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第1章「異世界と狂戦士」
「ルナ・マーキュリー」
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「ねえ貴方、これって何の騒ぎなの?」
「は、はいっ!こちらの少年が登録からひと月で昇級試験に挑むとかなんとかで…」
ルナの問いにそこら辺の野次馬が答える。
「へぇ、それは凄いわね…あら?貴方どこかで会ったことあるかしら?」
ルナ・マーキュリーは俺の事を訝しげな視線で見つめる。
何処かで聞いたことある名前だと思ったら…確かリリア嬢が言っていたこの前街道で戦った相手というのが彼女だったような気がする。
だとしたら…不味いな。とても不味い。俺の秘密がバレてしまうと、リリア嬢に迷惑がかかるに決まっている。それどころか、国の中枢を担う騎士団の人間に珍しい特殊技能の存在が知れれば、下手をしたら魔法研究所などに送られて死ぬまで人体実験をさせられるかもしれない…。
ここは絶対にバレる訳には…。
リリア嬢の方を見ると、普段通りの笑顔の陰に僅かだが不愉快そうに顔を引きつらせていた。そして俺と目が合うとその笑顔はより一層引きつったように見えた。
ここで俺がヘマをしようものなら、リリア嬢に殺されてしまう…本能的にそう感じた俺はルナ・マーキュリーに対して顔を背けながら…
「い…いや、貴女のようなお綺麗な女性と会ったことはないと思いますが?」
「あら?嬉しいことを言うじゃない。それに貴方…よく見るとイケメンね。私の好みだわ…」
「チッ…」
受け付けの方から舌打ちが聞こえた気がする。
「と、兎に角僕は昇級試験の準備があるのでこれで…」
下手な事を喋ってしまう前にこの場から離れようとするも…
「まあまあ、待ちなさいよ。少しお姉さんとお話をしましょう」
「…っ!!」
どうやったのか分からないが、背後にいたはずのルナの姿が目の前にあった。
そして、その暴力的な身体が俺の目の前に迫る。
紫の髪は艶めいており、薄い布切れで大事なところだけを隠した実に防御力の低そうな服装は俺にとっては少々刺激が強すぎる…。
「ねぇ?私みたいな女は嫌い?」
リリア嬢とはまた違う、大人っぽい…というか非常にセクシーな雰囲気に満ち溢れたルナは、その綺麗に整った顔で実に官能的な表情を浮かべながら迫ったきた。
い、いや…嫌いじゃないです。むしろ好きです!
…と心の中で思うも、そんな事を口にしたら横から鋭い視線で見つめてくる"お方"に必ず殺されるので…
「いや、貴女のような女性は僕には勿体ないですよ…で、ではこれで!」
俺は脚の力を総動員してこの場から走り抜ける。途中でルナが手を伸ばしてきたので、それに触れないように注意しながら駆け抜けた。
「あらんっ、つれないわねぇ…。ねぇ、貴女?そこの貴女よ?」
ルナが話しかけたのは…
「はい?私でしょうか?」
「そう、貴女よ。貴女彼の恋人?」
「「「なっ!!!」」」
周囲が騒めく。ルナが話しかけたのがリリア嬢であった為だ。
「いいえ、そんな事はありませんよ?…何故そう思ったのですか?」
いつも通りの営業スマイルを浮かべるリリア嬢であったが…
「そう警戒しないで、彼が貴女を何度も見てたから気になっただけよ…。うーん…少し彼に興味が湧いたし、私も昇級試験とやらを見学しようかしら」
「………」
リリアは相変わらず無言で笑顔を浮かべるも、少し引きつっているように見えた。
「ちょっとルナ様っ!そのような時間は…」
「うるさいわよニアン!あのバカには貴方から言っておきなさい」
「絶対ウェイン様に怒られますよ!ちょっとルナ様っ!!………はぁ。」
ルナは悲痛な声を漏らす部下を尻目に訓練場へと向かう。
「俺たちも見に行こうぜ」
「ああ!」
それにつられて野次馬たちも続々と訓練場へと移動する。
人がいなくなり静かになった冒険者ギルドのロビーでは…
「チッ…面倒な女」
とある受付嬢の愚痴が響いていた。
「9等級への昇級試験…お願いします」
「おっ!イッセイじゃねぇか!もう昇級試験を受けるのか?!」
声をかけられた右目に大きな傷のある大男は親しげに壱成に話しかける。
彼の名前はゴッツ。引退した元4等級冒険者…いわゆる上級冒険者で、現在はギルドの昇級試験官を務めている男だ。
その筋肉質でゴツい見た目とは裏腹に、得意とするのは魔法全般。召喚魔法から精霊魔法まで幅広く扱うことのできる魔法のエキスパートである。
彼自身孤児院の出身らしく、孤児院出身の冒険者には親身になって接してくれる…まあ、出会って間もないが、父親のような存在である。
「はい…ウッドゴーレムウォリアーですよね?」
「ああ、そうだが…なんだぁ?この野次馬の数は?」
普段の昇級試験はパーティーメンバーが見守る程度の小規模なもののはずなのだが…
訓練場をぐるっと囲む野次馬の数々。
「イッセイ…お前なんかしたのか?」
「いえ…なんか1ヶ月で9等級への昇級試験を受けるのは早すぎるとかなんとかで…」
「成る程なぁ………って!!!1ヶ月だと?!?!お前そんなペーペーだったのか?!魔力量から見ても10年は冒険者やってんのかと思ってたぜ」
「いやゴッツさん、10年前は俺5歳なんですけど…」
ゴッツは豪胆に笑うと…
「はっはっはっはー、まあいいか。お前がゴーレムウォリアーなんかに負けるはずねぇだろう。早いとこやっちまうか」
「はい…お願いしますっ!」
「偉大なる地の精ノームよ。我に叡智と填星の魔を授け給え…創造人形(クリエイトドール)!!」
木片を投げながら詠唱したゴッツの前から生まれたのは、クレイゴーレムの半分ほど背丈しか無く、クレイゴーレムにあった棍棒のような巨大な腕も無い、貧弱な体の木人形であった。
しかし、10等級冒険者にとっては一撃で核を破壊しなければならない為、ある程度の攻撃力と技術が要求される難敵である。ウッドゴーレムウォリアー自体は攻撃力がほとんどない為、この昇級試験の狙いはいかにしてゴーレムウォリアーの防御を突破するかという点にあるのだが…
「いけっー!!やっちまえー!」
「おいおい!ビビってんのか?駆け出し!」
集まった野次馬たちが騒ぎ立てる。
「さあ、見して頂戴?貴方の力を…」
そしてルナ・マーキュリーが見守る中…
壱成目掛けて走り始めるウッドゴーレムウォリアー。
その姿を冷静に見ながら…
「斬撃(スラッシュ)!」
壱成が発動させた技能(スキル)、斬撃。
放たれた目に見える剣の切り筋がウッドゴーレムウォリアー目掛けて飛んでいく。
スパッ…
斬撃はウッドゴーレムウォリアーを通り抜けて背後に立っていた野次馬冒険者に迫る。
「ひぃっ!!」
カンッッ!!!!
しかし、そこにはいつのまにか何かの魔法だろうか、盾のような魔力の壁があり、斬撃は野次馬冒険者の目の前で消滅した。
野次馬冒険者は腰から力なく崩れ落ちる。
「凄い威力だわ…ゾクゾクしちゃう…」
その壁を出現させたのはルナ・マーキュリー。魔力と魔力のぶつかり合いによって、その威力を肌で感じたようだ。
そして肝心のウッドゴーレムウォリアーはというと…
「お、おい!止まってねぇか?」
野次馬の中の誰かの言葉通り、斬撃が通過した後のウッドゴーレムウォリアーは静止したまま微動だにしていない。
しばらくすると…
ストンッ。
ウッドゴーレムウォリアーは糸の切れた人形の様に崩れ落ちた。そして崩れたゴーレムウォリアーの核は見事に真っ二つになっていたのだった。
「流石だなぁ!イッセイ!!」
「これで合格ですよね?ゴッツさん?」
「ああ、後で手続きをしといてくれ」
「はいっ…ではこれで…」
こうして壱成は静まり返る訓練場を後にする。
「ふふっ、面白い子…」
ルナはそう呟くと、そのまま冒険者ギルドを後にしたのだった。
「は、はいっ!こちらの少年が登録からひと月で昇級試験に挑むとかなんとかで…」
ルナの問いにそこら辺の野次馬が答える。
「へぇ、それは凄いわね…あら?貴方どこかで会ったことあるかしら?」
ルナ・マーキュリーは俺の事を訝しげな視線で見つめる。
何処かで聞いたことある名前だと思ったら…確かリリア嬢が言っていたこの前街道で戦った相手というのが彼女だったような気がする。
だとしたら…不味いな。とても不味い。俺の秘密がバレてしまうと、リリア嬢に迷惑がかかるに決まっている。それどころか、国の中枢を担う騎士団の人間に珍しい特殊技能の存在が知れれば、下手をしたら魔法研究所などに送られて死ぬまで人体実験をさせられるかもしれない…。
ここは絶対にバレる訳には…。
リリア嬢の方を見ると、普段通りの笑顔の陰に僅かだが不愉快そうに顔を引きつらせていた。そして俺と目が合うとその笑顔はより一層引きつったように見えた。
ここで俺がヘマをしようものなら、リリア嬢に殺されてしまう…本能的にそう感じた俺はルナ・マーキュリーに対して顔を背けながら…
「い…いや、貴女のようなお綺麗な女性と会ったことはないと思いますが?」
「あら?嬉しいことを言うじゃない。それに貴方…よく見るとイケメンね。私の好みだわ…」
「チッ…」
受け付けの方から舌打ちが聞こえた気がする。
「と、兎に角僕は昇級試験の準備があるのでこれで…」
下手な事を喋ってしまう前にこの場から離れようとするも…
「まあまあ、待ちなさいよ。少しお姉さんとお話をしましょう」
「…っ!!」
どうやったのか分からないが、背後にいたはずのルナの姿が目の前にあった。
そして、その暴力的な身体が俺の目の前に迫る。
紫の髪は艶めいており、薄い布切れで大事なところだけを隠した実に防御力の低そうな服装は俺にとっては少々刺激が強すぎる…。
「ねぇ?私みたいな女は嫌い?」
リリア嬢とはまた違う、大人っぽい…というか非常にセクシーな雰囲気に満ち溢れたルナは、その綺麗に整った顔で実に官能的な表情を浮かべながら迫ったきた。
い、いや…嫌いじゃないです。むしろ好きです!
…と心の中で思うも、そんな事を口にしたら横から鋭い視線で見つめてくる"お方"に必ず殺されるので…
「いや、貴女のような女性は僕には勿体ないですよ…で、ではこれで!」
俺は脚の力を総動員してこの場から走り抜ける。途中でルナが手を伸ばしてきたので、それに触れないように注意しながら駆け抜けた。
「あらんっ、つれないわねぇ…。ねぇ、貴女?そこの貴女よ?」
ルナが話しかけたのは…
「はい?私でしょうか?」
「そう、貴女よ。貴女彼の恋人?」
「「「なっ!!!」」」
周囲が騒めく。ルナが話しかけたのがリリア嬢であった為だ。
「いいえ、そんな事はありませんよ?…何故そう思ったのですか?」
いつも通りの営業スマイルを浮かべるリリア嬢であったが…
「そう警戒しないで、彼が貴女を何度も見てたから気になっただけよ…。うーん…少し彼に興味が湧いたし、私も昇級試験とやらを見学しようかしら」
「………」
リリアは相変わらず無言で笑顔を浮かべるも、少し引きつっているように見えた。
「ちょっとルナ様っ!そのような時間は…」
「うるさいわよニアン!あのバカには貴方から言っておきなさい」
「絶対ウェイン様に怒られますよ!ちょっとルナ様っ!!………はぁ。」
ルナは悲痛な声を漏らす部下を尻目に訓練場へと向かう。
「俺たちも見に行こうぜ」
「ああ!」
それにつられて野次馬たちも続々と訓練場へと移動する。
人がいなくなり静かになった冒険者ギルドのロビーでは…
「チッ…面倒な女」
とある受付嬢の愚痴が響いていた。
「9等級への昇級試験…お願いします」
「おっ!イッセイじゃねぇか!もう昇級試験を受けるのか?!」
声をかけられた右目に大きな傷のある大男は親しげに壱成に話しかける。
彼の名前はゴッツ。引退した元4等級冒険者…いわゆる上級冒険者で、現在はギルドの昇級試験官を務めている男だ。
その筋肉質でゴツい見た目とは裏腹に、得意とするのは魔法全般。召喚魔法から精霊魔法まで幅広く扱うことのできる魔法のエキスパートである。
彼自身孤児院の出身らしく、孤児院出身の冒険者には親身になって接してくれる…まあ、出会って間もないが、父親のような存在である。
「はい…ウッドゴーレムウォリアーですよね?」
「ああ、そうだが…なんだぁ?この野次馬の数は?」
普段の昇級試験はパーティーメンバーが見守る程度の小規模なもののはずなのだが…
訓練場をぐるっと囲む野次馬の数々。
「イッセイ…お前なんかしたのか?」
「いえ…なんか1ヶ月で9等級への昇級試験を受けるのは早すぎるとかなんとかで…」
「成る程なぁ………って!!!1ヶ月だと?!?!お前そんなペーペーだったのか?!魔力量から見ても10年は冒険者やってんのかと思ってたぜ」
「いやゴッツさん、10年前は俺5歳なんですけど…」
ゴッツは豪胆に笑うと…
「はっはっはっはー、まあいいか。お前がゴーレムウォリアーなんかに負けるはずねぇだろう。早いとこやっちまうか」
「はい…お願いしますっ!」
「偉大なる地の精ノームよ。我に叡智と填星の魔を授け給え…創造人形(クリエイトドール)!!」
木片を投げながら詠唱したゴッツの前から生まれたのは、クレイゴーレムの半分ほど背丈しか無く、クレイゴーレムにあった棍棒のような巨大な腕も無い、貧弱な体の木人形であった。
しかし、10等級冒険者にとっては一撃で核を破壊しなければならない為、ある程度の攻撃力と技術が要求される難敵である。ウッドゴーレムウォリアー自体は攻撃力がほとんどない為、この昇級試験の狙いはいかにしてゴーレムウォリアーの防御を突破するかという点にあるのだが…
「いけっー!!やっちまえー!」
「おいおい!ビビってんのか?駆け出し!」
集まった野次馬たちが騒ぎ立てる。
「さあ、見して頂戴?貴方の力を…」
そしてルナ・マーキュリーが見守る中…
壱成目掛けて走り始めるウッドゴーレムウォリアー。
その姿を冷静に見ながら…
「斬撃(スラッシュ)!」
壱成が発動させた技能(スキル)、斬撃。
放たれた目に見える剣の切り筋がウッドゴーレムウォリアー目掛けて飛んでいく。
スパッ…
斬撃はウッドゴーレムウォリアーを通り抜けて背後に立っていた野次馬冒険者に迫る。
「ひぃっ!!」
カンッッ!!!!
しかし、そこにはいつのまにか何かの魔法だろうか、盾のような魔力の壁があり、斬撃は野次馬冒険者の目の前で消滅した。
野次馬冒険者は腰から力なく崩れ落ちる。
「凄い威力だわ…ゾクゾクしちゃう…」
その壁を出現させたのはルナ・マーキュリー。魔力と魔力のぶつかり合いによって、その威力を肌で感じたようだ。
そして肝心のウッドゴーレムウォリアーはというと…
「お、おい!止まってねぇか?」
野次馬の中の誰かの言葉通り、斬撃が通過した後のウッドゴーレムウォリアーは静止したまま微動だにしていない。
しばらくすると…
ストンッ。
ウッドゴーレムウォリアーは糸の切れた人形の様に崩れ落ちた。そして崩れたゴーレムウォリアーの核は見事に真っ二つになっていたのだった。
「流石だなぁ!イッセイ!!」
「これで合格ですよね?ゴッツさん?」
「ああ、後で手続きをしといてくれ」
「はいっ…ではこれで…」
こうして壱成は静まり返る訓練場を後にする。
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