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第二章 シング・ア・ソング・シックスペンス
クリスティンの欲しいもの
しおりを挟むただ感覚を再現するのですが、官能も……
クリスティンさんは相当に乱れました。
それはもう……恥ずかしいぐらい……
クリスティン・ハワードの体は幽子と言えど、擬似的に質量をもち始めている状態……感覚的にですけど……
つまりは、先ほどの世界の、亡霊でない状態になりました。
裸ですけどね……
「体を感じるでしょう?生きている感覚はどうですか?」
ぐったりとしているクリスティンさん。
「……ありがとう、ございます……」
感激しているのか、官能の余韻に浸っているのか、言葉少なめです。
とりあえず、聞きました。
「クリスティン・ハワード、貴女は私のなんですか?」
「貴女様の女奴隷です」
「では、証(あかし)を示してもらいましょうか?」
私は足を突き出してみました。
クリスティンさんは跪き、私の足、というより靴にくちづけをしました。
「どうぞ奴隷女の誓いを、受け取ってください……」
と、小さい声で云います。
雰囲気がピンクになっているような……
やはりお約束になってきたのでは……
ふらふら出ると、女を拾う……
このジンクス、どうやら外れないようです。
「この体をいただき、感謝いたしております」
「私は処女ではありませんが……この上は身も心も捧げ、お仕えいたします」
英国美人でも、このようなことを云うのですかね……
大和撫子?
感覚を再現するときに、私の感覚が混じったかしら……
「私、女奴隷のクリスティン・ハワードに、ご主人さまのお名前とお顔を、お見せ願えませんか?」
そういえば私は、ヴェールをかけたままでしたね……
私はヴェールをあげていいました。
「私はヴィーナスと呼ばれるのが好きです、そう呼んでくれればいい」
と……
「分かりました、ヴィーナス様」
可愛い女奴隷は、そう答えたのです。
クリスティン・ハワードさんは、全裸のまま立っています。
亡霊でなくなった途端、羞恥心をなくしたのか、前を隠しません。
ナイスなお体のまま、突っ立っています。
ちょっと触ってみようかな……
なんと反応の速い事。
「とにかく服を何とかいたしましょう」
「貴女の体は、あとでもらいますからね♪」
あらら、がっかりしたような顔をしました。
ちょうどエステラさんが、持ってきていたファション雑誌を見せて、
「これから望みのものを選んでください」
クリスティンさんは、ホワイト系を選びました。
しかもかなりシンプルなものです。
「もっと豪華なものでもいいのですよ」
「いえ、ご主人様がブラックですから、あまり華美なものは着るわけにはいきません」
「あの……奴隷は……その……貞操帯を……いただけませんか……」
貞操帯?
「つけたいのですか?」
「はい!ご主人様に、私は身も心も、捧げたのですから……」
「これからは、この体はご主人様のもの……操を守りたいのです……」
「その昔、無理やり……妻にさせられて……」
「だから……いただけませんか!」
「……」
参りましたね……こうなるのですね……この女だけですよ……誰に言い訳しているのか。
「分かりました、私は貴女を自由にしてもいいと、どこかで思っていました」
「何か一つ、尽くしてくれたら、解放するつもりでした」
「でも、貴女は私にすべてを捧げてくれるのですね」
「私は貴女と情を交わしましょう」
「いまはこんな状態ですが、いつか操を捧げてもらいます」
「私は言葉をたがえません」
「ご自分の操の代価として、貴女はこれから私の庇護の下、何があっても、私が守ってあげます」
「この指輪を差し上げましょう、ただし一度でも外せば、庇護はなくなると考えてください」
「私が貴女を抱くまでに、考える時間ができるでしょう」
「どこかで好きな男ができれば、私が抱く前に指輪を外しなさい」
少々変則ですが、『格子』の指輪を授けました。
プラチナが綺麗な指に輝いています。
多分、クリスティンさんは、絶対にはずさないとは思いますが。
貞操帯は、何といってもつけるといいますが……排せつを考えるとですね……非衛生なので拒否しました……
今回の騒動には、クリスティンさんを連れていくつもりですので、その間だけ……
でも……そのドロワースをはかないという……所業に出てくれて……
英国美人が……その……見せるのですから……
いつか押し倒しそうです……どこかで……近々……
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