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第九章 皇女降嫁の裏側で
お仲間にお願いしましょう♪
しおりを挟むとにかくこの日はこれでお終いのはずでしたが、退室すると、今度は皇妃様に呼ばれました。
宮殿の一室に案内されると、皇妃様とクレアさんが待っています。
「ヒロ様、エバ皇女の治療は終わりましたか?」
「知っていたのですか、無事に終わりました……」
皇妃様が、
「娘は治ったのですか?」
「治りました、ただ患部の場所が場所ですので……その……私の首が胴から離れかねないので、皇帝陛下に立ち会っていただきました……」
「まあ、想像が出来るわね、娘は生娘ではないし……」
「でも、貴男が娘を娶るわけよ、夫に見られてもおかしな話ではないでしょう♪」
「でもヴァルベック辺境伯殿には、気の毒をしたかもしれないわね、帝国の皇女が男を知っているわけだから」
「皇妃様、私は別に気にしません、ただ皇女様が嫌がられないかと……いささか私はパッとしない容姿ですので……」
「娘の気持ちは関係ないわ、娘の輿入れで、王国国王との極秘の直接会談の手段が実現すると聞いています」
「皇妃様、その話は……どこに『長い耳』があるか分かりませんので……」
「そうでしたね、後で陛下と話してみましょう♪」
そこへ、女官さんがやってこられました。
「皇妃様、皇帝陛下がお呼びです」
「そうですか、今すぐ伺いましょう」
「では、私どもはこれで」
「ご苦労様、明日も参内していただきますよ、今度は『婿様』の奥方様全員でね、愛人の方も同道してね」
で、やっと解放されたのです。
カニンガム商会が用意してくれた宿、帝都一のホテルの離れで、迎賓館の次の格式、国外の高位貴族が宿泊するのが慣例とか……
その豪華ホテルでのんびりと夕食を待っています。
「皆は何をしていたのですか?」
「せっかくオルデンブルグに来たのに外出禁止、人の眼もありますので、ホテル内でのんびりしておりました」
マーガレットさんが、そのようにいいました、多分観光したかったのでしょうね……
ライアさんが、
「私どもは、リストを検索しておりました、食パンがあるのですね♪」
「スプレッドも小さい物が沢山あるようですし、なにより調理機能の中に『焼き オーブントースター』があります」
シュネさんも、
「私はカレーがあったのには驚きました♪具が入っていないけど、ジャガイモと人参がありましたので、取り寄せて湯がき、それをルーに混ぜると美味しいですよ♪」
「ご飯は冷凍ご飯として50円でありました♪」
「でも、肉がないのでは?」
「カルパスがありますので、それを切って『焼き オーブントースター』で炒めます♪」
なるほどね、カルパスは駄菓子の中にありますからね……凄い女子力というか……
「魚肉ソーセージなら、1本20円でありますよ、それを考慮したら」
「えっ、お魚のソーセージがあるのですか!」
「ありますよ、それにビーフジャーキーなら50円であるはずですね」
ここでマーガレットさんが、
「私も作ってみたいわ♪シュネさん、要領を教えていただけない♪」
「私も作ってみたいわ♪」
とメアリーさんも賛同されます。
皆さん、50円以下の取り寄せで盛り上がっているようなのですね……
ノベルティあたりなら、色々ありますし、生理用品なども個包装で分割すれば、取り寄せ範囲にはいりますから……
リストに追加しておきましょう……
それにしても女性の使う物って、よく分からないのですよね……
この間の美容液でも、ウェブの評価の受け売りですからね……
ん!
そういえば、エバさんって、私と同じ日本を知っているのですよね♪
彼女に女性用品をね……
そうそう、それがいい♪
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