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第80話
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今エマの部屋では、二人の初老の男性が、床で正座をさせられて座っていた。そして首元には、後ろからラミアスが。双魔剣銃の刃を突きつけていた。何故この状態かと言うと、部屋に入って来た初老の二人が、突然エマに向かって襲って来たので。ラミアスが背後から消えてる状態で近づき、取り押さえたのだ。
「なっ!何をするのだ!ひっ!」
そう髭を生やした初老の男性が声を出すと。男性達の前で、白鞘を持ちながら仁王立ちをし。殺気を飛ばすレンが睨みつけると、顔が青ざめ黙ってしまった。
「あんたら二人は何者だ!何故エマを襲うとしたんだ!」
そうレンが殺気を込めながら言うと、小太りの頭の薄い男性が。
「いや!儂等はただ、エマ様に会いに来ただけで。決して襲う訳では無いのだ!」
「ん?あんたらはエマを知っているのか?エマ!この二人を知っているのか?」
「いや?こんな老人は知らないぞ?」
エマはレンに聞かれたので、正直自分には覚えが無いのでそう応えたが。フラウはそうではなかったのだが、思い出せなかった。
(う~ん?誰だったかな?何だか見覚えがあるような無いような……)
「エマはあんたらを知らないみたいだぞ?嘘をつくならもっとましな嘘をつけよな!」
レンはそう言いながら白鞘を抜き、首を斬り着けようとしていた。それを見た髭を生やした初老が、慌ててエマに向かって叫んだ。
「エマ様!儂等じゃ!アスロンとカイデン兄弟ですじゃ!」
それを聞いたフラウが。
「レンさんお待ち下さい!そのお二人は私達の知り合いです!」
フラウの声でレンは、振り下ろしていた刀を止め。そしてフラウを見たのだった。
「この二人がエマとフラウの知り合い?でもエマは知らないみたいだぞ?」
レンは怪訝そうな顔でフラウを見ていた。
「ええ!私も最初は誰だか分かりませんでしたが!名前を聞いて思い出せました!」
フラウは真剣な顔で、必死にレンに話していたので、レンもフラウを少し信じる事にした。
(フラウがここまで必死て事は、本当に知り合いみたいだな……でも!俺はまだ完全には信用しない)
「それで、この二人は何者なんだ?」
「そうですね!まずこの髭を生やした老人は、ここジークの町も統治している。アクシル王国の王様のアスロン・アクシルです!それとこっちの禿げている方は。アクシル王国にあるギルド委員会の、委員長のカイデン・アクシルです」
「え?王国の王様?ギルド委員会委員長?」
「ああ!アスロンとカイデン兄弟か!私も思い出したぞ!久し振りだな?」
そうエマが今思い出して、二人の老人に話しかけていた。
「レン!この二人は大丈夫だ!私達に危害を加えないから安心していいぞ。それにしても、二人とも随分変わったな?初め分からなかったぞ?」
「いやぁ~はははぁ……でもエマ様は昔と変わらずお美しいですな!フラウ様も変わらずのご様子ですな」
アスロンはエマとフラウに笑顔で話すと、その場でアスロンとカイデンは跪いたのであった。
「ん?何故王様とギルド委員会委員長が、エマに跪つくんだ?普通逆だろ?」
そう普通なら、片田舎のギルドマスターだったら。この二人に頭が上がらない筈だが、だけどエマだけは別であった。
「レンさんそれはですね!この二人は元々私達の何て言うか……弟子みたいな感じ何ですよ」
「いやいや儂等は、お二方の弟子ですよ!儂等がまだひよっこ冒険者だった頃に、鍛えてもらったんですからの!」
「そうだ!儂等兄弟が森で死にそうになっていた時に、助けてもらってから師として尊敬しているんだ!」
そう二人の老人が、興奮しながら語っているのを聞いたレンは、ふと思うのだった。
(ん?この二人の老人が若い時に、エマとフラウは今と変わらない姿だとしたら?エマとフラウは何歳なんだ?)
「レン?今何かよからぬ事を考えてなかったか?」
「レンさん!言いたい事は言った方が良いですよ?貯めるのは毒ですから……」
そう冷たい視線をしながらエマとフラウは、男三人を見ていた。
「「ひっ!」」
「うっ!な、何も考えてないぞ!はは……」
そしてアスロンとカイデンは、エマの対面のソファーに座り。エマと向かい合って話をしていた。
「それでいったい何しに?わざわざこんな田舎の町に、王様とギルド委員長が来たのだ?」
「はい!それがですな!ここに居るレンと言う、Bランク冒険者に会いに来たのだがの……」
「そうなのです!兄者がどうしても会ってみたいと言うから、来たのだが……まさかその本人に、殺されそうになるとは思わなかったぞ……」
「いやそれは、二人が名前も言わずにエマに会おうとして。いきなり襲うような素振りをしたのがいけないんだぞ?」
「それは兄者が、エマ様達を驚かせたいと言うから。名前を言わなかったのだ!」
「あ!ズルいぞ。お主も儂の作戦に賛成したじゃないか!それは面白いとな!」
そう二人の老人が、言い合いになっているのを、うざく感じたレンは。浮遊で待機していたラクスを呼び寄せた。
「ラクス軽めで良いからな!」
「は~い♪」
ラクスはそう返事をして老人二人の後ろに立ち。首を掴み軽く電流を流した。
「「ぎゃ!」」
アスロンとカイデンは、ラクスに電流を流されて、大人しくなり話を続けたのだった。
「成る程ね!それでレンを見てどう思った?」
エマが二人に尋ねると、アスロンとカイデンは真剣な顔をしてエマを見ていた。
「なっ!何をするのだ!ひっ!」
そう髭を生やした初老の男性が声を出すと。男性達の前で、白鞘を持ちながら仁王立ちをし。殺気を飛ばすレンが睨みつけると、顔が青ざめ黙ってしまった。
「あんたら二人は何者だ!何故エマを襲うとしたんだ!」
そうレンが殺気を込めながら言うと、小太りの頭の薄い男性が。
「いや!儂等はただ、エマ様に会いに来ただけで。決して襲う訳では無いのだ!」
「ん?あんたらはエマを知っているのか?エマ!この二人を知っているのか?」
「いや?こんな老人は知らないぞ?」
エマはレンに聞かれたので、正直自分には覚えが無いのでそう応えたが。フラウはそうではなかったのだが、思い出せなかった。
(う~ん?誰だったかな?何だか見覚えがあるような無いような……)
「エマはあんたらを知らないみたいだぞ?嘘をつくならもっとましな嘘をつけよな!」
レンはそう言いながら白鞘を抜き、首を斬り着けようとしていた。それを見た髭を生やした初老が、慌ててエマに向かって叫んだ。
「エマ様!儂等じゃ!アスロンとカイデン兄弟ですじゃ!」
それを聞いたフラウが。
「レンさんお待ち下さい!そのお二人は私達の知り合いです!」
フラウの声でレンは、振り下ろしていた刀を止め。そしてフラウを見たのだった。
「この二人がエマとフラウの知り合い?でもエマは知らないみたいだぞ?」
レンは怪訝そうな顔でフラウを見ていた。
「ええ!私も最初は誰だか分かりませんでしたが!名前を聞いて思い出せました!」
フラウは真剣な顔で、必死にレンに話していたので、レンもフラウを少し信じる事にした。
(フラウがここまで必死て事は、本当に知り合いみたいだな……でも!俺はまだ完全には信用しない)
「それで、この二人は何者なんだ?」
「そうですね!まずこの髭を生やした老人は、ここジークの町も統治している。アクシル王国の王様のアスロン・アクシルです!それとこっちの禿げている方は。アクシル王国にあるギルド委員会の、委員長のカイデン・アクシルです」
「え?王国の王様?ギルド委員会委員長?」
「ああ!アスロンとカイデン兄弟か!私も思い出したぞ!久し振りだな?」
そうエマが今思い出して、二人の老人に話しかけていた。
「レン!この二人は大丈夫だ!私達に危害を加えないから安心していいぞ。それにしても、二人とも随分変わったな?初め分からなかったぞ?」
「いやぁ~はははぁ……でもエマ様は昔と変わらずお美しいですな!フラウ様も変わらずのご様子ですな」
アスロンはエマとフラウに笑顔で話すと、その場でアスロンとカイデンは跪いたのであった。
「ん?何故王様とギルド委員会委員長が、エマに跪つくんだ?普通逆だろ?」
そう普通なら、片田舎のギルドマスターだったら。この二人に頭が上がらない筈だが、だけどエマだけは別であった。
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「いやいや儂等は、お二方の弟子ですよ!儂等がまだひよっこ冒険者だった頃に、鍛えてもらったんですからの!」
「そうだ!儂等兄弟が森で死にそうになっていた時に、助けてもらってから師として尊敬しているんだ!」
そう二人の老人が、興奮しながら語っているのを聞いたレンは、ふと思うのだった。
(ん?この二人の老人が若い時に、エマとフラウは今と変わらない姿だとしたら?エマとフラウは何歳なんだ?)
「レン?今何かよからぬ事を考えてなかったか?」
「レンさん!言いたい事は言った方が良いですよ?貯めるのは毒ですから……」
そう冷たい視線をしながらエマとフラウは、男三人を見ていた。
「「ひっ!」」
「うっ!な、何も考えてないぞ!はは……」
そしてアスロンとカイデンは、エマの対面のソファーに座り。エマと向かい合って話をしていた。
「それでいったい何しに?わざわざこんな田舎の町に、王様とギルド委員長が来たのだ?」
「はい!それがですな!ここに居るレンと言う、Bランク冒険者に会いに来たのだがの……」
「そうなのです!兄者がどうしても会ってみたいと言うから、来たのだが……まさかその本人に、殺されそうになるとは思わなかったぞ……」
「いやそれは、二人が名前も言わずにエマに会おうとして。いきなり襲うような素振りをしたのがいけないんだぞ?」
「それは兄者が、エマ様達を驚かせたいと言うから。名前を言わなかったのだ!」
「あ!ズルいぞ。お主も儂の作戦に賛成したじゃないか!それは面白いとな!」
そう二人の老人が、言い合いになっているのを、うざく感じたレンは。浮遊で待機していたラクスを呼び寄せた。
「ラクス軽めで良いからな!」
「は~い♪」
ラクスはそう返事をして老人二人の後ろに立ち。首を掴み軽く電流を流した。
「「ぎゃ!」」
アスロンとカイデンは、ラクスに電流を流されて、大人しくなり話を続けたのだった。
「成る程ね!それでレンを見てどう思った?」
エマが二人に尋ねると、アスロンとカイデンは真剣な顔をしてエマを見ていた。
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