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第十二話 資料室※
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溜まっていた欲を吐き出すように、息をつかせる暇も与えずに北田は激しく瀬名を求める。
「ん…ふっ…」
舌を強く吸ったり、上顎を舐めたり、唇を小さく噛んだり。あふれ出した唾液が顎を伝って、瀬名の白いシャツの上に落ちる。そうしているうちに、瀬名の腰ががくがくと震え出したのがわかった。
「あれ、もしかしてキスだけで腰立たなくなったんですか?」
北田は薄笑いを浮かべながら瀬名のベルトを外した。瀬名は必死に隠そうとするが、手を簡単に払い除けられる。
「うわ…すご。春雪さんのもうこんなじゃないっすか」
下着の中は粗相をしたかのようにぐっしょりと濡れていた。北田の手にとらえられたそれは、どくどく脈打ちながら先走りを溢れさせている。
「やめ…」
「やめない」
抵抗しようとする瀬名の唇を再び塞ぐと、それをゆっくりと扱きだした。
「うっ…ん…ん゛んっ…」
瀬名の苦しそうな声が北田の唇から漏れる。くちゅくちゅという水音がやけに大きく資料室の中に響く。
舌を甘噛みしながら手の速度を早め、先端を集中的に責めると、瀬名は北田の手の中であっけなく果てた。
びゅっ、と白いものが手のひらに当たって、北田は楽しそうに笑う。
「なんだ、やっぱり春雪さんも溜まってたんじゃないですか」
瀬名は北田を思いきりにらみつけた。
「お前っ…!」
しかし北田は目をぎらつかせて、手に付いたものをペロ、と舐めるとニヤリとして言った。
「じゃ、次は俺の番」
瀬名をくるりと後ろを振り向かせて、彼の放ったものを後ろに塗りたくる。
「おい…!やめろ、それは…」
瀬名の声を無視して、限界まで張り詰めた怒張を押し付けようとしたその時だった。
「あれー?誰かいますか?」
突然響き渡る、ほかの社員の声。ガチャガチャとノブが回される音。
「!!!」
二人は凍り付いた。
「鍵がないからてっきり中に誰かいると思ったんだけど…ったく、返し忘れかよ。たしかスペアキーがあったはず…」
社員はブツブツ言うと、しばらくして行ってしまった。
二人の心臓は張り裂けそうなほどバクバクと鳴っていた。あの社員がスペアキーを持って戻ってきたらまずい。二人は急いで乱れた服を整えた。
「竜臣!お前よくも…!」
「でも春雪さんめっちゃ気持ちよさそうにしてましたよ」
「…!」
「ほら、早くしないとあの人戻ってきちゃいますよ!」
二人は急いで資料室を出た。
それにしても、と北田は思う。
(なんでいつも良いところでおあずけなんだよ!)
何食わぬ顔で仕事に戻ろうとした北田だったが、まずいことに気付く。
中途半端な状態で中断したために、高ぶりが収まらない。
結局北田は、社内のトイレで自分で納めるしかなかった。
「ん…ふっ…」
舌を強く吸ったり、上顎を舐めたり、唇を小さく噛んだり。あふれ出した唾液が顎を伝って、瀬名の白いシャツの上に落ちる。そうしているうちに、瀬名の腰ががくがくと震え出したのがわかった。
「あれ、もしかしてキスだけで腰立たなくなったんですか?」
北田は薄笑いを浮かべながら瀬名のベルトを外した。瀬名は必死に隠そうとするが、手を簡単に払い除けられる。
「うわ…すご。春雪さんのもうこんなじゃないっすか」
下着の中は粗相をしたかのようにぐっしょりと濡れていた。北田の手にとらえられたそれは、どくどく脈打ちながら先走りを溢れさせている。
「やめ…」
「やめない」
抵抗しようとする瀬名の唇を再び塞ぐと、それをゆっくりと扱きだした。
「うっ…ん…ん゛んっ…」
瀬名の苦しそうな声が北田の唇から漏れる。くちゅくちゅという水音がやけに大きく資料室の中に響く。
舌を甘噛みしながら手の速度を早め、先端を集中的に責めると、瀬名は北田の手の中であっけなく果てた。
びゅっ、と白いものが手のひらに当たって、北田は楽しそうに笑う。
「なんだ、やっぱり春雪さんも溜まってたんじゃないですか」
瀬名は北田を思いきりにらみつけた。
「お前っ…!」
しかし北田は目をぎらつかせて、手に付いたものをペロ、と舐めるとニヤリとして言った。
「じゃ、次は俺の番」
瀬名をくるりと後ろを振り向かせて、彼の放ったものを後ろに塗りたくる。
「おい…!やめろ、それは…」
瀬名の声を無視して、限界まで張り詰めた怒張を押し付けようとしたその時だった。
「あれー?誰かいますか?」
突然響き渡る、ほかの社員の声。ガチャガチャとノブが回される音。
「!!!」
二人は凍り付いた。
「鍵がないからてっきり中に誰かいると思ったんだけど…ったく、返し忘れかよ。たしかスペアキーがあったはず…」
社員はブツブツ言うと、しばらくして行ってしまった。
二人の心臓は張り裂けそうなほどバクバクと鳴っていた。あの社員がスペアキーを持って戻ってきたらまずい。二人は急いで乱れた服を整えた。
「竜臣!お前よくも…!」
「でも春雪さんめっちゃ気持ちよさそうにしてましたよ」
「…!」
「ほら、早くしないとあの人戻ってきちゃいますよ!」
二人は急いで資料室を出た。
それにしても、と北田は思う。
(なんでいつも良いところでおあずけなんだよ!)
何食わぬ顔で仕事に戻ろうとした北田だったが、まずいことに気付く。
中途半端な状態で中断したために、高ぶりが収まらない。
結局北田は、社内のトイレで自分で納めるしかなかった。
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