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第60話

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レン達がミスリルドラゴンを倒してから、一週間が過ぎたジークの町は何事もなく過ぎて行った。レン達はギルドでクエストを受けそつなくこなしていた。

「ラミアス新しくした双魔剣銃はどうだ?」

「はい、前より長く、重くなりましたが。その分攻撃の威力と間合いは上がりましたので、此方の方が戦いやすいですね!」

「そうか。前に長さを伸して欲しいと言われたから、ただ伸ばすんではなくて少し改造した。それにこの間のミスリルドラゴンの時ような事が、起きた時に役立つ筈だ」

そう、今回のクエストは新しく武器を作り直したので。その試し切りのようなものなのだ。

 (まぁ改造と言っても形を長くして、素材にアダマンタイトと風の魔石を使っただけだけど。でもパワーと速度が上がってるんだよね)

「まぁ今回の特徴の一つは強度が上がった事。それは素材にアダマンタイトを追加したお陰。ミスリル、鋼鉄、アダマンタイトの合金だから、今度またミスリルドラゴンが現れても苦もなく斬れるはだ!そしてもう一つこれが一番の変化かな?」

「そうですね!この機能は扱いが難しいですけど。慣れれば戦いが楽になります!」

「そうだな。でもラミアスなら使いこなせると信じてるよ!」

(このもう一つの機能は、風の魔石と火の魔石を使い。双魔剣銃にブースト機能を付けたこと。それは銃身の上の部分からジェット噴射のような物が出て、剣速が上がりパワーも上がるそれに使い方次第で、回避にも役立つ!ただジェット噴射の威力が高すぎるから振り回される事が欠点。


「もし扱い辛いなら、噴射の威力を弱くしようか?」

「いえ、大丈夫です!これで戦います!これを扱えればもうこの前のような事はありません!お願いですこのまま使わせて下さい!」


(余程、この前のミスリルドラゴンとの戦いが、悔しかったんだろうな。あれから模擬銃を使い訓練してたからな……まぁ、それを見て武器のバージョンアップをしたんだけどな)

「ああ、良いぞ。使うのはラミアス何だからな。でも、もしどうしても使いづらくて、こうして欲しいと思ったら遠慮無く言えよ?そうしたらまた作り直すからな!」

「はい!ありがとうございます」


(まぁラミアスなら、使いこなすのに時間は掛からないだろうな……それと、ラクスの武器も新しくしたし、それが有れば大丈夫だろ。まぁラクスのは作り直したんではなくて、別の新しいのを作ったんだけどな。あのスナイパーライフルを強化しても良かったんだけど。やっぱり火力の有るライフルと言ったらこれだろと言う事で、対戦車ライフルでしょ!そのモデルにしたのが!ラハティ(ラハティ,ラーティ)Lー39フィンランド軍が使用した。対戦車銃口径20mmを少しアレンジして作った!まぁ弾薬とかは作れないから、オリジナルになるのは仕方ない。そのお陰で火力が上がり過ぎていると思うがまぁ良いだろ。

「ラクス調子はどうだ?少し重いだろ?使えそうか?」

「うん重いね!でもサブ意識を憑依させて浮遊させてるから、大丈夫だよご主人様♪」

「なる程その手があったか!それは気づかなかったな。凄いなラクス♪」

でもサブ意識が足りなくならないか?

「ラクス?そんなにサブ意識を使ったら足りなくならないか?」

「大丈夫だよ今全部で8人居るから!」

「え?いつの間に?……あ、まさかあのバージョンアップの時か?」

「うん!あの時増えたよ♪」

(なる程!それは良いこと聞いたそれならあれを作ろう。じゃあまずはアマテラスだな!)


レンはアマテラスで買い物して、必要な素材を収納から出して。分解と無限鍛冶で作った。

「良し出来た!ラクスちょっとおいで!」

「なに?ご主人様どうしたの?あ、それはもしかして!」

「ああ、これはシベリアンハスキーのぬいぐるみだけど、そこは俺が作ってる訳だから普通のぬいぐるみでは無い!まぁ大きさは少し小さな子犬だけど中身は違う。まず骨組みはミスリルとアイアンゴーレムの合金肉付きはラクスの体と同じ特殊シリコンで、表の皮膚はミスリルドラゴンの皮膚、毛にはミスリルを粉末化して混ぜて作った!口と胃袋はラクスと同じにしてあるから食べ物も食べれるぞ!」

「嬉しいありがとう、ご主人様♪」

そう言いながらラクスはサブ意識をぬいぐるみに、憑依させてレンの周りを走り出していた。

「きゃー♪レン様何ですかこれは♪この可愛い生き物は♪」

「ああこれはラクスの犬バージョンだよ!本当は生前の姿にしたかったんだけど。最初は小さい方が良いかなって思ってこのサイズにした!それとこれには大切な役目があるんだ!」

「大切な役目です?なんです?」

「ああ、それは犬のラクスの首輪を見てもらえれば、分かると思うぞ」

「首輪ですか?ええ確かに着いてますね……あ、これはもしかしてマイルームの鍵……でも何故?」

「ああ、それはマイルームが亜空間で何処からでも繋がると言う事は話したよな?」

「はい聞きました。確かマイルームに違う所から、扉が繋がりそこにいける………あ!なる程!そう言う事ですね!」

「ラミアスどういう事?」

「そうですね……ラクスちゃんはサブ意識と繋がってますよね?」

「うん!」

「そう。もしこのぬいぐるみバージョンのラクスちゃんが、家に居たとします。そして私達が森の中から帰る時に。マイルームを使いぬいぐるみのラクスちゃんが、鍵を使って入って来たら何処と繋がりますか?」

「ん~~~っあ!お家と繋がる♪」

「そうだラクス。そのためのぬいぐるみバージョンで、あと留守中の番犬だ!」

「わかった!僕お家の番犬をする!」

(良し!これで楽に移動出来るし、緊急時の避難に使えるな。じゃあ後は俺の武器の試し切りだな!俺のは白鞘をラミアスと同じ合金にして、そしてちょっと違うのは風の魔石で魔法のような攻撃をできるようにしたんだよね。ハーピークイーンが使ってたウィンドカッターとウィンドウォールを使えるようにして、さらに剣に風を纏い打撃系で攻撃出来るようにした!)

「じゃあ試してみるか!ウィンドカッター!」

するとレンが剣で素振りをしたら、離れた場所の木が見えない何かに斬られた。

「おお凄い!本当に出来たよ!じゃあ次だな!」

そう言うとレンはウィンドウォールと、剣に風を纏わせてみせた。

「凄いですねレン様!本当に出来るとは思いませんでしたよ。魔法は修業をしないと駄目だと聞きましたから」

「ああ、そうらしいな!でも忘れたのか?ラミアスだって魔法を使ったじゃないか?それを思い出しもしかしたらと、思って作ってみたんだよ」

「そう言えばそうですね!私も魔法使ってましたね。それをもっと使えるようにしたら更に強くなれるんですかね?」

「そうかもな……」

レンはなんて答えればいいのか分からず、曖昧な返事をしていた。
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