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第十一章 私、色事師ではないのよ!
帝国第二皇子の紋章
しおりを挟むオルデンブルグのナーエ伯爵邸、小さいと云えど、寝室ぐらいはあります。
12歳のミザリさん、17歳のリンダさん、22歳のフランソワさんが目の前で並んでいます。
「服は脱いでいただきましょう」
あれ、下の毛が……脱毛されているの?
なんか紋章が……六芒星のような形の中に、第二皇子の紋章が……
脳内仮想タブレットで紋章のイメージを、『ヘルプ』で検索してみると……
……淫紋……六芒星の中に紋章がある場合は、その紋章の持ち主が性的に支配する……
解除は紋章の持ち主の同意が必要……ただ私なら問答無用で解除できるそうです。
「ここの印、誰が付けたのか?」
「離宮に勤める女は全員、この『奴隷印』を刻印されます」
『奴隷印』ね……
「このまま、このベッドにでも座っていてください」
寝室からでて、居間に行くと、皆さんがお茶をしていました。
「クレアさん、エバさん、すこし来ていただけませんか?それとこの後の面談は延期ですよ、のんびりしていてください」
そういって、二人を連れて寝室へ……
「どうされたのですか?三人がなにかしでかしたのですか?」
「いえ、まずい物が見つかりまして、見てほしいのです」
二人を連れて寝室に戻ると、不安そうな三人がベッドに座っています。
「三人とも、命令です、『奴隷印』を見せなさい」
足を開かせ、三人が股間をあらわにします。
「これは?」
ヒロさん、三人に聞こえないように、声を潜めて、
「三人は『奴隷印』と思われていますが、これは『淫紋』です、私の例の知識で調べました」
「真ん中は帝国第二皇子の紋章、ここに刻まれている紋章の持ち主が性的に支配するようです」
「わたしなら解除できますが、どうしましょうかね……」
エバさんが、
「内密にお母様にお知らせしませんか……兄が解除しないのは……陛下に知られれば……」
「皇妃様に来ていただけませんか……」
クレアさんが、
「ヒロ様、ジョージ会頭にカニンガム商会の奴隷部門の方を連れてきていただいては?皇妃様の前で証言していただかねば……」
ヒロさんが、
「ならエバさん、先に皇妃様のご都合を聞いてくださいませんか」
エバさんが、
「分かりました、とにかく連絡を取ってみます」
といって、慌てて寝室を出ていきました。
ヒロさん、三人に、
「とりあえず服を着ていてください、ただ、トイレ以外はこの部屋は出ないようにね」
「後で食事でも持ってきましょう」
そういって、クレアさんと部屋を出ていきました。
不安そうな三人、ますます顔が暗くなっています。
「ヒロ様、この三人の態度、その『淫紋』のせいなのでしょうか?」
「『淫紋』は性的に支配するという、少なくとも第二皇子殿下のいいなりになるのではと思う」
「自分の意思ではなく?」
「それはわかりません、逢瀬を重ねるとね……」
「そうですね……」
「そうそう、なにか食べ物を差し入れるといったので、これでも食べていてもらいましょうか」
ヒロさんが出したのはサンドイッチ。
『ハムカツたまごサンド』と、『ツナ&タマゴサンド』、どちらも特売で59円の表示があったらしく、60円とリストに載っていました。
これを三つずつ、一つの大皿に盛り付け、1リットルのレモンティーを水差しに入れ、シュネさんとレイアさんに、もって行ってもらったのですが……
レイアさんが、慌てて走ってきたのです。
「ヒロ様、大変です!」
慌てて見に行くと、三人が、半狂乱で全裸のまま●●●●をしているのです。
「あぁぁ、逝かせて!殿下!逝かせぇぇぇぇ」
とにかく、治療魔法で睡眠を誘発しておきました。
「やれやれ、『淫紋』の効果でしょうかね……」
こんなことがありましたが、やっとエバさんが帰ってきました。
「お母様が来られました」
皇妃様がご一緒です、かなり険しい顔です。
「ヒロ殿、さっそくだけど見せていただける?」
「今しがた、『淫紋』の効果か、禁断症状が出まして、治療魔法で眠らせたところです」
「裸のまま寝ているので、御覧いただけます」
皇妃様、一目で理解されたようです。
「カニンガム商会の奴隷部門を呼びましょうか?」
「ヒロ殿の力で解除は可能ですか?」
「可能ですが?」
「ジョージ会頭だけ呼んでくれませんか」
ライアさんを直ぐにカニンガム商会へ……
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