惑星エラム 幻のカタカムナ 第三部 嘆きの女神編【ノーマル版】

第三十五章 ウイッチ達

百合の会議は不変です

　こうして色々考え、それをまとめた私の提案は、『幹部会議』を通りました。
　勿論、ハウスキーパーの私室から、なにやら色っぽい声が漏れたのですけどね。

　その後、開かれた『百合の会議』もすんなり、ただ相変わらず寵妃候補については、波風が立ちました。
　なんせ名簿以外にも、各惑星政府から、山ほど推薦があり、皆さん、それなりに頼まれたりしていますからね……
　
　とにかく、これで組織は、非常時でもそれなりに機能するでしょう。

　でも今回は、またまた私につけが回ってきました。
　膨大な寵妃候補を捌くために、寵妃候補を選ぶのではなく寵妃を選ぶ……
　寵妃候補の名簿とは、格子『抱かれた女』の中から、選ばれた女の名簿と定義されたのです。

　この寵妃候補の名簿に載るのが、寵妃昇格の絶対条件。
　『抱かれた女』になる機会を増やすために、朝食後、夜伽が終わった後、午前は采女待遇清女さんのグループ、昼食後、女孺（にょじゅ）さんのグループが、それぞれ私のメイドさんとして、部屋に詰めることになるそうです。

　サリーさんとアナスタシアさんが、
「とにかく気に入ったら、お手を付けてください！非常事態です！」
「毎年何人か上げなくては、退官させられた者が収まりません、これ以上、足切りは難しいのです！」

　確かに膨大な数の献上品、容姿端麗、頭脳明晰をかなり求めて、あの名簿の厚さですものね……

　女の戦場、分捕り合戦……
　エラムの女官長会議に端を発する『百合の会議』は、メンバーは増えても変わらないのです。
　その後……私、ハウスキーパーのサリーさん、レディーズ・メイドのアナスタシアさんは会議後、フォローに駆けずり回ることになります。

　最後はヴィーナスさんの色仕掛けで、納まるわけですね……
　 
「今度は誰がごねてるの？」
「あと何人？」
　
　やっつけ仕事をかたずけて……

「お嬢様ご苦労様です、さすがですね、体力抜群！」
　いやいや、それほどでも……

「あと二人、お願いしますね♪」
　サリーさんとアナスタシアさんは、手ごわい相手でした。
　私がフォローしなければ二人のストレスが……でも私のストレスは？
　
「私がフォローしてあげますよ♪」
　イシスさんがいつの間にか混じっています。
「二人の後は私ね♪」

　なにがフォローですか！！