もてない男の異世界ハーレム奮闘記

ミスター愛妻

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第十二章 商品

ガスマッチ

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 私がこの世界に来てから遂に一年が経ちました。

 王都リンデンハイムのヴァルベック辺境伯家、この度、目出度く引っ越ししました。
 新居は王宮の真横、ドロア侯爵の別邸です。
 小さい屋敷ですが、ドロア侯爵が格安で譲ってくれたのです。
 
 ただしですね、ドロア侯爵が王宮へ参内するとき、休憩させろ、というものです。

「お父様ったら、なにを考えておられるのでしょうか……」
 マーガレットさんが、首をひねっていると、クレアさんが笑いながら、
「侯爵様はマーガレットさんに会いたいのよ♪」

 お代は前の王国から借りていた屋敷の年間家賃5万5千ランドと同額……
 小さいですから、不動産関係の税金もお安いのです……支払っていた家賃年間5万5千ランドの1割!5,500ランド♪日本円で38万5千円……

 小さいといっても、我がヴァルベック辺境伯家は十三名、部屋は十分にあります。
 さすがに侯爵様の別邸、一応貴族としての設備は整っています。

 その応接室で、今日はチャールズ・マガタ会頭と商談があります。
 
「マッチは大変よく売れております、簡単に火がつきますので、ただ屋内ならいいのですが、屋外となるとよく消えるのです」
「風に消えるという事ですか?」
「はい、結構需要がございますので、何か良い物はないかと、ご相談に参った次第です」

 ガスライターなんていいでしょうが、この世界ではね…… 
 神様からは『無制限枠のものなら、売っても良い、黙認してやろう』と云われていますので、問題はないのかもしれませんね……
 
「たとえ1ランドとしても、使い捨ては売れないでしょうね……うーん……」
 
 !

 最大手の100均のメーカーではありませんが、『●●タニ ガスマッチ』という充填式のものが税別100円であります。
 ガスは100均メーカーのガスライター用詰め替えボンベ……税別100円……

 一瞬、オイルライターを考えたのですがね、ライター本体、発火石、替え芯、ライターオイルも100円で揃いますし……
 この世界にも、紙煙草はありますから、オイルライターも良いかも?

 両方とも提示してみましょうか?

 ガスマッチの圧勝ですね……ターボライターではありませんので、これで紙煙草やパイプにも使えるそうです。
 
 このガスマッチは卸値が8ランド、売値が15ランド、ガスライター用詰め替えボンベが卸値が5ランド、売値が10ランド……
  
 一般庶民はマッチですが、商家や貴族の台所などに、かなりの需要があります。
 ボンベは最初はガスマッチと一緒に買っていただくそうです、以後、古くなったガスボンベと交換で売ることになりました。
 とにかく、ガスボンベの空缶は回収、こちらで処分いたします。
 
 このため、二個目のガスマッチを時期をずらして購入する方が増えています。
 実はガスボンベのほうが儲かるのですね。

 ガスマッチが壊れたら、10ランドで新品と交換となるようです。
 基本的に『魔道具』の扱い、修理は出来ないとアナウンスしていただいております。
 
 このガスマッチ事業、一日平均本体が50個程度、ボンベが100本ほど……合計900ランド……
 年間328,500ランド……税金を引かれて295,650ランド……2,070万円ほど……

 これで、年間201.8475万ランドから、年間231.4125万ランドアップ♪231万ランドとして、年収1.617憶円……
 ヴァルベック辺境伯家の財政はさらに改善♪

 標準的な辺境伯家の収入は400万ランド、当面は伯爵家あたりの300万ランドをめざしましょう。

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