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第88話
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「エミル魔の森がどうした?」
「はい!ギルマス……実は。部下の報告によると。魔の森の東側に、多くのモンスターが集まっているらしいです」
「東の森に集まってる?それは、北と西のモンスターがか?」
「はい」
「それは不味いな……」
エマはエミルの報告に驚き、不安な顔をして考え込んでいた。それを見たレンは、何故エマがそんなに不安なのかが、分からないでいた。
「エマ?森にモンスターが集まるだけで、そんなに不味いな事なのか?元々森にはモンスターだらけだろう?」
「レン。魔の森に多くの種類のモンスターが存在するのは知っているな?」
「ああ、知っているよ」
「そう、魔の森のモンスターは、自分達のテリトリーから出ないのが普通なんだ。まぁたまに数匹が迷い込んだりはするけど。それが、多くの種類のモンスターが、東の森に集まって居ることは珍しい事だ。そしてモンスターは種族で魔素が違い、その多くの魔素が空気中で混じり、魔素溜まりが出来ると。そこには地下にダンジョンが出来るんだ」
「なるほどね……それでそのモンスター達がダンジョンに移り住むのか?」
「いいや、ダンジョンのモンスター何故だか分からないが。ダンジョンの中で新しく生まれてくるんだ。それに、倒しても死体を残さず。素材だけを落とし、しばらくすると復活するのだ。そしてそのモンスター達は地上の奴等より強い」
「じゃあ、ダンジョンに入らなければ良いんじゃ無いのか?」
「そうも言ってられないんだ!ダンジョンのモンスターは倒さなと増えてしまい。最終的にはダンジョンから出てきてしまう」
「それは確かに不味いな……」
「ギルマス!実はそれだけではなくて、まだ問題があります!」
「他にも何かあるのか?」
「はい!……信じられないのですが……」
「どうした、早く言いな?」
「はい!実は東の森に集まってるモンスターの中に、リザードマンが居まして。そこに他の者より大きな奴が居ました。恐らく大きさからしてリザードマンプリンスだと思われます」
「リザードマンプリンスだと!まさか生まれていたとは……確かにキングはレンが倒したけど、プリンスの存在は確かめていなかったな……」
「そうですね……レンさんがキングを倒したから、気にしてませんでした……」
「そしてもう一つ……ハーピーの中にも1人大きな者がおり、それはハーピープリンセスだと思います」
「ハーピーにもか……」
「はい、そして……」
「まだあるのか?」
皆がエミリーの顔を見ながら緊張していると、エミリーはとんでもない事を言い出した。
「なっ、エミリーそれは本当なのか?」
「はい!部下の話だと確かのようです!リザードマンプリンスとハーピープリンセスの間に、立っていた者は、見た目は普通のハーピーと同じですけど、身体の皮膚は鱗のような物がついていたと……」
「それはまさかエミリー……」
「ええ……フラウあなたが思っているとおり、リザードマンプリンスとハーピープリンセスの子供だと思う……更に見た目が細身のリザードマンで、背中に翼のついた者も居たらしい」
「え。そんな事有り得るのか?エマ?」
エマはレンの質問を顔を左右に振り答えた
「そんな事今まで私も聞いた事無い……フラウあなたはどう?」
「そうですね、私も聞いた事無いですね」
そんな話しを、今まで黙って聞いていたラミアスは。俯きながら考え事をしていた。
(今までに無い事……それが何故今起きたの?もしかして私が封印を解いたから。災いが起きたの?……)
「なるほど……それはもしかすると、俺達がリザードマンとハーピーの数を減らしし過ぎたせいで、お互いの種族が、利害が一致したんじゃないか?ハーピーは元々人間を襲って子種を採取してたけど、数が減りすぎて人間を襲えなかったから。同じように数を減らしたリザードマンと手を結んだ。そんな所かな?」
レンはそう言いながら、隣に立つラミアスの肩を抱き寄せて、頭を撫でていた。その行動にラミアスは驚き、レンの顔を見ると優しそうな顔でラミアスに微笑んでいた。
「れ、レン様……」
すると、レンとは反対側でラクスが、ラミアスの腕に抱きついていた。
「ラクスちゃん……ありがとう……」
そんなやり取りを、エマとフラウが優しく見守り。エミリーは顔を赤くしていた。
「まあレンの言う事は一理あるな。その辺はモンスターに詳しい奴に聞くとして。今は東の森のモンスターをどうするかだな……エミリー今の所は、まだダンジョンは見つかって無いんだな?」
「はい!今私の部下が、東の森を全力で捜索しています」
「そうか。じゃあギルドから冒険者にクエストとして、依頼を出そう」
「そのクエストは俺達が引き受けよう!もしかしたら、俺達の所為かも知れないからな、自分の尻は自分で拭くよ!」
「そうか……でも大丈夫なの……っ、大丈夫なのか?」
「ああ大丈夫だ!俺に1つ考えがあるからな」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新作を書いてみました。不定期掲載なのですが。良ければお願いします。
【おっさんが異世界で犬になったらしい】
http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/258101208/
「はい!ギルマス……実は。部下の報告によると。魔の森の東側に、多くのモンスターが集まっているらしいです」
「東の森に集まってる?それは、北と西のモンスターがか?」
「はい」
「それは不味いな……」
エマはエミルの報告に驚き、不安な顔をして考え込んでいた。それを見たレンは、何故エマがそんなに不安なのかが、分からないでいた。
「エマ?森にモンスターが集まるだけで、そんなに不味いな事なのか?元々森にはモンスターだらけだろう?」
「レン。魔の森に多くの種類のモンスターが存在するのは知っているな?」
「ああ、知っているよ」
「そう、魔の森のモンスターは、自分達のテリトリーから出ないのが普通なんだ。まぁたまに数匹が迷い込んだりはするけど。それが、多くの種類のモンスターが、東の森に集まって居ることは珍しい事だ。そしてモンスターは種族で魔素が違い、その多くの魔素が空気中で混じり、魔素溜まりが出来ると。そこには地下にダンジョンが出来るんだ」
「なるほどね……それでそのモンスター達がダンジョンに移り住むのか?」
「いいや、ダンジョンのモンスター何故だか分からないが。ダンジョンの中で新しく生まれてくるんだ。それに、倒しても死体を残さず。素材だけを落とし、しばらくすると復活するのだ。そしてそのモンスター達は地上の奴等より強い」
「じゃあ、ダンジョンに入らなければ良いんじゃ無いのか?」
「そうも言ってられないんだ!ダンジョンのモンスターは倒さなと増えてしまい。最終的にはダンジョンから出てきてしまう」
「それは確かに不味いな……」
「ギルマス!実はそれだけではなくて、まだ問題があります!」
「他にも何かあるのか?」
「はい!……信じられないのですが……」
「どうした、早く言いな?」
「はい!実は東の森に集まってるモンスターの中に、リザードマンが居まして。そこに他の者より大きな奴が居ました。恐らく大きさからしてリザードマンプリンスだと思われます」
「リザードマンプリンスだと!まさか生まれていたとは……確かにキングはレンが倒したけど、プリンスの存在は確かめていなかったな……」
「そうですね……レンさんがキングを倒したから、気にしてませんでした……」
「そしてもう一つ……ハーピーの中にも1人大きな者がおり、それはハーピープリンセスだと思います」
「ハーピーにもか……」
「はい、そして……」
「まだあるのか?」
皆がエミリーの顔を見ながら緊張していると、エミリーはとんでもない事を言い出した。
「なっ、エミリーそれは本当なのか?」
「はい!部下の話だと確かのようです!リザードマンプリンスとハーピープリンセスの間に、立っていた者は、見た目は普通のハーピーと同じですけど、身体の皮膚は鱗のような物がついていたと……」
「それはまさかエミリー……」
「ええ……フラウあなたが思っているとおり、リザードマンプリンスとハーピープリンセスの子供だと思う……更に見た目が細身のリザードマンで、背中に翼のついた者も居たらしい」
「え。そんな事有り得るのか?エマ?」
エマはレンの質問を顔を左右に振り答えた
「そんな事今まで私も聞いた事無い……フラウあなたはどう?」
「そうですね、私も聞いた事無いですね」
そんな話しを、今まで黙って聞いていたラミアスは。俯きながら考え事をしていた。
(今までに無い事……それが何故今起きたの?もしかして私が封印を解いたから。災いが起きたの?……)
「なるほど……それはもしかすると、俺達がリザードマンとハーピーの数を減らしし過ぎたせいで、お互いの種族が、利害が一致したんじゃないか?ハーピーは元々人間を襲って子種を採取してたけど、数が減りすぎて人間を襲えなかったから。同じように数を減らしたリザードマンと手を結んだ。そんな所かな?」
レンはそう言いながら、隣に立つラミアスの肩を抱き寄せて、頭を撫でていた。その行動にラミアスは驚き、レンの顔を見ると優しそうな顔でラミアスに微笑んでいた。
「れ、レン様……」
すると、レンとは反対側でラクスが、ラミアスの腕に抱きついていた。
「ラクスちゃん……ありがとう……」
そんなやり取りを、エマとフラウが優しく見守り。エミリーは顔を赤くしていた。
「まあレンの言う事は一理あるな。その辺はモンスターに詳しい奴に聞くとして。今は東の森のモンスターをどうするかだな……エミリー今の所は、まだダンジョンは見つかって無いんだな?」
「はい!今私の部下が、東の森を全力で捜索しています」
「そうか。じゃあギルドから冒険者にクエストとして、依頼を出そう」
「そのクエストは俺達が引き受けよう!もしかしたら、俺達の所為かも知れないからな、自分の尻は自分で拭くよ!」
「そうか……でも大丈夫なの……っ、大丈夫なのか?」
「ああ大丈夫だ!俺に1つ考えがあるからな」
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