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「第十一話 東京決死線 ~凶魔の右手~」
36章
しおりを挟む「くふッッ・・・んんッッ、んくッッ!・・・ク、クトル・・・き、貴様・・・」
「ほれ、どうしました? 声に艶がでてきてますよ。17歳の乙女の肢体は実に感度がいいですねえ。全身をローション付きで撫でられればひとたまりもないでしょう。所詮、天才少女といえど雌なのですよ」
「こ、こんなものが・・・私に効くと思ってるの?・・・ひうッ?! んくふッッ!!」
「己の淫乱ぶりがわかっていないようですねえ、アリスくん! 言葉では装っても、素直な身体は快楽にヒクついていますよ」
毒とは違う種類の刺激に、アリスの肢体はもぞもぞとくねり始めていた。艶を帯びたその動作が、装甲天使の全身が女の昂ぶりに染まっている事実を知らせる。大開きにされた股間の中央から、とろりとした雫が垂れ落ちていく。性に疎いサイボーグ少女の肉体は、クトルの淫戯に容易く虜にされていた。
その腰がたまらずひくつき始めた瞬間、股間担当の触手が動く。
ずりゅりゅりゅ、ずりゅ、ずりゅりゅりゅりゅ
生温かな極太触手の、摩擦愛撫。
くっきりとクレヴァスの窪みを露わにしたアリスの股間を、触手が執拗に擦りあげる。クトルのものだけではない粘液が、クチュクチュと淫靡な音色を大開きになった下半身の中央で奏で始める。
「あくッッ?!!・・・ハアッ、ハアッ・・・んッ、んくッッ!!」
「おやおや、我慢しきれませんか? 天才少女は勉強ばかりでこちらの方面はとんと学習不足のようです。無様なものですねえ。ほーれ。ほおーれ」
「くふッッ?!! んくううッッ――ッッ!! くあッ・・・ハアッ、ハアッ、い、いまのうちに・・・たっぷり愉しんでおくことねッ! 最後に跪くのはあんたなんだから!」
「いやらしい声で喘いでいる淫乱少女の台詞とは、とても思えませんねえ! もっと鳴きなさい、発情ウグイスめ。ほら、股間のクリちゃんがコリコリに勃ってきましたよ。ほれほれほれ! クリクリクリっと!」
「んきゃううッッ?!! はくううッッ――ッッ!! ひゃ、やめェッッ・・・くあああッ、ああああッッ――ッッ!!!」
「ほれ鳴け! さあ鳴け、無様なウグイスアリス! ホーホケキョ! ホーホケキョ!」
性についてはほとんど無知の霧澤夕子を堕とすのは、百戦錬磨の変態教師にとっては赤子を相手にするような作業であった。
情念のほとんどを色欲に占められた中年男は、『エデン』の持つ特殊な性質によって、情欲の魔物とも呼ぶべき存在に変化している。クトルというミュータントはそれ自体がエロスの凝縮体であり、粘液ひとつにも媚薬の効果が秘められているのだ。
さらに猛毒によってアリスの生命が危機に瀕していることも、少女の発情を高めた。人間が持つ生殖本能。子孫を残す本能が、死が迫った状況に陥ることで必然的に発情を呼び起こしたのだ。戦場で知り合った男女、あるいはともに遭難した男女が、恋に陥りやすいとされるのは、この生殖本能がゆえ。己の肉体が感じてしまっていることを自覚し、内心動揺するアリスには、昂ぶりを抑えるのはあまりに至難の業であった。
「やめッッ・・・やめ、ろッ・・・あくううッッ――ッッ!!! んはあああッッ?!!」
「クッキリとよく見えていますよ、アリスくんのヴァギナ。溢れ出た生温かい蜜で、入り口までもうグチュグチュです! 挿入するには十分のようですねえ!」
回転する濃緑の触手が、槍と化して装甲天使の股間を貫く。
「んんんあああああああああああッッッ――――ッッッ?!!!」
「イヒヒヒヒ! 気持ちいいッ――ッ!! 最高ですねえ、美少女の膣は! あの生意気なアリスくんの聖洞が、これほどに柔らかく温かいとは! それそれ、食らいつくしてあげますよ」
「あぐあああッッ!!! くうううッッ――ッッ?!! いひゃああッ、ひゃばああッッ!!」
ギュリギュリと天使のクレヴァスの内で、残酷な回転音が響く。
海に飛び散る、愛液の飛沫。かつてない悦楽と吐き気がするほどの恥辱で、美貌のマスクをつけたツインテールが狂うほどに振り乱れる。
「そおら、もう一本!」
拘束女神の真下から迫る、新たな淫触手。
ズリュズリュと蠢く挿入済みの濃緑槍のやや後方、小ぶりな臀部の割れ目に突き込まれたタコの魔手は、アリスの菊門をこじ開けて細い狭穴を抉り進んだ。
「ひぎいィィッッ?!! ぎあああああああッッ・・・ウアアアア・ア゛・ア゛・ア゛ッッ!!!」
排便用の管を強引に異物が遡っていく苦痛と違和感、不快な圧迫。
天才と呼ばれる少女の尊厳をズタズタに引き裂くアナル貫通責めに、銀とオレンジの肢体が哀れなまでに悶え震える。
少女にとって大切なふたつの聖穴を醜い触手で貪るように犯される苦痛は、極限に達した嫌悪感と相まって、下腹部を食い破られたごとき衝撃でアリスを叩きのめす。
子宮にまで達した第一の触手と、直腸を埋め尽くした第二の触手。
ギュルギュルと更なる回転を続ける悪魔のドリルは、そのまま融合した『エデン』をも破壊し、腸の内部を逆行し続けていくかのようだった。
体内をそれだけの暴虐で荒らされながらなお、肉襞に隠された敏感なスポットは官能の刺激を容赦なくアリスの煩悩に送り込み、肛門からは苦痛の裏に秘められた禁断の刺激が電流となって流れてくる。恥辱と苦痛と悦楽の混合麻薬。乙女を襲う残酷な嗜虐に、アリスはただ嬌声と悲鳴を狂ったようにあげ続ける。
「ヒドラよ、首を絞めてやりなさい。アソコの締まりがよくなるようにね」
無防備なサイボーグ天使の首にクラゲの触手が巻きつく。
間断なく続いていた胴への締め付けに続き、咽喉元への圧迫が新たに抵抗もろくに出来ぬアリスに加えられる。二匹の触手獣に嬲られるツインテールの女神は、甘んじて窒息処刑を受けるしかなかった。
ゴボッ・・・ゴボゴボゴボ・・・ゴボボ・・・
天を仰ぎ見る端整な美貌。マスクと素顔の継ぎ目から溢れ出てきたものは、今度は吐血ではなく白い泡であった。
ファントムガール・アリスの顔の周囲からとめどなく白泡がこぼれ出てくる。マスクの内部は口腔から溢れた泡で充満しているはずであった。咽喉と肺腑とを強烈に締め付けられ、サイボーグ天使にはほとんど酸素が届けられていない。無表情なマスクの隙間から異常な量でブクブクと排出される泡が、オレンジ色の女神の惨状を象徴するかのようであった。
窒息の苦しみに硬直するアリスの肢体を、淫触手がふたつの聖窟内で抉り乱して愉悦に浸る。
装甲天使を犯しながら破壊する快感に、淫欲のタコ魔獣はもはや夢見心地であった。
「んん?」
変態教師の成れの果てが異変を察知したのは、この時。
肉壷の味をたっぷりと舐め取っている最中、ツインテールの獲物から感じられたのは、明らかな「力」であった。
「ほほう、大したものですねえ・・・毒の効力は続いているはずなんですが」
「ギシャアアアアアアッッッ―――ッッッ!!!」
己の吐いた血と泡に汚れたマスクのなかで、装甲天使の瞳が強く青く輝いている。
ギシギシと、奇妙な音色を奏でるのはその右腕。
だが、今度の音はアリスの肉体が破壊されている悲鳴ではなかった。反撃の咆哮。クラゲとタコの触手に絡め取られ、一文字に引っ張られていたはずの腕が、力瘤を作るように拘束に反して折り曲げられている。
触手の拘束は、サイボーグのパワーによって今まさに振り切られんとしていた。
触手獣たちの戒めをアリスの右腕のパワーが凌駕しようとしている。電気クラゲの猛毒は今もアリスの肉体を激痛と灼熱で苛み、麻痺は未だに完全な自由を少女戦士に与えてはいない。だが、混濁していた意識は度重なるクトルの嬲りによって火のついた怒りで覚醒が進んだのだ。首と胴への圧搾刑も、下腹部への串刺し刑も、アリスへの責め苦は依然休むことなく続いている。それでも怒りに燃える勝ち気なツインテールの戦士は、不愉快な変態中年に拳を振るいたい一心で、毒に冒された不自由な肢体を懸命に動かす。
「さすがはサイボーグ、凄い力ですねえ。クールと称されていますが、姦通された程度でカッとなるなんてアリスくんもまだまだ幼いですな」
「ハアッ、ハアッ・・・言うことは、それだけ? ぐッ、ククッ・・・私の身体を愉しむなら・・・今が最後よ」
「数学や化学は天才的でも、闘いのことはよくわかっていないようですねえ」
不意にクトルの触手が、一斉に装甲天使の肉体から離れる。
拘束を解放し、挿入から抜け出して。アリスにとって僥倖としか思えぬ措置に、一瞬少女の脳裏は、何が起きようとしているのか読み取れなかった。
「確かにカツオノエボシ、電気クラゲは本当に電気を発生させるわけではありません。しかし『エデン』の力を得てミュータントとなった動物は、光線でも熱線でも放てることを忘れてはいませんか?」
ゾブゾブゾブゾブゾブッッ!!!
アリスに絡まっていたヒドラの触手が、一斉に新たな棘を銀色の柔肌に打ち込む。
ビクンッッと仰け反る拘束女神。次の瞬間、ツインテールの戦士に注がれたのは先程のクラゲの猛毒ではなかった。
『エデン』の力を得た動物型ミュータントはただ巨大化するわけではない。カブトムシのミュータント・ラクレスは熱線を発し、クワガタのミュータント・チタヌスは電撃を操った。人間のミュータントが光線を使えるのと同様、動物もまた恐るべき悪魔の技を手に入れるのだ。
電気クラゲのミュータント・ヒドラが持つ攻撃能力。
それはやはりと言うべきか、超高圧の電撃であった。
「ウギャアアアアアアアアアアッッッ――――ッッッッ!!!!」
電磁の蛇がサイボーグ天使の全身を食い破り、這いずり回る。
雷が直撃する轟音。バチバチと銀とオレンジの肢体が火花を散らし、黄金のプロテクターが夜の闇に発光する。 アリスの体内に装備されたアースの許容を遥かに越えた電撃地獄。機械でできた肉体が、故障のアラームをかき鳴らし、生身の肉体が黒焦げて悪臭を漂わせる。
ヒドラの放電は一瞬であった。だが、アリスに致命的ともいえるダメージを与えるには十分であった。
黒く煤汚れたサイボーグ少女の全身からは黒煙が立ち昇り、回路がショートする音と飛び散る火花が、途絶えることなく続く。瞳からは完全に光が消え去っていた。
「どうやら、勝負アリのようですねえ」
ズルリ、と音をたててクラゲの触手から抜け落ちた黒焦げの天使が、東京湾に巨大な水飛沫をあげる。
シュウウウウウ・・・たちこめる白煙。うつ伏せ状態で水面に落下したツインテールの女神は、お尻をやや突き出した無様な姿勢で、顔面を海中に埋没させている。口の周辺から、ブクブクとあわ立つ気泡。弱々しい光を垂れ気味の瞳に灯した少女戦士の肢体が、苦痛に咽び泣くようにヒクヒクと痙攣を繰り返す。
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