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第十章 帝国の花嫁たち
閑話 エルザの告白
しおりを挟むキストラー侯爵夫人エルザは思っていた。
次から次に浮名を流す、夫との夫婦生活に飽き飽きしていた。
そんな生活に魔が差した。
若者に愛を囁かれ、一夜を共にし、世間知らずの若奥様はコロッと騙された……
若者はエルザの金が目当てだったのだ、そしてエルザを捨てて別の女と逃げようとしていたのだ。
男に貢ぐために借りた膨大な負債がのしかかる……
騙されたとわかり、悔いたがもう遅い。
騙された結果が、どこの誰ともわからぬ男に買われ債務奴隷……
そんな明日しか見えなかった。
ナーエ伯爵に買われ、第五夫人にしていただき、エルザは思っている。
この方、ヒロ様が私の終生のご主人様、私はヒロ様の奴隷なのよ……
ご主人様に抱かれ、気が狂うほどの官能を知ったのよ♪
夫だった侯爵も、あの若者も、ご主人様に比べれば素人よ!
あの時のご主人様って野獣なのよ、激しくて何回も私を気絶させるのよ♪
近頃、私はメスよね、ご主人様が求めればなんだってしてしまうわ♪
お尻でも感じるなんて初めて知ったわ♪おかげでブカブカなのよ♪
私の体はご主人様しか受け入れないわ、あの太くて長い物が私を支配するの♪
私、ご主人様との夜を想像すると、大事な所がはしたないことになるのよ♪白状するとそれだけで逝ってしまうの♪
ご主人様は私たちを大事にしてくださるわ♪守ってくださるのよ♪
私は女奴隷よ♪ご主人様の物なの♪幸せよ♪
エバ様には感謝しかないわ、私に明日下さったのよ。
他の奥様方にも感謝ね、こんな私を受け入れてくださったのよ。
ご主人様って貧乏貴族と噂されているけど、キストラー侯爵家にいたときの心の貧乏に比べれば、それがどうしたと云いたいわ!
それに、どこが貧乏なのかしら?たしかに使用人はいないわ、メイドと言っている方はいるけど、実質的には側室さんじゃないの!私と立場は同じじゃないの。
ここのハレムは何とも居心地がいいのよ♪
この間、カリスさんたちがおトイレの掃除をしていたけど、私もしたのよ♪なぜか苦にならないわ♪なんといってもご主人様の為ですものね♪
一応、お客様が来られた時には、カリスさんたちがメイドさんの仕事をされているけど、正妻のクレア様以下、内向きのところでは和気あいあいなのよ♪
こんなハレム、この帝国ではどこにもないわ♪
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