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第三章 嫁とり騒動PERT1
馬鹿の始末について
しおりを挟む「そうそう、国王陛下が晩餐にとおっしゃっています」
食堂に向かうと、国王陛下、二人の王妃様、まだ結婚されていない第五、第六王女、クレアさんの兄である王太子と二人の奥さん、弟でもある第二王子……
「皆、クレアともうすぐ夫になるヒロ・ミウラ殿だ」
「ヒロ・ミウラと申し上げます、宜しくお見知りおきを」
「国王陛下、ヒロ殿はヴァルベック辺境伯になられるとか?リスクを説明なされたのですか?」
「した、ヒロ殿は承知している、皆を晩餐に呼んだのは、事前に説明した、ヒロ殿の献上品を見せるためだ」
「侍従長、運び入れよ」
で、でっかいアメシストの原石が登場したわけです。
「さて、これを見ながら食事でもしよう♪」
お食事はお肉のオンパレードでした。
パンは固かったですね……
一時間ほどで、私たちのお披露目晩餐会が終わると……
「ヒロ殿、王太子と余、汝の三人で腹を割って話しをしよう」
国王陛下に誘われ別室へ……
「さて、クレアの親として、礼をいう、ありがとう」
「兄としても感謝している」
「でだ、まずクレアの書類について説明しておく、ヒロ殿は知っておく必要があるのでな」
「クレアの元夫は、王国内にはびこる麻薬取引の元締めと判明した、急遽、宰相とはかって王都の拠点を踏み込んだ」
「動かしがたい証拠も見つけた、これで長年我が国をむしばんでいた、悪しき薬を撲滅出来るだろう」
「十日の内に侯爵は拘束する、死は免れない、余が命じるのだからな、領地は第二王子が侯爵となり統治させる」
「でだ、馬鹿の妻の一人、メアリーはヒロ殿に譲渡する、本来は奴隷とするのだが、それをすると、クレアにも何らかの処罰をしなくてはならん」
「麻薬の元締めとして、侯爵を処刑はできない、あまりに不祥事なのでな、無理矢理に自決させる、気が狂い妻を殺そうとしたということにする」
「妻と云えどクレアは王族、それを暗殺しようとしたのだから、侯爵家もとりつぶしとする」
「ヒロ殿、ヴァルベック辺境伯が、クレアとメアリーを妻にと望んだので、本来は修道院送りとするところを、妻にしてもよい、と勅令を布告する」
「貴族連中はこの顛末の裏をかぎつけているだろうが、表だっての異議は出ないだろう」
「穏便に解決できるのだが、そうなると、馬鹿の後始末をそれなりにしなくてはならぬ」
「馬鹿の直系一族は全員平民落ち、寄子は新しい領主、第二王子の寄子となる」
「二人の妻はヴァルベック辺境伯が引き取ることで決着済み、馬鹿の使用人も新しい領主が引き取る手はずだ」
「それからの、ヴァルベック辺境伯領の地代、吹っ掛けたことを陳謝する、王国一広い領地といっても、適正な地代は10万ランド、ただ辺境伯としての軍役がかかる、あそこは誰も住んでいないので、軍が出せない以上、その費用がかかる、辺境伯は上位貴族となるので軍が出せない以上、軍役代が60万ランド」
「それでも70万ランドだ」
つまりヴァルベック辺境伯領は20万平キロ……グレートブリテン島あたり……
「王女様に降嫁していただくのですから、当然と存じます、私の方こそ、いささか値切りましたことをお詫びします」
「そう云ってくれると助かるが、当方もいささか体裁が悪いので、領地開発は好きにしてよい、またそれによる収入があっても税は97万5千ランドに固定する」
国王陛下は、これを文書にしてくれました。
この文書には、領地の境界も明示してありました
南と東は山の稜線、西と北は山裾まで、ただ東側は帝国との国境が不確定で、暗黙で山の稜線となっているようです。
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