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番外編
domとsub(リクエスト)
しおりを挟む「琳冬、Kiss」
「ん…♡♡」
ちゅ、と控えめなリップ音と共に燈真の唇に自分のそれを重ねる。
今日はどこかいつもと違う。何をするにも頭がふわふわし、燈真に命令されることが嬉しい。
「ん、Good boy♡今日はなんだか、ぽやぽやしてて可愛いね?」
「んぅ…?とーま、しゅき……♡」
どうにも燈真のことしか考えられない。ぐるぐると燈真の好きな所ばかりが頭を駆け巡り、他のことが考えられない。
「sub spaceに入っちゃったのかな?いい子いい子。すぐ戻るからね♡」
「ん…ふぁ、♡♡」
燈真に抱きしめられながら頭を撫でられる。それだけで心が満たされるほど心地が良い。
___________
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__
「燈真、お願いだから…浮気しないで」
「どうして?subのくせに命令しないでよ」
初めてのsub spaceから数日。
少しは俺にも構ってくれると思ったのに、燈真は相変わらず女と遊んでる。
燈真は俺の彼氏なのに。
ただ、俺とplayがしたかっただけなのかな…?
それとも、俺の態度が良くなかった…?
「ッ…おれ、、おれが、!ごめ、ごめんなさ、おれ、、ごめんなさ、ごめんなさい、、!」
「り、琳冬…?」
「おれが、、ごめんなさ、ごめんなさい、、ごめんなさい、」
もう何がなんだかわからない。
唯一わかるのは、俺が悪かったということだけ。
もう息の仕方もわからなくなってきた。息が苦しくて、視界なんて涙で見えなくなってきた。
フラフラする。立つこともよく分からない。このまま、このまま燈真の前から消えられたら…
「ッ琳冬!!」
あ、燈真だ…
……なんだか、長い夢を見たような気がした。違うな、あれが夢のような感覚がする。
うっすらと目を開け、周りを見る。俺を見て、腫らした目を見開いたのは燈真だった。
「琳冬…よかった、目を覚ましたんだね」
「…燈真、俺っ…とーま?」
言葉を紡ごうとした瞬間、燈真に力強く抱きしめられた。
「ごめん、琳冬…もう浮気なんてしないから、だから、またオレと一緒にいてくれるよね…?」
「燈真…いいの?…俺も、燈真と一緒にいたい」
ハッピーエンドかな?二人仲良く暮らしましたって落ち。
「うん…琳冬、ずっと一緒にいようね?二人だけで、誰とも話さず、関わらずに…愛してるよ」
おっと…?これは、メリーバッドエンドっぽいけど…まぁ、俺にとってはハッピーエンドだからいっか。
「俺も愛してる♡んふふ、ずーっと一緒ね♡♡」
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