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「第十一話 東京決死線 ~凶魔の右手~」
10章
しおりを挟む「てめえええッッ~~ッッ、里美になに手ェ出してやがんだァァッッ!!!」
吼えた。工藤吼介が。燃え上がる憤怒を隠しもせずに。
まさしく猛獣の咆哮に、周りを囲んだギャラリーたちの頬すらビリビリと震える。
震撼。
街の一角が切り取られたように、すくみ上がっていた。恐怖で。歩行人も、行過ぎる車も、騒音も、アスファルトも、コンクリのビルも、夕方の空も、全てが。男臭い顔を紅潮させ、怒号を放った獅子王の一喝に。一様に引き攣った見物人たちが、泣くことも逃げることも叶わずただガクガクと揺れ動く。
ただひとり、サングラスの奥でクワッと眼を光らせたのは海堂一美。
ぶつかり合う、最凶の殺気と最強の闘気。必殺の拳を受け止められたヤクザが、凄惨な色を表情に浮かべる。
「クソヤクザがッッ!!! 里美に指一本触れさせるかよッッ!!!」
吼えた。格闘獣が再び。
圧倒的な戦闘力を誇り、常にどこか余裕を漂わせる最強高校生の、魂の叫び。マグマのごとき熱に、研ぎ澄ました殺気を放つ極道がわずかにひるむ。
「こ、吼介・・・」
「里美ッッ!! お前にはお前の事情があるだろう。だがオレにはオレの事情があるッッ!! どんなに頼まれようと、目の前でお前を傷つけられるのを黙って見てるわけにはいかねえッッ!!! 絶対に! 絶対にだッッ!!!」
傍らの美麗少女が言葉を失うほど、工藤吼介の雄叫びはストレートに心の奥底に響いた。
「お前の願いはわかってる。このオレは決してお前と同じ立場になっちゃいけないのもよくわかってる!! けどな、それでもオレは里美を守りてえッッ!! お行儀よくじっとしてるなんて我慢ならなくなるんだよッッッ!!!」
『エデン』の闘いに参戦してはならないとする理性と、手助けしたい感情。
揺れ動く内面そのままに、最強の男の声も震えていた。
藤木七菜江が縦横無尽に疵を刻まれた顔のヤクザに襲われて以来、吼介は街中を探し続けていた。もう一度、あの疵面に会えないかと。
会えばわかる、守護少女たちの敵であるか、あるいはそうでないのか。敵であるならば・・・あの男を、二度と七菜江たちの前に現してはならない。
危険な臭気を嗅ぎ取ったからこその捜索の日々。街の片隅で里美に出会ったのは、その最中のことだった。
疵面には会えなかった。しかし、同等の、いやそれ以上に禍々しい刺客は今、目前にいる。
いくら世界でもっとも逆らえないと思われる幼馴染の頼みであっても、美少女戦士の危機をこれ以上傍観している気にはなれなかった。
ブンッッッ!!!
しなった右脚が、華麗な放物線を描いて海堂の尖った顎へと吸い込まれていく。
筋肉獣のハイキック。上段回し蹴り。
岩のような逆三角形の肉体から放たれたとは思えぬほど、吼介の右ハイは柔らかく、しなやかで、美しかった。
そしてそのパワーとスピードたるや・・・斧の威力を秘めた音速のムチ。
バチイイイイインンンンッッッ!!!・・・
「・・・なんだとッ・・・?!!」
今度は吼介の打撃を海堂が受け止める番であった。
左側からの攻撃を、敢えて海堂は右腕で受けていた。長身で細身だが、鋼の強さを芯に秘める白スーツの身体が、猛獣の打撃にグラリと揺らぐ。踏ん張った足が最凶のヤクザを支えきった瞬間、驚きと戸惑いの呟きは、ふたりの獣から同時に放たれていた。
―――この男、オレの右ハイを堪えきりやがった・・・
―――オレの右手で捉え切れんとは・・・こいつ・・・
弾ける音がしたと錯覚するほどの勢いで、工藤吼介と海堂一美の身体が離れる。
7mの距離を空けて対峙したふたりの怪物は、互いの足と掌に残った痺れを反芻しながら、敵の力量を測るように沈黙する。
「得策では、ないな」
遠巻きに人々が恐る恐る見守るなか、明らかに敵対した高校生の男女と極道者、最初に口を開いたのは白スーツの男であった。
「吼介、といったか。貴様と五十嵐里美、ふたりを同時に相手にするのは、どうもうまい手とは思えない」
「里美には指一本触れさせないと言ってるだろ」
「海堂・・・これ以上注目を集めるのは、お互い避けたいはずよ」
クク・・・ククク・・・
サングラスの下で、薄い唇がニンマリと歪む。
ギャラリーに囲まれ、最強の護衛も立ち塞がったこの状況は、暗殺を狙った襲撃者にとっては最悪のはずだった。一言でいえば失敗。仁侠界でも怖れられる最凶者・海堂一美といえど、この場は引き下がる以外に手はないように思われる。
だが・・・それでも鋭い雰囲気を纏った男は笑っている。心底、愉快そうに。
「このまま退散するのが無難なようだ・・・がその前に、ひとつ試させてもらおう」
言うなり、ナイフのごとき威圧を放つ男が、猛然とダッシュする。
向かった先は、里美らとは正反対、見物人が人垣を作る一角。
買い物帰りのスーパーの袋を提げた若い主婦。スヤスヤと眠る我が子を胸に抱いた二十歳代半ばの女性に悪魔が殺到する。
悲鳴がこだまする。次の瞬間起こるであろう惨劇を予感して、輪を描いた観衆から怒号と絶叫が巻き起こる。しかし、彼らの身体は硬直し切っていた。迫る死を前にして、女性も周囲もただ表情を凍てつかせることしかできない。
"殺す気なのッ?! 暗殺に失敗した腹いせにッッ!!"
プリーツスカートを翻し、青いセーラー服が疾走する。
海堂の凶行に勘付くより早く、里美の肢体は走り始めていた。その姿は、青い稲妻と化した女神。風すら引き裂くスピードで、美貌の令嬢が暴走する凶魔に一気に追いついていく。
「かかると思ったぜ」
伸ばした細い指先が白スーツに届くかと思われた瞬間、唇を吊り上げたサングラスの男の顔は振り返った。
"しまった!"
策略に嵌った美麗少女の顎に、海堂の右手の甲、振り返りざまの裏拳が打ち抜かれる。
グシャリッ!!という何かが潰れる音。美貌が弾き返され、鮮血が飛散する。
「ぶッッ?!! ぐぅッッ!!」
結果的にカウンターとなった一撃は、ただそれだけで超人的耐久力を誇る令嬢戦士の脳天から足の爪先までをビリビリと痺れさせていた。
金属バットでフルスイングされたような衝撃。
ヒットの刹那、咄嗟に両手でカバーをしたのは、修羅場を潜り抜けてきた少女戦士ならではの神業であったが、拳を作った海堂の右手は鋼鉄よりも遥かに硬かった。くノ一の体術を笑い飛ばすかのごとき、圧倒的破壊力。ガードの上から叩き込んだ、たった一発の裏拳だけで、里美の女性らしい肢体を半ば昏倒状態に追い込む。
「里美ッッ!!」
動きの止まった守護少女は、惨めなまでに無力であった。
続けて襲い来る"最凶の右手"に反応することすらできず、セーラー服を美しい形で盛り上げた左胸を、無抵抗のまま鷲掴みにされる。
グシャアアアアッッッ!!!
「うああッッ?!! うあああああッッッーーーッッッ!!!!」
聖愛学院生徒会長、五十嵐里美。その象徴ともいうべき青のスカーフとカラー、そして純白のシャツ。
それら制服が引き裂かれるほどの勢いで、憂いの美少女の左胸は一気に握り潰されていた。
千切れた制服の破片。噴き出る鮮血。海堂の指の間から無惨に歪んでこぼれた乳房の肉。ブチブチという凄惨な音。
無事な右胸と比べれば明らかなほど、超握力に潰された里美の左バストは圧搾されてしまっている。
ヤクザに嬲られる女子高生。その引き攣った苦悶の絶叫に、ギャラリーとして巻き込まれた人々の顔面から血の気が引いていく。
肉をつねられる痛みは誰もが経験していることだ。例えば腕のような、比較的感覚の鋭くない場所であっても、ハッとするほどの痛みが襲う。
それを片胸全体という大量の肉でされれば。しかも怪物並みの超握力で。しかも女性にとっての弱点である乳房を。しかも18歳という多感な時期に。しかも殺意すら込めた容赦のなさで。
里美を襲う激痛の壮絶さたるや、想像するのさえ及ばない。
幼少からの修行で苦痛に免疫があるはずのくノ一戦士が、全身を大の字に突っ張らせてビクビクと痙攣し続ける。魂をカンナで削られていくような激痛に、里美の脳裏は反撃を考えるどころか、ただ必死に圧搾地獄に耐えるしかない。もし『エデン』を宿していなければ、とっくにショック死していたに違いない許容外の苦痛を、戦士としての道を選んだが故に美しき少女は浴び続けるのだ。
胸を潰され四肢を突っ張らせたままヒクヒクと震え続ける秀麗な美少女・・・それはまさに地獄絵図と呼ぶに相応しい光景だった。
「高校生にしては、いい胸を持っているな、五十嵐里美」
「はぐッッ!! くああッッ・・・ウウウウッッッーーーッッッ!!!」
「勝利の証として・・・この乳房、引き千切ってくれる」
左胸を握り潰したまま、海堂の右手が、片腕一本で引き攣る里美の肢体を吊り上げていく。
爪先立ちになっていた足が、アスファルトから離れる。己の全体重を鷲掴みにされた左乳房ひとつに掛けられる悲劇に、白目を剥いた守護天使のリーダーの口から、ブクブクと泡がこぼれ落ちる。
ビクン!! ビクン!! ビクビクビクビク・・・
"あくッ、あがアッッ・・・む、胸がァァッッ・・・死・・・死んじゃ・・・"
脱出不能の里美の心に、かすかに湧く死への覚悟。
憤怒の形相を浮かべた吼介が、救出に向かって来てくれていることは気配でわかる。だが、間に合わない。海堂があと少し力を加えれば、言葉通りに左胸を毟り取られてしまうだろう。救助を頼むには、ふたりの距離は離れすぎた。いや、正確には海堂の策略によって離されたのだ。
最凶のヤクザが一般人である子供連れの主婦を襲おうとしたのは、あくまでポーズだった。だが、海堂は見抜いていたのだ。守護天使である少女が必死で主婦を守ろうとするのに対し、最強の護衛にはその感覚が欠如していることを。工藤吼介が守ろうとしているのは、あくまで五十嵐里美のみ。咄嗟の折に人々の盾となれる守護少女と、それができない格闘獣との差を冷酷な暗殺者は利用したのだ。
他愛無いものだ。ファントムガールなど。
作戦は思い通りに成功した。右手から伝わる豊かな胸の感触と悶絶の震えが、もはや守護天使が超握力の破壊の前にはなんらの反撃も出来ないことを教える。頭脳も、肉体も、このオレの方が上だ。断然に。リーダー格の少女を一瞬の油断を突いて捕獲した"最凶の右手"が、まもなく手中にする勝利に身震いする。
その、瞬間であった。
ドシュドシュドシュッ!!
深く柔肉に食い込んでいた指から、変形した乳房がずるりと抜ける。
音をたてて地面に落下する青セーラーの少女。右腕を押さえた鋭利なヤクザが、反射的に後方に飛び退る。
己の右腕に突き刺さった、3本の光る刃を海堂は見た。
「・・・手裏剣、だと?!」
研ぎ磨かれた刃を十文字型に輝かせたそれは、紛れもなくテレビの時代劇などで忍者が使う飛び道具と同じ形をしていた。
五十嵐里美が伊賀忍者の末裔、御庭番衆の流れを汲む者であることは、当然のようにレクチャーを受けている。忍びの定番武器が登場しても、別段驚くことはないのかもしれない。
だが、しかし、一体誰が?!
思考を続ける前に、三つ揃いの白スーツはさらに後方に跳ね飛んだ。直前まで迫っていたのは、血管を浮かび上がらせた工藤吼介。猛る怒りを全身から噴き出す格闘獣をまともに相手にするのは、あまりに馬鹿馬鹿しい行為であることは明白であった。追跡しても無駄であることを示すように、海堂は一気にそのまま距離を大きく開ける。
射程距離に入る前に敵に逃げられたと悟った筋肉獣は、無益な深追いはしなかった。サングラスのヤクザへの怒りは強いが、それ以上に大事なものが吼介にはある。ダッシュの方向を変えるや、左胸を押さえたままうずくまる長い髪の少女を抱きかかえた。
「ご丁寧に、毒まで塗ってあるか」
突き刺さった手裏剣を引き抜きながら、鋭利な男はひとり呟いた。常人ならば致死量の毒も、『エデン』という新たな力を得た海堂には、さほどの脅威にはならない。ややふらつく頭を自覚しつつ、サングラスの凶魔は苦しげに美貌を歪ませた少女と、猛獣の視線を送る男に背を向けた。
「正真正銘、引き際のようだな」
飛び避ける人々の間を割って、海堂一美の長身は、ざわつく街並みを駆け去っていった。
「里美ッッ!! 大丈夫か、里美ッッ!!」
「平気よ、このくらい・・・なんでもないわ」
瘤の埋まった極太の腕に抱かれながら、引き攣った微笑を里美は見せる。言葉とは裏腹に、激痛の余韻は未だスレンダーな肢体を蝕んでいるようだった。左胸を押さえた手の間から、うっすらと朱色の血が滲んでいる。肉体のダメージとしては深くないものの、最大級の苦痛と年頃の令嬢が受けた乙女としてのショックは、歴戦のくノ一としても堪えたようだ。
「里美さま」
ジャリッ、とミリタリーブーツがアスファルトを踏みしめる音が、ふたりの高校生の前でする。
工藤吼介が見上げたその人物は、かつて見たことのない女性であった。
くせッ毛のあるショートヘアとネコ型の野生動物を思わせる顔立ちが、活発な印象を与える。ネコ顔の少女は吼介もよく知っているが、年上と思われるこの女性は同じ系統の顔でも随分と凛とした趣が強い美人だ。迷彩模様のパンツに、黒のタンクトップ。首から提げたチョーカーには弾丸をあしらったペンダントが光っている。身長は里美と同じくらいだが、肉付きのいい体型はバストやヒップにボリュームを感じさせ、ワイルドなファッションには不似合いな色香を醸している。
里美の、知り合いなのか?
吼介の疑問を氷解するように、女性は片膝をついて里美の傍らで畏まる。
「お怪我はありませんか?」
「ありがとう。あなたのお陰で助かったわ」
「里美さまをお守りするのは、オレにとっては当然の責務です」
これ以上、心配をかけさせまいとしたのか、無理にと思える調子で負傷した令嬢戦士は上半身を起こす。
「里美さまがご無事でしたら、オレはこれからあの男を追います」
「・・・・・・気をつけて・・・魅紀さん」
特殊国家保安部隊員にして、伊賀忍者=御庭番衆の血を受け継ぐ現代くノ一・相楽魅紀。
次期御庭番頭領の里美を影ながらサポートする女戦士は、危険な初邂逅を終えた凶魔・海堂一美を追って、雑踏のなかへと消えていった。
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