ドSで浮気性の彼氏とドMな俺

第二章 依存

17話 余計なこと

「ねぇ、うざいんだけど？そろそろ本当にやめて、目障り。琳冬っていつも余計なことしかしないよね。

オレが家事してる時はダル絡みしてくるしさ、この現状は何？恩返しでもしたかったの？逆にオレの仕事増やしてるだけだよね？」


「ごめ、ごめんなさい、とーま、ごめんなさい…」



怖くて全身が震えるが、俺は精一杯声を振り絞って謝る。



「謝って済むことじゃないでしょ？はぁ…顔も見たくないし声も聞きたくない」


「ごめんなさ、とぉま…！」


「触んないで！」


「ッごめ、なさい……」



燈真に近付けた手は振り払われ、怒鳴られる。燈真は俺を横目で睨み、洗濯物の方へ行く。


俺はその場にいたたまれなくなり、自室の鍵をかける。そのまま頭から布団を被り、号泣する。

泣いては燈真のことを考え、また泣く。



(今度こそ嫌われたよな……)



感情は沈み、悲しみだけが頭と心を埋め尽くす。何もしたくない。ただ、死にたいと思った。




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コンコン

「琳冬、さっきはごめんね、怒鳴りすぎちゃった。仲直りしよ？ほら、琳冬の好きなオムライス作ったんだよ……琳冬？」


「いらない……」


「どうして？もう怒ってないよ、琳冬も自分なりに頑張ったんだよね。出ておいで？今日はたくさんハグしてあげるから、顔見せて？」


「…やだ」


「琳冬、お願い。さっき言ったこと気にしてるの？うざいとか本当は思ってないから、ね？一緒に寝よ？1人だと寂しいでしょ？」


「……も、怒ってないの、、？」



俺は恐る恐るドアの鍵を開ける。未だに身体は震えている。



「怒ってないよ、琳冬。ほら、顔見せて」


「ぐすっ……とぅま、ごめんなさい、」



頬を両手で包まれ、上を向けられる。目尻を撫でられ、目を瞑る。



「目が赤くなってる。ごめんね、オレも言いすぎたよ」


「おれが、よけいなことしたから…」


「琳冬…違う、余計なことじゃないよ。オレのためにやってくれたんでしょ？」


「でも、とぅまのしごとふやしちゃった……んぅ、？」



不意にぎゅう、と抱きしめられる。



「よしよし、その気持ちだけでも嬉しいよ。はぁ…すごく震えてる、ごめんね」


「うぅ…ぐすっ、、」



俺は震えた手で燈真の背中に優しく触れる。燈真の温もり暖かく、俺は罪悪感に飲まれる。



「ごめ、なさい…」


「いつまで謝るの、琳冬。もう怒ってないって…」


「足りない、、このくらいじゃ、俺…」


「もう大丈夫だから、謝らないで？ほら、ご飯食べよ？」


「うん、」



謝っても謝っても足りない。この気持ちはどうすればいいのだろう。