ドSで浮気性の彼氏とドMな俺

神野犬

文字の大きさ
上 下
51 / 64
番外編

オメガバース(前編)

しおりを挟む




「琳冬、ヒートが来たらちゃんと連絡してね?」


「ん、わかってるけど…どうしてもデート行かなきゃダメなの?」


「どうしても、というか付き合ってる子とのデートは行くだろ、普通」



行ってきます、と燈真は家を出る。寂しいな、という感情と共に俺は燈真の部屋に行く。

Ωの習性なのかは知らないが、燈真の匂いに包まれると少し、いや大分安心する。



「すんすん…♡」



俺はそれから夢中で燈真の匂いを嗅ぎ続けた。何時間経ったのかわからない。

不意に、ドクンッと心臓が騒ぎ始めた。



「ぁ、ふ…♡♡はぁ…♡はぁ、、♡♡♡きちゃった、、♡♡」



何が、と言われれば他に何も無い。ヒートが来た。

俺は覚束ない手でスマホを取り、燈真に電話する。2、3コールで出た燈真の声は少しイラついてるようだった。



「何、琳冬。ヒート来たの?今?本当にタイミング悪いよね…まぁいいや、今から帰る」



俺が話す間もなくブチッと切られる。

俺、何か悪いことした……?


まぁそんなことを考えている暇がないのがヒートというもので。

俺はのそのそと箪笥から燈真の服を一通り引っ張りだし、巣を作る。



「ん、とぉまぁ…♡♡♡」



奥が寂しい。早く燈真のモノが欲しい。俺の後孔からはいつからかぐちゅ、と体液が漏れていた。


ガチャ

「琳冬、ただいま。ッ…相変わらず、ヒート中のΩの匂いってヤバいな……」



玄関の方からだんだん近づいて来る声に気づき、俺は巣から顔を出す。



「琳冬の作る巣っていつも無駄に大きいんだよな…」


「と、まぁ♡おかえり、ぎゅーして、ぎゅー♡♡♡」



燈真の方へ腕を伸ばしながら言う。なんならそのまま挿れて欲しい。



「はいはい、琳冬は本当にハグが好きだね」


「おれ、とーまのがすきぃ♡♡♡はやくちょうだい♡おく、おれのおく♡♡いっぱい、ぐぽぐぽしてほしぃ♡♡♡」



燈真に抱きしめられると燈真の匂いがいつもより濃く味わえる。それでも物足らず、燈真を求める。



「はぁ…ダルいなぁ……」


「とーまぁ♡♡?はやく、はやく♡いっぱいほしいの、とーまぁ♡♡♡」


「うるさいよ、わかってるから少し静かにして」


「ひゃうッ♡♡ぁ♡♡んぅ♡♡♡」



ぐちゅ、くちゅ♡♡

いつもより少し乱暴に前立腺を擦られる。そんな刺激でも、ヒート中の俺には十分すぎる快楽だった。



「はぁ…琳冬が制御剤でヒート過ごしてくれたらいいんだけど」


「と、まぁ♡♡いくッ♡♡いくぅ♡♡♡ひぎゅッ♡♡♡!?や、いってう、♡♡また、またいくぅ♡♡♡」


「いつもいつも、琳冬が出した服を誰が洗って箪笥に戻してると思ってるの?本当に面倒臭い」



快楽を受け入れながら、燈真の声に耳を傾ける。小さめの声のハズなのに、何故かハッキリと聞こえる。


俺のヒートが面倒臭い。燈真はずっとそう思って俺の相手をしてくれていたのか。

これ以上迷惑をかけたら嫌われるかもしれない。そんなことがグルグルと俺の思考を占領する。



「はぁ…次から制御剤とか飲んで1人で過ごしてくれないかな」


「とうま、♡♡とぉま♡♡♡いく、またいく♡♡♡ぎゅ、してぇ♡♡♡」



奥は満たされたが、心はぽっかりと穴が空いたように寂しかった。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

浮気した恋人にお仕置きえっち

BL / 完結 24h.ポイント:92pt お気に入り:139

処刑ルートへ突き進め!【連載版-R18-】

BL / 連載中 24h.ポイント:646pt お気に入り:4,548

跪かせて、俺のDom

BL / 完結 24h.ポイント:99pt お気に入り:458

stairs

BL / 連載中 24h.ポイント:504pt お気に入り:45

攻略対象の婚約者でなくても悪役令息であるというのは有効ですか

BL / 連載中 24h.ポイント:12,720pt お気に入り:1,901

【BL】Real Kiss

BL / 連載中 24h.ポイント:768pt お気に入り:9

domに無理やりおしっこ我慢させられちゃうsub

BL / 完結 24h.ポイント:504pt お気に入り:141

名軍師様の尿道プレイ

BL / 連載中 24h.ポイント:177pt お気に入り:27

処理中です...