【完結】魔獣の公女様 

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12] ロイド殿下を守ります

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皇城で生活する様になって、1ヶ月がたちました。
この1ヶ月でロイド殿下が狙われる事、3回!
たった1ヶ月で3回!

事件は、私達が皇城に戻った次の日の朝食の時でした。
その日、ロイド殿下は【深淵の森】での生活の疲れが出たのか、皇城に戻ってきて安心したのか、昼前まで眠っていました。
起きて、朝 昼兼用の食事が部屋に用意されたのですが、その食事に毒が仕込まれていたのです。
私は魔獣になってからとても鼻が良くなっているので、わずかな異臭も見逃しません。
私は、食事の並んだテーブルに駆け寄り、今、まさに食事を食べようとしていたロイド殿下を止めました。

『ダメ!』

「シルフィ?」

ロイド殿下がびっくりして、私を見ます。
突然の私の行動を咎める事もせず、ロイド殿下はそのまま私を見守ってくれます。

一皿一皿、匂いをかぎ、毒入りの皿を特定しました。
10皿あった皿のうち、2つに毒が入っていました。
調べると、1つは、腹痛を起こす程度の軽い毒。
もう1つは、少量ずつ体内に取り込めば、やがて死んでしまうという遅効性の毒でした。

犯人は1人なのか、2人なのか、それとももっと?

帰って来てまだ、たった1日目なのにもう毒を盛られるなんて…
ロイド殿下は、犯人に心当たりがあるようだけれど、その時は何も言いませんでした。
考えてみれば、【深淵の森】から帰ると、先触れを出した時も、暗殺者に狙われたのです。皇城の中に犯人がいると考えるのが自然でしょう。
これは、気を引き締めないといけません。

2度目の事件は、毒事件から5日程後でした。
夜中、私はロイド殿下の寝室のソファーの上でウトウトしていました。
カチャリと扉を開ける音がして、人の気配がします。

『誰?』

私は、侵入者の前に立ちふさがり、軽く威嚇しました。

「ひっ!!」

引きつるような悲鳴を、手のひらで口を押さえて我慢した女性が、私を見て、部屋から慌てて出て行きました。

「シルフィ?どうした?」

ロイド殿下も目が覚めたようで、寝台から降りて、こちらに向かって来ました。

「ありがとう シルフィ、助かったよ。お前のお陰で、これからは夜、この部屋に突撃してくるような女はいなくなるだろうな。」

『それって、つまり夜這いですか?女性が男性に?』

私は軽くパニックを起こしました。
夜這いをするのは、男性だけじゃないのですね…

私のパニックを知ってか知らずか、ロイド殿下は「おいで」と私を寝台の上に呼びました。
私は、寝台にそのまま横たわるロイド殿下の横に並んで寝転びました。
ロイド殿下が私の背を撫でながら、

「全く、私にその気はまるで無いのに、裸で迫って来る女を見たからと言って、犬でもあるまいし、何でもかんでも見境なく女を抱くと思われているのは本意じゃ無いな…中には薬を使ってその気にさせようとする者もいるし、そもそもこの部屋に侵入される事が問題なんだがな…護衛は何をやっているんだか…」

『それって、護衛は完全にあっちサイドの人間って言う事じゃないですか?!つまりこの部屋に、女性を入れる事が出来る者が皇城にいるって言う事ね。一体誰が?その人がロイド殿下の命も狙っているのかしら?』

日中も夜中も油断出来ない状況にいるロイド殿下に同情しつつ、私はしっかりと守ってあげなければと、警戒レベルを引き上げたのでした。

そして3回目は、鍛錬の最中でした。
早朝、ロイド殿下は、何も無ければ2時間程鍛錬の時間をもうけています。
訓練場で剣術の稽古をしたり、馬場での乗馬訓練だったり、それは日によって、気分によって変わるようですが、その日は訓練場で多くの騎士と、剣術訓練を行なっていました。
そこに、あらぬ方向からロイド殿下に向けて、弓が飛んで来たのです。
気配を感じて、私は慌てて結界魔法で訓練場全てを包みました。
大きな結界をいきなり張ったせいで、随分魔力を持って行かれましたが、もし、万が一ロイド殿下に何かあってはいけません。
力を出し惜しみしている場合では無いのです。
私は一気にロイド殿下ごと訓練場を結界で包みました。
弓の飛んで来た方向を探りましたが、もうすでに気配が無くなっています。

『逃げ足が速いわね…』

「シルフィ!」

ロイド殿下に呼ばれて、私は急いでロイド殿下の元に行きました。

「殿下、この結界はこの魔獣が張っているのですか?」

「あぁ、そうだ凄いだろう?」

『いや だから、どうしてロイド殿下が得意そうなんでしょう?』

残念ですが、今回も犯人を逃がしてしまいました。
それにしても、私達が皇城に戻ってまだ1ヶ月です。こうも頻繁に狙われるなんて、命がいくつあっても足りません。

それからの私は本当に気の休まらない日々を過ごしました。
朝起きてすぐロイド殿下の鍛錬について行き、周囲をパトロールします。
食事の時には毒が入っていないか確認して、念の為に食事に毒無効の浄化魔法をかけます。
ロイド殿下に近づく女性に気を付けて、媚薬でも盛られたら大変ですからね。
それに、私は 状態異常無効の魔法も低レベルですが使えます。
気休めにはなるでしょう。
夜はソファーでは無く、ロイド殿下の隣で眠るようになりました。

『同衾?』

私は今は魔獣ですから、ギリギリセーフです。同衾ではありません。

そして、文字通りロイド殿下は片時も私を離さなくなりました。
お茶会も、夜会も、執務中も、食事中も、就寝中も私は何時でもロイド殿下の隣にいました。
それはもう、ベッタリとロイド殿下にくっついていました。

「シルフィの隣は安心するなもういっそお前を嫁に出来たら良いのにな、ホント、シルフィが人間だったら良かったのにな…」

そう言いながら、ロイド殿下は常に、私の身体をモフモフモフモフと撫でまくり、時には、私のお腹に顔を埋めて、匂いを嗅いできたりします。

『乙女のお腹の匂いを嗅がないで~~』

そして又、時には私の耳裏を掻いて、私を気持ち良くさせるのです。

『いけないわ、気持ち良すぎて眠ってしまいそうになるわ。』

しかも嫁にしたいだなんて、そんなの無理に決まっているのに もう……
ロイド殿下の隣は居心地が良すぎて、離れられなくなってしまいそうです。
私は人間に戻る為にも、ずっとここに留まる訳にはいかないのに…
私はいつの間にか、ロイド殿下と過ごす日々が、当たり前になってしまいました。このままではいけないと思いつつも、ロイド殿下から離れたくないと思う自分に 気がついてしまったのです。

常に暗殺者に狙われているロイド殿下を守ってあげたい。
何よりも、国の事を、民の事を一番に考えているこの方が、いつの間にかとても好きになっていました。

ケンウッド皇国に来て4ヶ月が過ぎました。
今ではロイド殿下と私は2人で1人のようにずっと離れないでいます。
皇王も正妃も私がロイド殿下の隣にいる事を当たり前のように認めてくれています。
ロイド殿下を狙っているのは暗殺者だけではありません。
未だに婚約者のいないロイド殿下は多くの令嬢にも狙われています。
(後から知ったのですが、実はロイド殿下には年の離れた幼い婚約者がいるそうです。少女はロイド殿下を殺そうと狙っている側妃マルガリーテの兄の娘で、マルガリーテの姪になるそうです。まだ8歳と幼いので、まるで婚約者とは思われていないようで、実際 ロイド殿下も幼い婚約者と結婚するとは思っていないようで、そんなロイド殿下の態度が他の令嬢達に期待させているようなのです。)
夜会に出るたびにたくさんの令嬢に囲まれていたロイド殿下ですが、私がロイド殿下の隣に立つようになってからは、私を怖がって誰もロイド殿下に突撃しなくなったそうです。

「シルフィのお陰で夜会に出るのも気が楽になったよ。ホントお前を嫁に出来たら良いのにな。」

そう言いながら私の首をポンポンと軽く叩いて、その後ワシャワシャと撫で回してくれます。

『もう!ロイド殿下ってば「嫁に出来たら良いのにな」が口癖になってますよ。』

ワシャワシャと撫でてくれるロイド殿下の手つきが気持ち良くて、思わず尻尾が揺れてしまいます。

そんな穏やかな(?)日々が続いていたある日、今度は私が襲われました。

それは、ロイド殿下が湯浴みの為、浴室に行っている時でした。
ロイド殿下は暗殺を警戒して、湯浴みも1人で行います。
私はまさか浴室の中まで付いて行くわけにはいかないので、いつも浴室の扉の前で護衛しているのですが、部屋の備品を補充するフリをして入って来たメイドに突然 攻撃魔法を当てられ、不覚を取りました。

「キャン!!」

『油断した!』

私はすぐさま結界を張り、メイドを閉じ込めました。メイドの放つ火炎魔法が結界の内側に弾かれ、メイド自身を傷つけています。

「シルフィ!」

私の悲鳴を聞きつけたロイド殿下が、浴室から慌てて出て来て、部屋の様子をグルリと見渡し、結界に閉じ込められているメイドと、部屋の隅に飛ばされ、左側の肩から背中にかけて、大きな火傷を負った私を見つけて駆け寄って来ました。が…

『待って!待って!待って!で 殿下!裸です!はだか!服を!服を着てください!見えてます!』

私は傷の痛みも吹き飛んで、慌ててギュッと目を閉じました。
ギュッと目を閉じた私を見て、傷が酷いと思ったのでしょう。
ロイド殿下は

「シルフィ!大丈夫か?!シルフィ死ぬな!シルフィ、すぐに医者を呼んでやるシルフィ頼む…シルフィ…」

ロイド殿下の泣きそうな声に、これ以上心配させてはいけないと思い、私は急いで自分に治癒魔法をかけました。
傷口が淡く光り、火傷を負った傷が見る見るうちに塞がっていきます。魔法の終了と同時にロイド殿下に抱き締められました。

「シルフィ、良かった…シルフィ」

私の名を呼んで、ギュッと私を抱き締めるロイド殿下の力強い腕から逃れられず、私はそのままロイド殿下に身を任せる事しか出来ませんでした。

『だから…お願いですから、服を着て下さい、殿下…』



◇ ◇ ◇




捕まえたメイドは取り調べで、

「犬が邪魔だった。」

と、一言だけ白状したそうです。
誰に命令されたのか、どうやってロイド殿下の部屋にまで入り込めたのか、まだまだ取り調べは続くようです。

あのまま眠ってしまった私は、翌朝まで目覚める事無く、随分しっかり、グッスリ眠ってしまいました。
目覚めたら知らない部屋でしたが、目を覚ました私にすぐさまロイド殿下が駆け寄って来て、私の体調を確かめます。
どうやらずっと私に付いていてくれたようです。

私とメイドがやり合ったせいでロイド殿下の部屋が使用不能になってしまい、こちらの客間に移られたそうです。

ロイド殿下には随分 心配をかけたようで本当に申し訳ないです。
私はロイド殿下にごめんなさいと言うように私の顔を撫でていたロイド殿下の手をペロッと舐めました。

「シルフィが無事で本当に良かった…」

ロイド殿下の安心した顔を見て、もの凄く心配をかけてしまったのだと申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。


それから1週間程して、側妃マルガリーテと、第一王子マリオスが皇城から出され、離宮に移される事になりました。
皇王は、何度も、何度も、正妃オリビアとロイド殿下を狙う彼女をとうとう皇城から追い出す事にしたみたいです。
名目は心神耗弱による療養で、息子であるマリオス殿下が母を看病(監視)する様にと言う事でした。
マリオス殿下は自分の立場をわきまえた方で、今回側妃マルガリーテを離宮に移す為の作戦にも参加していたそうです。

【深淵の森】で転移中に襲われたロイド殿下を心配するあまり、倒れてしまった正妃様。
責任を取ってこれまでロイド殿下の捜索と犯人の確定に城にも戻らず、駆けずり回っていたギュンターク様。
皇太子 行方不明の知らせにケンウッド皇国の土台が揺らいだ事で、皇王もこれ以上マルガリーテを見逃せないと決意し、あらゆる証拠を揃え、マルガリーテを離宮に幽閉し、後ろ盾であるコーナン侯爵家を不毛の地に追いやり、権力を奪いました。

とにかく、これで少しでもロイド殿下に向けられる暗殺者が減ると良いのですが…











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