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臨時のお仕事
ストーリー50
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社長室にてーー
「……という事で、金曜日の夜は明日香ちゃんと飲みに行くから」
仕事の合間に高瀬さんはさっきの話を進藤さんに報告した。
「誤解なら今解けばいいんじゃないのか?」
「まぁ、たまには可愛い部下とのコミュニケーションをと思ってね。鈴里さんとか普段あんまり話しないし一緒に飲んだら面白そうじゃん。ついでに誤解もちゃんと解くから」
何だか高瀬さん楽しそうだ。進藤さんも特に何も言わず、金曜日の飲み会が決定した。
この日はずっと高瀬さんの後ろをついて回り、仕事の流れを教わりながら無事に秘書課実践一日目が終了した。
そして秘書課実践二日目……
この日も朝から電車に揺られ会社へ向かった。この時間帯の出勤ラッシュ……とにかく人、人、人で会社務めも大変だとつくづく思う。駅に着くと高瀬さんとは別々に会社に向かって歩いた。
「おはよう」
私が一人で歩いていると、後ろから声をかけられた。立ち止まって振り向くと鈴里さんがいる。
「おはようございます」
私は挨拶をすると、鈴里さんと一緒に会社へ向かう。いきなりプライベートな話はし辛いので、仕事の話を色々聞きながら歩いた。
意外……といったら失礼だが、高瀬さんは会社でも一、ニを争うモテ男らしい。
特に宮川さんを筆頭に秘書課と前の配属先の営業一課には高瀬さんファンが多く、特別に高瀬さんと親しくしてると睨まれるから気をつけて、とアドバイスされた。鈴里さんは高瀬さんには興味がないみたい。
「鈴里さんおはよう」
「おはようございます」
スーツを着た見た目四十歳くらいの知らない男性が鈴里さんに笑顔で挨拶をしてきた。
そして隣にいる私の存在に気づくと、軽く会釈をして私達の前を歩く。
「営業一課の沢田課長よ」
男性がいなくなった後、鈴里さんが教えてくれた。営業一課の課長に挨拶されるなんて鈴里さんって顔が広いんだ。
秘書課に着くと机に座って、仕事の確認を始める。今日は私がメインで高瀬さんはサポートに回る予定だ。
大丈夫かなと不安と緊張が走るが、昨日も帰ってからしっかり仕事の復習もしたしイメージトレーニングもバッチリのはず。
出来る。
私は自信を持って社長室に向かった。そして社長室の前で一回立ち止まって大きく深呼吸をする。
ーー コンコン
「失礼します」
社長室に入り一礼をして顔を上げる。仕事をしていた進藤さんの手が止まり、私の方を向いた。
「社長、おはようございます。本日のスケジュールですが……」
私は緊張しながらもルーティンワークを行う。その後も高瀬さんに助けられながら無事に秘書課実践二日目を終える事が出来た。
秘書課実践三日目……
高瀬さんのサポートがあるのは今日までだ。頑張らなきゃ。
進藤さんとのスケジュール確認を終えて、私は秘書課で仕事をしていた。高瀬さんは課長席に座って自分の仕事を黙々とこなしている。
しばらくすると鈴里さんが秘書課に戻ってきた。
「鈴里さん、ちょっといいですか?」
「はい」
高瀬さんに呼ばれ何か話をしている。そして私の隣に座り、PCに向かって仕事を始めた。
「今日、本当に飲みに行くのね」
鈴里さんは仕事をしながら小声で私に話しかける。
今日は金曜日、三人で飲みに行く日だ。高瀬さんに呼ばれて時間と場所を伝えられたらしい。
「あまり乗り気じゃないですか?」
「乗り気じゃないっていうか、得意じゃないのよ……飲み会とかプライベートで人と会うのって」
人付き合いが苦手って事なのかな。でも私は知り合って間もないが、鈴里さんとゆっくり話がしてみたいと思っていた。
「……という事で、金曜日の夜は明日香ちゃんと飲みに行くから」
仕事の合間に高瀬さんはさっきの話を進藤さんに報告した。
「誤解なら今解けばいいんじゃないのか?」
「まぁ、たまには可愛い部下とのコミュニケーションをと思ってね。鈴里さんとか普段あんまり話しないし一緒に飲んだら面白そうじゃん。ついでに誤解もちゃんと解くから」
何だか高瀬さん楽しそうだ。進藤さんも特に何も言わず、金曜日の飲み会が決定した。
この日はずっと高瀬さんの後ろをついて回り、仕事の流れを教わりながら無事に秘書課実践一日目が終了した。
そして秘書課実践二日目……
この日も朝から電車に揺られ会社へ向かった。この時間帯の出勤ラッシュ……とにかく人、人、人で会社務めも大変だとつくづく思う。駅に着くと高瀬さんとは別々に会社に向かって歩いた。
「おはよう」
私が一人で歩いていると、後ろから声をかけられた。立ち止まって振り向くと鈴里さんがいる。
「おはようございます」
私は挨拶をすると、鈴里さんと一緒に会社へ向かう。いきなりプライベートな話はし辛いので、仕事の話を色々聞きながら歩いた。
意外……といったら失礼だが、高瀬さんは会社でも一、ニを争うモテ男らしい。
特に宮川さんを筆頭に秘書課と前の配属先の営業一課には高瀬さんファンが多く、特別に高瀬さんと親しくしてると睨まれるから気をつけて、とアドバイスされた。鈴里さんは高瀬さんには興味がないみたい。
「鈴里さんおはよう」
「おはようございます」
スーツを着た見た目四十歳くらいの知らない男性が鈴里さんに笑顔で挨拶をしてきた。
そして隣にいる私の存在に気づくと、軽く会釈をして私達の前を歩く。
「営業一課の沢田課長よ」
男性がいなくなった後、鈴里さんが教えてくれた。営業一課の課長に挨拶されるなんて鈴里さんって顔が広いんだ。
秘書課に着くと机に座って、仕事の確認を始める。今日は私がメインで高瀬さんはサポートに回る予定だ。
大丈夫かなと不安と緊張が走るが、昨日も帰ってからしっかり仕事の復習もしたしイメージトレーニングもバッチリのはず。
出来る。
私は自信を持って社長室に向かった。そして社長室の前で一回立ち止まって大きく深呼吸をする。
ーー コンコン
「失礼します」
社長室に入り一礼をして顔を上げる。仕事をしていた進藤さんの手が止まり、私の方を向いた。
「社長、おはようございます。本日のスケジュールですが……」
私は緊張しながらもルーティンワークを行う。その後も高瀬さんに助けられながら無事に秘書課実践二日目を終える事が出来た。
秘書課実践三日目……
高瀬さんのサポートがあるのは今日までだ。頑張らなきゃ。
進藤さんとのスケジュール確認を終えて、私は秘書課で仕事をしていた。高瀬さんは課長席に座って自分の仕事を黙々とこなしている。
しばらくすると鈴里さんが秘書課に戻ってきた。
「鈴里さん、ちょっといいですか?」
「はい」
高瀬さんに呼ばれ何か話をしている。そして私の隣に座り、PCに向かって仕事を始めた。
「今日、本当に飲みに行くのね」
鈴里さんは仕事をしながら小声で私に話しかける。
今日は金曜日、三人で飲みに行く日だ。高瀬さんに呼ばれて時間と場所を伝えられたらしい。
「あまり乗り気じゃないですか?」
「乗り気じゃないっていうか、得意じゃないのよ……飲み会とかプライベートで人と会うのって」
人付き合いが苦手って事なのかな。でも私は知り合って間もないが、鈴里さんとゆっくり話がしてみたいと思っていた。
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