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第十一章 私、色事師ではないのよ!
閑話 ある日のフリーダ
しおりを挟むナーエ伯爵の第六夫人フリーダは14歳、処女ではないが初婚ではある。
睦事も一度だけで、ほとんど何も知らずに、実家の借財を支払ってくれたナーエ伯爵に嫁いだ。
伯爵の第六夫人という立場、下級貴族の男爵家とは違い、伯爵家とは上位貴族、成り上がりのナーエ伯爵家ではあるが、妻は最低でも三人は必要で、六番目の妻がおかしいわけではない。
フリーダは第五夫人のエルザと同じ日に嫁ぎ、その日に共にナーエ伯爵に抱かれた。
目の前でエルザの痴態を見せられ、その後、フリーダ自身も女の喜びに狂い、14歳の若妻とは思えぬほどの妖艶さを漂わせ始めた。
今日はフリーダがお食事を用意する番です。
おかずは『コク旨肉じゃが』という物、フリーダはスープと主食を用意するわけです。
「フリーダさん、悪いのだけど主食は焼き飯にしていただけないかしら?」
ナーエ伯爵家の食事を決める、第四夫人のエバ皇女様がおっしゃったのです。
「いえね、昨日ね、エルザさんに頼まれてご飯を炊いたのだけど、かなり余ったのよね、冷凍ご飯にしたけど、早く食べた方が良いでしょう?」
「申し訳ありませんが焼き飯という料理を、私は知らないのですが……」
「そうだったわね、焼き飯というのはご飯に色々な具材をいれて、フライパンで炒める料理なのよ、残り物料理の代表よね」
「フリーダさん、私も手伝うわよ」
「あのね、ヒロ様は多分焼き飯お好きと思うわよ♪」
「そうなのですか♪ぜひ教えてください♪」
「あら、ヒロ様がお好きな料理なの?なら私たちにも教えてくださらない♪」
クレアさんとエルザさんがいたのです。
「出来ましたら私どもにも、ご教示お願い致します」
カリス姉妹とかフランシアさんとからも、声がかかりました。
結局、皆でチャーハン教室が始まったのです。
材料は、
チャーシュー、玉ねぎ、人参、卵、ごま油、サラダ油、鶏がらスープの素、あらびき塩こしょう
全てリストに有りましたが、ヒロさんが取り寄せたのです♪
でもね、具材のみじん切りが……指を切ったり……事実、フリーダの具材は血まみれに……
その上、焼いている時、ご飯が台所の周りに飛び散って……
大騒動の果てに完成した焼き飯でした。
各自、自分の分として作った焼き飯は、ヒロさんが試食させられていました。
フリーダの料理は……焦げ焦げで塩こしょうがドバっと入っていて……
とてもじゃないけど出せるようなものではありませんしたが、ヒロさんは美味しいと嬉しそうに食べていましたね……
「本当は美味しいのかしら♪」
自分の料理に絶望したわけです。
まあ、このお料理教室のあと、ナーエ伯爵家の女性たちは仲良くなったのですけどね、何事も一致団結がモットーのようです。
この後、料理下手が集まって、エバさんのお料理教室が時々開かれるようになったとか……
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