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第二十九章 火の粉は遠く
献上は無用です?
しおりを挟む「目的は失敗、この侍女を助けたいなら、屈辱にまみれてもらいましょうか?」
「どうすれば!」
「貴女の焼け焦げた身体を、晒してもらいましょうか」
「脱げというのですか!」
「そう、晒してもらいましょうか」
「……」
物凄い憎しみの籠った目ですね。
でもそれがどうしたの?
殺されかけたのは私、殺人未遂はそちら。
それを不問にしようとしているのですから、代価としては安いものでしょう。
「エステラ様、私などに構わないでください!」
「いいえ、どの道、この女の望みを、聞くか聞かぬかです」
「わかりました、望まれるならお見せいたしましょう、しかし侍女は助けてくれますね」
「侍女の命は約束しましょう、しかしエステラさんの身の上の保障はいたしません」
で、侍女さんはぐるぐる巻きにさせてもらいました。
エステラさんは諦めたような顔をして、黙ったままヴェールを投げ捨て、車椅子からはいずるようにしており、私を睨みつけながら、かなり苦労して裸になりました。
勝気な女は可愛いですね。
でも両足切断の上、良くこれだけの火傷を負って、死ななかったですね……
「こんな女をどうしますか!」
涙がこぼれていますね。
「女にしてあげますよ、その身体で私に夜の奉仕をしてもらいましょう」
私がそう言うと、
「貴女は鬼か悪魔です!」
「そう、私はルシファーとも呼ばれていますよ」
「でもね、抱くなら美しい女がいいですからね、エステラも綺麗にしてあげますよ」
私は、まずはエステラさんの崩れ落ちた顔を治療します。
五分で十分、元の美しいお顔にしてさし上げます。
「エステラ、この顔なら私は抱きますよ」
と、鏡を差し出しました。
茫然としているエステラさんです。
引き続き、全身の火傷も治療します……
「ちょっと、これから痛いですが、貴女なら耐えられるでしょう」
私はエステラさんの足を復元します。
骨が切断面から伸びてきます。
そして太ももから、徐々に足が復元されていきます。
かなりの激痛のはずです。
エステラさんは、顔面蒼白ですが耐えています。
小一時間で足がもとに戻りました。
30分で、歩けるようになるはずです。
「さて侍女さん、約束ですから命は助けてあげましょう」
「でもね、私を暗殺しようとしたのですから、何らかのペナルティを受けてもらいましょうか」
「悪いけど、毛の無い女にでも成ってもらいましょう、エステラも同じです」
あわてて侍女さんは、股間に手を差し入れます、そして一言、「ない!」と……
「得心したら、エステラを介護してあげなさい、エステラ、イギリスの献上は無用です、さっさと帰りなさい」
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