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第七十三章 神在(かみあ)り騒動
ダイティヤ・ハレム
しおりを挟む「お父様お母様、おじい様も、使いの人々への知識のインストールは大丈夫ですね」
「ダイティヤの八名も所定の場所で待機も完了、いよいよ惑星カタカムナの時間を動かしますね」
そして小さな惑星世界は、物理世界に具現化したのです。
何事もなく昨日の続きのような今日、そして疑うことなどなく、確実な明日を迎えたのです、祝典もなにもありません。
ダイティヤ・ホーム、ハレムはティアマト府内にあり、エラムのような女官育成体制をとっています。
年に一度の女官公募には、大変な数の応募があります。
もちろん貞操帯装着の義務があります。
もし女性で、一般官吏なみの地位に就きたいと願えば、ダイティヤ・ハレムの女官、女神の女奴隷になるしかありません。
女官になれば、星々の世界の扉が開かれ、能力があり望めば、星々の一つの世界の管理まで任されると、公表されています。
無論フュルスティンも女官、ただ高級女官ですがね。
ティアマト府にだけ、八年制高等女学校が一校だけあります。
ここにはダイティヤ・ハレムの推薦女官も、女専課程へ無条件に編入できます。
ダイティヤ高等女学校の女専課程は、五年制学校からの編入も受け入れています。
八つの侯爵領には指定五年制高等女学校が、それぞれ一校あります。
ペルペトゥアさんが、夫人待遇側女でティアマト府兼ホーム&ハレムの女官長、ライラさんが側女で、神様付きの女官の役割で赴任することに決まりました。
当面は小さいホーム&ハレムですから、これでいいでしょう。
レイルロードのステーション、カタカムナ・ステーションは標準小型ステーションを持ってきて設置、管理ロボットが維持しており、最低限のステーション機能が稼動しています。
この惑星カタカムナが浮かぶ宇宙は、ティアマト宇宙と呼ばれることになります。
この宇宙はヨミのマルバスさんに任せることになっており、宇宙艦隊の根拠地ともなる軍用ステーションも、ティアマト・ステーションとしてカタカムナ・ステーションのそばに設置、ユニバースの貨物鉄道も整備、なんとか第三本線は開通することになりました。
「マルバスさん、大事に守ってくださいよ、期待しています」
「このマルバス、命にかけても、この宇宙の防衛に尽くします」
やる気満々のマルバスさんです。
「さて姉さん、お父様たちの住み場所について家族会議でもしませんか?」
「いつまでもヴィーティフル号に、ご滞在願うわけにも行かないでしょう」
「そうね、でもどこに住んでいただくの?」
「おじい様、どこに住まうか、ご希望はありますか?」
「私はカタカムナに住みたい、やはり手塩にかけたので愛着があるのでな」
「カタカムナをご希望なら、ティアマト府になりますね?」
「まぁそれはいいとして、どのような肩書で滞在されます?」
「違和感なく住むには、仕事をすることになりますが、まさか、働けとはいえませんからね」
美子さんもこの頃はため口ですね、本当に自然体で話しています。
「ねぇ美子、私たち働いてもいいのよ」
天津吉川神産巣日様のお言葉です。
「早めに引退した、化学者さんはどうかしら」
茜さんがいつものように突然いいます。
「引退した化学者?そうね、いいかもしれないわね……ついでだから数々の特許を所有したので、早めに悠々自適の引退生活……これで行きましょう」
茜さんがさらに、
「でも警備は?」
「それこそ無用じゃない、ナノマシンが満ち満ちているのでしょう」
で、ご一家は惑星カタカムナのティアマト府に、早めに引退した化学者一家と称して、住まうことになりました。
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