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第六章 ハイティーの招待客

未来を語る秘密会

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 半分は退室されました、残りは約20名ほど。
 『Xクラブ』の方たちとダーウィンさん、フランスとロシアの科学者さん。

 ベンジャミン・ディズレーリさん、ジョージアナ女王、のイギリス関係以外は、フランス関係はナポレオン4世、フランス首相を辞めたばかりの、ブロイ公爵ジャック=ヴィルトル=アルベールさん。

 この二人の関係はなんとなく分かります。
 アルベールさんは、一時ボナパルティストとの提携に動いたといわれた人物ですからね。

 ロシア関係はアレクサンドル2世、及びロシア帝国外相のアレクサンドル・ミハイロヴィッチ・ゴルチャコフ公爵、ナロードニキ運動――1860年代から1870年代にかけてロシアで起こった初期の社会運動と筆者は捉えている――で、国内は大変な時に、よくぞこのロンドンに来ていたものです。

「人という種族の行きつく先ですが、200年先には間違いなく滅亡します」
「人の進化は、争いの激化を呼ぶのです」
「クリミア戦争、そしてアメリカの内乱を見れば、その先がどうなるかは、想像ができるはず」

「科学技術の進歩は、争いとともに加速され、一発の爆弾でパリやロンドン、サンクト・ペテルブルグといった、大都市が灰燼に帰する」
「一人として生き残れない、そんな爆弾ができるようになります」

「そのような物を使って戦争すれば、結果は一人として生き残れない、世界が滅びる、そんな時代が来る、人の進化はそこへ行きつくのです」

「またホモ・サピエンスとして考えるなら、男の精子、つまりは子種ですが、徐々に劣化していきます」
「DNAと呼ばれる性染色体、Y染色体が消えていくのです、これは必ず起こる、突然変異に耐えられないからです」

「Y染色体が徐々に弱まっていくと、性はXX型といわれるものになります、つまりは女しか生まれないのです」
「これらは徐々に始まっています」

「なぜなら、進化は適者生存が原則なのです、男が殺し合いを繰り返せば、当然そうなります」
「クリミア戦争で始まった進化は、最早止められないのです」
「来年あたりから、微妙ですが、生まれ出る子供の性比が、狂い始めるでしょう」

 我ながら強引と感心しますね、でも嘘ではないですから……性比は私が少し操作していますからね……

 皆さん、ピンとこないようですが、別にかまわないのですよ。
 間違いなしに、来年にはわかることですから。

「それでは、どう転んでも、人には明日がないことになりますが?」
 と、ダーウィンさんがいいます。
「そうなると思いますね」
「……」

「馬鹿げている!」
 と、ゴルチャコフ公爵さんが云います。
「普通はそうとるでしょうね」
 と、答えておきました。

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