女のほかに、アレクサンドル2世陛下と、奥様のマリア・アレクサンドロヴナ皇后さんとスヴェトラーナ大公女さんの三人も共に引き連れて、グラブダブドリッブを散策がてら、マルス内の各首都をつなぐ、リニアモーター鉄道の中央ステーションに向かいます。
道路のわきにはビルが林立しています。
三大財閥のロッシチルドビル、デヴィドソンビル、鈴木商会ビルの本社ビルです。
当初より手狭になり、かなりの超高層ビルに建て替えられています。
たしか50階は超えていたはず、植物プラスチック系の建設資材で作られています。
リニアに乗ってニコライ4世シティへ、そしてバスに乗りスモーリヌイ女学院の付属女子小学校へ、今日は四月一日、そう入学式なのです。
スヴェトラーナさんは一応、名誉采女としています。
特別に可愛らしいリングを、ペンダントとして贈りました。
これさえあれば身の回りの安全、そして言語の問題は解決するでしょう。
本人は良からぬことを、考えているようですが……
16歳のオリガ・ミハイロヴナ大公女は、スモーリヌイ女学院の四年に明日編入するのです。
私はその親代わりとして、立ち会うことになっているのです。
ブリタニカの、私のコンパニオンさんたちの中でも、二十以下の方は、マルスの女官課程のある、八年制高等女学校へ留学することになっています。
15歳のレティシア・ボナパルトさんは、フランス地区の首都ルテティアにある、ルテティア女子グランゼコールの高等女学校三年へ編入することなり、テロワーニュさんが立ち会うことになっています。
16歳のリンダさんと19歳のマーガレットさんは、イギリス地区の首都ティル・ナ・ノーグにある、クィーンズ・スクールの高等女学校、この二人はジョージアナさんが立ち会うことになっています。
マーガレットさんは、学業レベルまで特訓してもらいました。
15歳の寺山千代女さんと19歳の中川梅子さんは、日本地区のミヤコシティにある都女子学園高等女学校へ編入ですが、かなりの学力が不足していますので、最低限の学力をインストールしました。
本人には自動学習と言っておきました。
立会人は六条晶子さんが買って出てくれました、何と言っても卒業生ですからね。
六条晶子さんは明日、夜の順番なのですよね……う・ふ・ふ。
何とか入学式も終わり、肩の荷が少し軽くなった気がします。
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