惑星エラムより愛をこめて 第三部 化野(あだしの)編 【ノーマル版】

第三十八章 日本の決断

ミコ様、カッコいいです

　次にネイサンさんに電話をします。
　ネイサンさんはマルスのグラブダブドリッブにいましたが、驚嘆していました。
　しかし鈴木順五郎氏と、打ち合わせをしますとの返事でした。

　さらに、
「忍さん、お父さんに電話をお願いします」
「ナーキッドのオーナーである、吉川ミコがお話しがあると言っていたと、明日の午後六時に宮川遊郭六条楼へお越しくださいと」

　六条晶子さんには、
「一応お父様に電話しておいてください、六条楼は政府により接収と決まりました」
「その代金は私が支払いますので、鈴木商会の鈴木順五郎氏に請求するようにと」

「それと都女子学園には、内々で京都の全面移設が決まった、年末までに実行されますので、急いで準備した方が良いと」
「あとナーキッドオーナーからの伝言として、女子生徒は必ず移住させるので、安心して下さいと」

「山下梅香さん、貴女は京都の尼住職様に電話して、出来ましたらお会いしたいので、午後の適当な時間を割いて下さいませんか、と聞いてみてください」

　五分もせぬうちに、西光子さんがやってきました。
「お呼びだそうですね、シウテクトリ様より、お話しは聞きました」
「テラの単位で三日後に、超大型輸送船をこのテラのカイパーベルトに派遣します」

「その後一日でマルス軌道のラグランジュ点付近、つまりマルストロヤ群に移動させます」
「マレーネ様の宇宙母艦フリングホルニ号を使用するのは、質量が巨大過ぎて、あまりよろしくないのではとの事です」

「このことはシウテクトリ様とマレーネ様の協議の結果です」
「この超大型輸送船は、直径が３００キロは優にある球形の船ですが、このたびの目的の為に、いささか改修をすることになり、現在最優先で行っています」

「もとはオルメカの普通の武器輸送船です」
「それからアナーヒター様、もしよろしければ護衛の為に、オルメカ最強の特殊部隊が、いつでも動員出来るような体制になっています、動員いたしましょうか？」

　特殊部隊は丁寧にお断りしましたが、四日後ですか……
　私が持っている力に対して、内心驚きました。

　特殊部隊は遠慮しましたが、サクラハウスとブラッドメアリーハウスは、明日の九時に東京ハウスへ召集しました。

　この後、近衛師団長から電話がありました
　近衛第一連隊を率いて、京都に先に乗りこむとのことです。

「ただいま先発は出発しました、元帥が京都に到着される頃には、連隊は京都市内の宮川遊郭周辺に展開させておきます」
「遊郭内は第四師団、および第十六師団の婦人部隊を駐屯させます
「現在深草の第三十八連隊と、大津の第九連隊が出動しましたが、第四師団の大阪の第八連隊も動員体制に入っています」

　さて手配は終わりました、賽は投げられたし、後は走るだけ……
　サリーさんが、
「ミコさま、一瞬、エラムの時のヴィーナス様を見るようでした」
　なんか凄い色気で寄っ来ましたよ……

「ミコ様、カッコいいです」
　智子さんが……
　小野園子さんまで、Ｄカップを揺らしながら……
　なんだかラブラブの雰囲気が渦巻いているのですが……

　その中に西光子さんが……なんで機械体アンドロイドが……
「エール様の機械体の時も抱いたのでしょう？エール様のその時の気持ちが理解できます、なぜかドキドキします」
　なんで……どうして……こうなるの……

　でも、今日は山下梅香さんが、遊郭仕込みの凄い誘惑が……、その流し目とそのちらちらする胸元から覗くマシュマロが……
　今日の梅香さんは、なんか絶対に私を物にするという意気込みが……
　その夜は、アリスさんの順番で、散々アリスさんが満足して、「お姉さま、またね」と部屋へ引き揚げたのを見計らって、やってきました。

「アリスさんにお願いしましたので……」
　どうりでアリスが部屋に帰ったわけです。
　その後は……お女郎さんの真価を見せてもらいました。
　これは癖になります、遊郭に通うわけですよ……こんなことをされては……