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プロローグ 出会い
何もなさずに終わった人生をリメイク
しおりを挟むその日、頭脳優秀ではあるがぱっとしない大学生が、若年性心筋梗塞で亡くなった。
そして、彼の魂は狭間で浮かんでいた。
彼の名前は三浦啓、20歳。
極度の運動不足、その上、食生活も無頓着、とんでもなく裕福な両親は、過分な小遣いを彼に渡し、自分たちは日々遊び歩いていた結果であろう。
両親が買い与えくれた、ワンルームマンションでの孤独死だった。
彼を溺愛していた両親は、旅行中に飛行機事故で一年前に亡くなっている、今の彼には身寄りが一人もいない。
……ここは?……
彼がそのように思うと、返事があった。
……つまらん亡くなり方であったな……何もなさずに終わった人生だ……
……そうですね……なぜ、生まれたのでしょうね……でも、これで良かったのでしょうね……
……なかなか達観しているじゃないか?……
……このまま大人になっても、ろくな者にはならないと、自分でもおもいますから……
……頭は良いのであろう?応用力は素晴らしいように思えるが?……
……どうなのでしょうね、人なら工夫は当然とおもいますが……でも、私は亡くなったようですし、今更どうでも良い話しでしょう……
ここで、話しかけて来た存在は、ある提案をしてきた。
……ところで、これからだが、輪廻に戻りたいか?返事次第では人生を継続させてやるぞ……
……人生を継続?どういうことでしょうか?……
……ある世界に、転移させてやる、ただこちらも条件があるので、返事次第ということだ……
……ライトノベルに良くある、異世界へ行くという奴ですか?……
……その通り、勇者や魔王はいないが、後は絵に描いたようなラノベの世界である、魔法もあれば奴隷もいる、当然一夫多妻、当然ハレムもできる……
……興味が湧きますね、で条件というのは?……
……まず、異世界へ行っていただく、そしてある能力を与えるので、それを使って『何事かをなしていただこう』……
……こちらの条件も提示して良いでしょうか?……
……少しぐらいなら耳を貸そう、云って見るが云い……
……身の保身を何とかしていただきたいのですが……それと、住むところを……
……やはりな、前任の者もそのような事を云ったらしい、良かろう、『治癒魔法』を授けてやろう……
……『危険予知』も授けてやろう、危険を感じたら、そこへ近づくな、同じように困ったときは、『宣託』を聞けるようにしてやる、頭の中にメールとして届くだろうから、来たら必ず読め、さすれば道を誤ることは無いだろう……
……住居も望んでいたな……そうだな、君が住んでいたワンルームマンションをそのまま使えるようにしよう……
……あとは行く世界の言語、読み書きは出来るようにする、そして一般的な常識も必要だろう……
……『収納』もつけてやる、特別な『収納』で、君のワンルームマンションも中に組み込んでやる、そうだな、客は君が手をつないで招き入れたら、入れるようにはしておく……
……家具などもそのまま、電気、ガス、水道は使い放題で全て無料、ゴミは指定のゴミ箱にいれればよい、面倒なゴミ出しは必要無いぞ……
……このぐらいでいいか?……
……できますれば、私の荷物、その収納に入れてくれませんか?亡くなった両親の形見もありますので……
……よかろう、君の『荷物』、全て入れておいてやる……ん、かなりの量だな……まあ、よかろう……
……安心しました、後は『神様』にお任せいたします……
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