もてない男の異世界ハーレム奮闘記

ミスター愛妻

文字の大きさ
上 下
44 / 102
第六章 異世界商品

ヴァルベック辺境伯のハレム

しおりを挟む

 執事さんが、
「人面瘡を治していただき、ありがとうございます、主ご夫妻が不在で、ご挨拶出来ませんが、治療費はいかほどお支払いいたせば、よろしいでしょうか?」 
「1,000ランドです」

「1,000ランドですか?そんなにお安くてよろしいので?」
「構いませんよ」

 で、1,000ランド支払っていただき、帰ろうとすると、執事さんがさらに聞いてきました。

「辺境伯様、お嬢さまのこの後は、なにか気にすることはございませんか?」

「人面瘡は闇魔法の一種で、誰かが呪いをかけているはずです、術者は相手の呪いたいところと同じ場所に傷をつけ、その血を人型になすりつけて呪うはずです」
「人型に、お嬢さまの髪とか、爪とかを貼り付けるのです」
「従って二度目があるかもしれません」

「ならば右胸に傷がある者が疑わしいと?」

「そうになりますが、誰でも傷ぐらい負うこともあるでしょう?」

「そうですね……分りました……このたびはありがとうございました……その、出来ましたら……」
「お嬢さまは、右胸にいささか大きめのニキビができていました、そうではありませんか?治療費1,000ランドなら、それぐらいでしょう」

「……ありがとう、ございました、では、お送りいたします」

 執事さん、大変ですね……お嬢さま、執事さんにそっくりですよ……
 
 私の脳内タブレットで検索したのですね。
 私、見つめた相手の画像をタブレットに送信し、これを検索できるのを、最近知ったのです。
 お嬢さまの画像を送信、『送信画像のプロフィール』をね。

 すると、

 マガタ商会会頭の娘、とありました。

 で、今度は執事さんの画像を……

 マガタ商会会頭とあります。

 かなり詳しいプロフィールが付いていましたが、ようは『お嬢さま』は会頭の隠し子で、お屋敷は別宅……

 闇魔法をかけたのはどうやら会頭の正妻さんのようですね。

 まったく、ドロドロの愛憎劇ですね……
 あぁぁ、嫌だ嫌だね……

 館に帰ると、仲良く三人の奥さんが出迎えてくれます。

「ヒロ様、ご苦労様です」
「大変でした、はい、今日の『稼ぎ』です」

 クレアさんに、1,000ランド渡し、

「ねえ、皆さん、つかぬ事を聞くのですが……その……三人で仲良く……してくださいね……」
「仲良くしておりますが、何かあったのですか?」
「いえね、人様の家の事なのですが、奥様同士の仲が悪くて……修羅場を見せつけられたものですから……」

 皆さん、クスクス笑うのですけど……

 クレアさんが、
「ヒロ様、普通はそんなものなのですよ、ハレムの中はギスギスしている物なのです」
「ただ私たちは、一度殿方で失敗している女ですし、『寵』を争っても疲れるだけと知っています」
「それにいがみあえば、夫は外に女を作るということも、理解しております」 

 メアリーさんも、
「マーガレット様も私も、クレア様のお陰でヒロ様に引き取っていただいたわけです、それに元々仲良くさせていただいていました」

 マーガレットさんも、
「そうなのですよ、夜伽もクレア様が公平に配分してくださりますしね♪」

 クレアさんが、
「前にも言いましたが、隠れてコソコソ女を作らなければ、別に愛人ぐらいなら何人作られようとも怒りませんよ、ただ私どもと仲良く出来る方にしてくださいね」
「出来ましたら、私どもがハレムの充実をはかりますよ、ねえ、マーガレットさん、メアリーさん」

 マーガレットさんが、
「それは良いですね♪私どもが見繕って差し上げますよ♪取りあえず、ここにいる三人のメイドさんなんて、いかがですか?」 
 
 メアリーさんも、
「それは良いお考えです♪この方たちとは、仲良くしておりますし、ねえ、メイドの皆さん、ヒロ様の愛人になりませんか?」

 なにを言い出すのですか!

「処女ではありませんが、私どもで良ければ……」
 メイドさんも何を云いだすのですか!

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...